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第二十六話
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こうして、俺はアマゾネスのに捕縛されて荷物の様に抱えられた、何処かに向かっていた。
俺に何をさせるつもりだよ。この二人は。
そう思いながら馬に揺られている事、数十分。
白いテントが沢山見えて来た。
何かのドキュメンタリーで見た事がある移動式住居に似ているな。
それが、一、二、三、・・・・・・五十はあるな。
地域コミュニティと見るべきか。
アマゾネスは遊牧民族なんだな。
俺達が、そのテントの近くまで来ると、見張りの人達が出て来た。
当然ながら、女性で俺を荷物の様に持っている女達と同じ衣装を纏っていた。
「イヴァリン。エバレカ。帰って来たか」
「うん? そいつはどうした? 婿か」
この人達は婿をこんな扱いするのか。
まぁ、アマゾネスは女系部族の様だから、男はこんな扱いなのかもな。
「違う」
「こいつはアレを直せるかもしれない」
どっちがイヴァリンでエバレカなのか知らないが、二人がそう言うと見張りの人達は驚いた顔をしていた。
何だ? この二人は何を直させたいんだ?
二人がそう言うと、俺を連れて沢山のテントを囲うように建てられている柵の中に入って行く。
柵の中に入ると、色々な年代の女性が居るのが見えた。
見た所、肌色も白色から黄色から黒色と色々といた。
年代もバラバラで、十代ぐらいの子もいれば、五十代ぐらいの女性もいた。
パッと見まわしたが、男性が一人も居ない事が分かった。
男が珍しいのか、女性達は俺を好奇な目で見て来た。
中には獲物を見る狩人みたいな目をしている人もいた。
その視線を受けて、背筋が震えた。
そんな事を思っていると、馬の足が止まった。
周りと見ると、どうやら厩舎に辿り着いた様だ。
其処には馬が数頭が入っていた。
少し離れた所には、珍しい動物がいた。
上半身が猛禽類。下半身が獅子という生物。
それはグリフォンであった。
ファンタジーのゲームとかで名前や見た事はあるが、生きている状態で見るのは初めてだ。
グリフォンは白い大鷲の頭部と翼。獅子の身体を持っていた。
その鋭い目で俺を見ていた。
と言うか、アマゾネスはグリフォンを飼っているのか。
それなら、馬は要らないのでは?と思った。
そんな事を思っている間に、俺を持っている女性は馬から飛び降りた。
俺を脇に挟んで抱えるのは止めないのは何故だろう?
「行くぞ」
「ああ」
俺を連れて来た女性達は相変わらず荷物の様に持ちながら歩き出した。
馬から降りたのを見て、この沢山のテントの中のどれかに入るつもりなのだろう。
予想は当たった。
テントの中で一番作りが豪華な所の前に着いた。
一言も言わず、天幕を退けて女性達は中に入って行く。
テントの床の部分は絨毯が敷かれていた。中央の部分はくり抜かれており、其処には囲炉裏があった。
囲炉裏を囲うように座布団がしかれていた。
その一つに女性が座っていた。
座っているので身長は分からないが、顏が皺だらけなので、相当なご年齢の方だと推察できた。
目を閉じているので、寝ているのかどうか分からなかった。
「おババ様。今、戻った」
女性の一人が声を掛けると、そのオババ様とやらはこちらを見た。
「戻った様じゃな。二人共」
「ああ」
そう言って俺を抱えた女性が床に下ろした。
「そいつは何じゃ?」
「おババ様。こいつはどうも特異なスキルを持っている様だ」
「ほぅ」
そう言って、おババ様は俺を見る。
敵意も無く悪意も無く、ただ俺の本性を暴き出しそうな目であった。
そんな視線に晒されると、俺の考えている事がバレそうな気分であった。
「・・・・・・おお、これはっ」
おババ様は驚いた表情を浮かべた。
何だ? もしかして、この人は何か見たのか?
「イヴァリン。この者の鎖を解くが良い」
「はっ? しかし」
白い肌の女性が俺を見た。
どうやら、こちらの女性がイヴァリンと言うらしい。
という事は、黄色い肌の女性はエバレカという名前の様だな。
「鎖を解いたら逃げないか?」
「此処が何処なのか分からないのに逃げれるかっ!」
イヴァリンの呟きに、俺は突っ込んだ。
何処に行くとしても、此処が何処なのか分からなかったら、何も出来ないだろうがっ。
そんな事も分からないのか。この女はっ。
「良いから、早く解くが良い」
「分かった」
イヴァリンは鎖を解いた。
ようやく、自由になれた俺は身体を起こしてその場に座った。
「ああ、やっと自由に動く事が出来た」
手首とかを動かしながら呟いた。
「部族の者が失礼をしたようじゃな。許すが良い」
「いきなり、連れて来られてそれで許せると思うか?」
其処まで人が良い様に見えるか?
そう思ったのが分かったのか。おババ様は笑った。
「まぁ、お主の言いたい事は分かる。じゃが、儂らにも重要な要件があってな」
「ふむ。何かしたいようだな」
何をさせるつもりか知らないが、おババ様の表情から、かなり重大な事があるようだな。
「話を聞こうか」
「聞き訳が良くて助かるぞ」
おババ様は笑った後、直ぐに真顔になって語りだした。
俺に何をさせるつもりだよ。この二人は。
そう思いながら馬に揺られている事、数十分。
白いテントが沢山見えて来た。
何かのドキュメンタリーで見た事がある移動式住居に似ているな。
それが、一、二、三、・・・・・・五十はあるな。
地域コミュニティと見るべきか。
アマゾネスは遊牧民族なんだな。
俺達が、そのテントの近くまで来ると、見張りの人達が出て来た。
当然ながら、女性で俺を荷物の様に持っている女達と同じ衣装を纏っていた。
「イヴァリン。エバレカ。帰って来たか」
「うん? そいつはどうした? 婿か」
この人達は婿をこんな扱いするのか。
まぁ、アマゾネスは女系部族の様だから、男はこんな扱いなのかもな。
「違う」
「こいつはアレを直せるかもしれない」
どっちがイヴァリンでエバレカなのか知らないが、二人がそう言うと見張りの人達は驚いた顔をしていた。
何だ? この二人は何を直させたいんだ?
二人がそう言うと、俺を連れて沢山のテントを囲うように建てられている柵の中に入って行く。
柵の中に入ると、色々な年代の女性が居るのが見えた。
見た所、肌色も白色から黄色から黒色と色々といた。
年代もバラバラで、十代ぐらいの子もいれば、五十代ぐらいの女性もいた。
パッと見まわしたが、男性が一人も居ない事が分かった。
男が珍しいのか、女性達は俺を好奇な目で見て来た。
中には獲物を見る狩人みたいな目をしている人もいた。
その視線を受けて、背筋が震えた。
そんな事を思っていると、馬の足が止まった。
周りと見ると、どうやら厩舎に辿り着いた様だ。
其処には馬が数頭が入っていた。
少し離れた所には、珍しい動物がいた。
上半身が猛禽類。下半身が獅子という生物。
それはグリフォンであった。
ファンタジーのゲームとかで名前や見た事はあるが、生きている状態で見るのは初めてだ。
グリフォンは白い大鷲の頭部と翼。獅子の身体を持っていた。
その鋭い目で俺を見ていた。
と言うか、アマゾネスはグリフォンを飼っているのか。
それなら、馬は要らないのでは?と思った。
そんな事を思っている間に、俺を持っている女性は馬から飛び降りた。
俺を脇に挟んで抱えるのは止めないのは何故だろう?
「行くぞ」
「ああ」
俺を連れて来た女性達は相変わらず荷物の様に持ちながら歩き出した。
馬から降りたのを見て、この沢山のテントの中のどれかに入るつもりなのだろう。
予想は当たった。
テントの中で一番作りが豪華な所の前に着いた。
一言も言わず、天幕を退けて女性達は中に入って行く。
テントの床の部分は絨毯が敷かれていた。中央の部分はくり抜かれており、其処には囲炉裏があった。
囲炉裏を囲うように座布団がしかれていた。
その一つに女性が座っていた。
座っているので身長は分からないが、顏が皺だらけなので、相当なご年齢の方だと推察できた。
目を閉じているので、寝ているのかどうか分からなかった。
「おババ様。今、戻った」
女性の一人が声を掛けると、そのオババ様とやらはこちらを見た。
「戻った様じゃな。二人共」
「ああ」
そう言って俺を抱えた女性が床に下ろした。
「そいつは何じゃ?」
「おババ様。こいつはどうも特異なスキルを持っている様だ」
「ほぅ」
そう言って、おババ様は俺を見る。
敵意も無く悪意も無く、ただ俺の本性を暴き出しそうな目であった。
そんな視線に晒されると、俺の考えている事がバレそうな気分であった。
「・・・・・・おお、これはっ」
おババ様は驚いた表情を浮かべた。
何だ? もしかして、この人は何か見たのか?
「イヴァリン。この者の鎖を解くが良い」
「はっ? しかし」
白い肌の女性が俺を見た。
どうやら、こちらの女性がイヴァリンと言うらしい。
という事は、黄色い肌の女性はエバレカという名前の様だな。
「鎖を解いたら逃げないか?」
「此処が何処なのか分からないのに逃げれるかっ!」
イヴァリンの呟きに、俺は突っ込んだ。
何処に行くとしても、此処が何処なのか分からなかったら、何も出来ないだろうがっ。
そんな事も分からないのか。この女はっ。
「良いから、早く解くが良い」
「分かった」
イヴァリンは鎖を解いた。
ようやく、自由になれた俺は身体を起こしてその場に座った。
「ああ、やっと自由に動く事が出来た」
手首とかを動かしながら呟いた。
「部族の者が失礼をしたようじゃな。許すが良い」
「いきなり、連れて来られてそれで許せると思うか?」
其処まで人が良い様に見えるか?
そう思ったのが分かったのか。おババ様は笑った。
「まぁ、お主の言いたい事は分かる。じゃが、儂らにも重要な要件があってな」
「ふむ。何かしたいようだな」
何をさせるつもりか知らないが、おババ様の表情から、かなり重大な事があるようだな。
「話を聞こうか」
「聞き訳が良くて助かるぞ」
おババ様は笑った後、直ぐに真顔になって語りだした。
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