76 / 88
第76話 王位は
しおりを挟む
決闘が終った数時間後。
「くそ、くそくそくそくそ‼」
医務室に運ばれたライアンはベッドから降りるなり地団駄を踏んでいた。
ライアンと共に運ばれた四人は何とも言えない顔をしていた。
まさか、五人がかりで決闘に臨んで負けるとは思わなかったからだ。
手も足も出ないどころか、歯牙にも掛けられないとはこの事を言うのだろう。
「あいつ。ただの従者だよな。なのに、あんなに強いのかよ」
「これは想定外だ」
「っち、あんなに強いとか流石に誰も予想できないだろう」
ダーマッド達が悪態ついている中でゴルドファだけ無言で居た。
何か思う事があるのか、何も言わずただ自分の両手の掌を見ていた。
「くそっ、くそくそくそくそくそ‼」
ライアンは負けた事が受け入れられないのか、まだ床を踏んでいた。
そろそろ床が抜けるのではと思うが、誰も指摘も止めようともしない。
今回の事も、ライアンが勝てる試合で負ける事は無い。
勝てば自分達の婚約者にカッコいい所を見せられるぞと言われたので参加したのだ。
その婚約者達は先程来て、表面上は励ましていたが目が冷たい目をしていた。
こんなに弱い人が自分の婚約者なのかという目であった。
ゴルドファは婚約者してないので、そのような視線を受ける事は無かった。ゴルドファは普通にザガードの実力に興味を持ったので乗っただけだが、残りの三人は騙された気持ちがあった。
まさか、あんなに強いとは誰も予想しなかったからだ。
更に彼らが許せないのがもう一つあった。
それは医務室の壁に絵が置かれていたのだ。
その絵は描かれたばかりなのか絵の具が乾き切っていなかった。
出来立ての絵に描かれていたのは、自分達の絵であった。
先程の決闘で負けた絵を描かれていた。
しかも、首にプラカードを書かれていた。
そのプラカードの内容は『僕達、五人掛かりでリエリナの従者と決闘をしたけど負けました。見掛け倒しのボンクラです』と書かれていた。
自分達が負けた絵を描かれて、心穏やかに居られる者など居なかった。
この原因の者が傍に居る。怒りで心の中が一杯になっている三人。
コンコン。
そんな時にドアがノックされた。
「誰だ⁉」
怒り混じりの声をあげるライアン。
『はっ。王宮からの使者です。殿下。入っても宜しいですか?』
「王宮の? 良いぞ」
ライアンが入室を許可すると官服を持った男性が入って来た。
「何用だ?」
「殿下。今すぐに王宮にお戻りを。陛下の容体が急変しました!」
「「「「何だと⁉」」」」
ライアン達は驚きの声を上げた。
その話を聞くなりライアンは直ぐに準備を整えて王宮へと向かった。
「くそ、くそくそくそくそ‼」
医務室に運ばれたライアンはベッドから降りるなり地団駄を踏んでいた。
ライアンと共に運ばれた四人は何とも言えない顔をしていた。
まさか、五人がかりで決闘に臨んで負けるとは思わなかったからだ。
手も足も出ないどころか、歯牙にも掛けられないとはこの事を言うのだろう。
「あいつ。ただの従者だよな。なのに、あんなに強いのかよ」
「これは想定外だ」
「っち、あんなに強いとか流石に誰も予想できないだろう」
ダーマッド達が悪態ついている中でゴルドファだけ無言で居た。
何か思う事があるのか、何も言わずただ自分の両手の掌を見ていた。
「くそっ、くそくそくそくそくそ‼」
ライアンは負けた事が受け入れられないのか、まだ床を踏んでいた。
そろそろ床が抜けるのではと思うが、誰も指摘も止めようともしない。
今回の事も、ライアンが勝てる試合で負ける事は無い。
勝てば自分達の婚約者にカッコいい所を見せられるぞと言われたので参加したのだ。
その婚約者達は先程来て、表面上は励ましていたが目が冷たい目をしていた。
こんなに弱い人が自分の婚約者なのかという目であった。
ゴルドファは婚約者してないので、そのような視線を受ける事は無かった。ゴルドファは普通にザガードの実力に興味を持ったので乗っただけだが、残りの三人は騙された気持ちがあった。
まさか、あんなに強いとは誰も予想しなかったからだ。
更に彼らが許せないのがもう一つあった。
それは医務室の壁に絵が置かれていたのだ。
その絵は描かれたばかりなのか絵の具が乾き切っていなかった。
出来立ての絵に描かれていたのは、自分達の絵であった。
先程の決闘で負けた絵を描かれていた。
しかも、首にプラカードを書かれていた。
そのプラカードの内容は『僕達、五人掛かりでリエリナの従者と決闘をしたけど負けました。見掛け倒しのボンクラです』と書かれていた。
自分達が負けた絵を描かれて、心穏やかに居られる者など居なかった。
この原因の者が傍に居る。怒りで心の中が一杯になっている三人。
コンコン。
そんな時にドアがノックされた。
「誰だ⁉」
怒り混じりの声をあげるライアン。
『はっ。王宮からの使者です。殿下。入っても宜しいですか?』
「王宮の? 良いぞ」
ライアンが入室を許可すると官服を持った男性が入って来た。
「何用だ?」
「殿下。今すぐに王宮にお戻りを。陛下の容体が急変しました!」
「「「「何だと⁉」」」」
ライアン達は驚きの声を上げた。
その話を聞くなりライアンは直ぐに準備を整えて王宮へと向かった。
0
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています
空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。
『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。
「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」
「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」
そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。
◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)
転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした
ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!?
容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。
「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」
ところが。
ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。
無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!?
でも、よく考えたら――
私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに)
お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。
これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。
じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――!
本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。
アイデア提供者:ゆう(YuFidi)
URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる