ありふれたダンジョンでも異世界をエンジョイする!

プラントキング

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11話 黄金の果実

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今夜も酒場だ。酒は飲まんけどな。いつもの定食を注文し、聞き耳をたてる。
ちなみに俺の格好は深い緑色のフード付きローブを着ている。身バレ防止用だが、俺のようにローブを着ている冒険者は多いので違和感はないだろう。

「今日はどうだった?」
「レベリングが捗った一日だったな、あんまり面白みは無かったが」
「その代わり初日が刺激的だったじゃねぇか」
「お。おめぇさんが女みたいな声上げてた話か?」
「あ”あ”ん?」
「止めろお前ら。それで、どこが良いと思う?」
「そうだな…、【針葉樹】と【草牙そうが】、後は【羽虫】が良い感じだったな」
「ああ、レベリングだけなら【羽虫】が効率よさそうだが、稼ぎも含めるなら【針葉樹】と【草牙そうが】だと思う」
「逆に【湖畔】はダメだな。戦いにくい上に数も少ない」
「そうだな。ならある程度レベルが戻るまではその二つでレベリングだな」

どうやら俺のダンジョンは結構人気のようだ。稼ぎとレベリングが安定してるって事は良いダンジョンの特徴だろう。後は死んでも通いたいって思える目玉も欲しい所だが、どうしたものか。

そうしてしばらく聞き耳を立てていると、他にも俺の【針葉樹の迷宮】の話をしている冒険者達も居た。
その冒険者達は初心者らしく、俺のダンジョンをべた褒めしていた。
やれハリネズミがウザイだの、ホーンラビットがヤバイだのって話だ。想定以上の刺さり具合に俺はニッコニコでダンジョンへと戻っていった。



ダンジョンの目玉。それは珍しい魔物の素材だったり、宝箱から出るアイテムだったり、採取する素材だったりだ。
宝箱に関してはDP消費による実費だ。もしかしたら宝石とか生成する魔物も居るかもしれないが、俺は知らない。

魔物がそのまま採取素材って言うとホーンラビットやヘッジホックだな。高いモノになるとアイアンゴーレムとかなら鉄がとれるが、あいにくと俺の所じゃ割り引かれてないしCランクだ、ちょっとお高い。

他で言ったらやっぱり…。

「果実か、蜜…だな」

ビーワーカーには蜜を集める性質がある。巣を作ってやればそこにせっせと蜜を貯めるのだ。
ピーワーカーの集める蜜は球体状になり、薄い膜で覆われる。さしずめ黄金の玉のようなハチミツでそれなりのお値段がする。魔物のあつめるハチミツだ。それ相応のお値段になるのは当然だろう。

なので二階層の東と西の端に設置することにした。ちなみにザビーネ監修の元ワーカービー達の自作だ。
足長バチの巣みたいな形の場所に黄金の球体が果実のようについてる。
ソフトボールくらいの大きさのハチミツの詰まった透明な黄金の袋、そんな感じだ。

集める蜜はモミの木を採用。クリスマスツリーに代表されるアレだ。樹液と甘露蜜を集められるようにした。
針葉樹の森の木をカスタムしただけなのでDPはほとんどかからない。

街で売ってる花の蜜を集めた蜂蜜と違い独特の風味があるが、かなり美味いので、一応これが見つかれば目玉商品になるだろう。

さて、残りの問題は戦力の補充だろう。
現状の一階層には10匹しか魔物を配置していない。直径一キロの草原に10匹では少なすぎるだろう。
人気の無かった初日はともかく、二日目には戦闘無しでの帰還者や二階層到達者が目立った。
これを改善する為、俺は『召喚魔方陣』を増やすことにした。

現状はホーンラビット6のヘッジホッグ4だ。
これをホーンラビット10のヘッジホック5にすることにした。
二匹と一匹で小隊を組ませ5小隊だ。
倒されても1時間でリスポーンと考えれば、5組の冒険者と戦えるならバランスもよかろうと考えたのだ。

これだけでも250DPなのだからダンジョンの運営は大変だ。
出来ればクイーンも増やしたいのだが、あいにくとDPが足りない。

とにかくいったんはこれでお試しだ。

そうして三日目も無事に終了し、その稼ぎでビークイーンを増やした。<産卵>要員だ。
卵は三日で孵るし、毎日産んでもらっている。あたりも出るしな。これまでのストックもあるので安定して回せてはいる。

ちょっとづつワーカーの数は減りつつあるが、二階層の踏破には至っていない。

そうして一週間が無事に過ぎ、ついに二階層の踏破者が出現したのだ。
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