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しおりを挟むタバコに火をつけて、水割りを呑む。落ち着こう、俺。リュウトくんのペースに乗せられるな。
「あー、やっぱそうなんだ。ふーん。そのネックレスは?」
当然、俺にははずせないから、着けてるよ。じゃすてぃんなんとかのネックレス。俺がアクセサリーなんか着けないのは、リュウトくんも知ってるんだよなぁ。
「…もらった」
「ヤバ。それ絶対ジャスティンじゃん。買ってもらったんだ?」
「いや、あいつがずっと使ってたお古」
そう、中古だからさ、これ。
「それは逆に重いね、なかなか」
「…だよな」
そうなんだよな…いらなくなったからくれたわけじゃないってとこがさ…。
「それを着けてるってことは?」
「…俺、はずせないから」
「ん? 着けるのも出来ない?」
「出来ない」
「24時間着けてんだ」
「着けてる」
尋問か。これは尋問なのか。めちゃくちゃ恥ずかしくなってきた。
「着けてくれたのは?」
「宵闇」
「へぇー」
すげぇ楽しそうな顔してんな。こいつの洞察力、ハンパねぇ。
店員がやって来て、残りの料理を並べて、鍋を火にかけていった。その間、無言でちょい待ち。
「で? どの辺が付き合ってないの」
リュウトくんは真っ先にステーキにナイフを入れながら俺に聞く。お前のとりあえずはステーキなのか。ボリュームがいきなりステーキだぞ。
「だから、好きだとかどうとかそういう話はしてねぇし」
「それなら、さっさとその話つけちゃえばいいじゃん」
ものすごく軽く言いながら、馬刺しを3枚くらいまとめて口に入れる。馬刺しはステーキの付け合せじゃねぇ。
「そのうちな、そのうち」
「そのうちとかめんどくさいなぁ。今からでもはっきりさせて、恋人ライフをエンジョイしたらいいじゃん」
恋人ライフ!? 何だそのクソ恥ずかしいの。想像つかねぇわ。今と何が変わるんだ。
「はっきりしたところで、今とそう変わんねぇと思う」
辛子蓮根をかじると、辛子がよくきいててツンとくる。ここ来ると絶対食うけど、これ美味いんだよな。
「じゃあ実質付き合ってるじゃん。後は好きとか愛してるとかそういうの言うだけでしょ」
「あ…!?」
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