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第八十八話【魂の記憶】後
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彼が城に上がったのは八歳を超えたばかりの時だった。母方の祖父の推挙で城へと上がったその日、彼は初めて従を使える力を持った方に会った
祖父に連れてこられ、跪く彼を見たときに城主も何かを感じたのかも知れない。力仁はその日の内にこの城に仕えることが決まった。
城主の一言で彼は従と認められ、それからは小姓としての教育が始まった。
武家の子として産まれていたが、庶子として育てられた彼にとって、急激に増えた勉学は過酷なものだった。
早く主君の助けになれるように、朝から晩まで詰め込まれ、休憩時間も体調を整える暇もない。その頃の子供達は働くのが一般的ではあったが、彼は自分を追い込んでいることにすら気づいていなかった。
それでも、力仁は満たされていた。真の従と認めた主君は事あるごとに気にかけ、声をかけてくれた。
それだけで、力仁は幸福に満たされていた。間もなく力仁は小姓となり、主君の傍に常に控えることになった。
力仁を傍に置くことで、欲が出たのだろう、従を献上するようにとお触れが出た。力仁の仕事は、その従として連れてこられた者たちを見分ける事だった。
次々に連れてこられる者達を、力仁はひたすら見分けた。真の従であったとは言え、はっきりと目覚めたばかりだった力仁にとって見分けるのは難しかった。
それでも、彼は目をこらし、耳を澄ませ、呼吸を感じ、全ての感覚を呼び覚まし仲間を探した。
そうしてこの城の小姓達の多くが従となった。
元服をすぎたある日、力仁は男妾として夜とぎの勉強が始まった。初めての夜とぎはわからないことばかりで、痛く苦しい物だった。快感はなく、次の日も起き上がることができなかった。
それを何度か重ね、遂に力仁は主君の夜とぎに上がった。主君のお相手は、今までとは違い、無体なものだった。泣くことは許されず、逃げることも、嫌がることもできず、ただ尽くすのみ、それでも彼は満たされてしまった。
相手は従の性を満たす力を持った主で、その望みに従うことが快感へと変換されていた。
それからしばらくは、主君は力仁を必ず夜とぎに呼んだ。まだ体ができていない力仁では大人の性欲について行くことができず、それでも昼の仕事が減ることもなく、徐々にまともに動けなくなっていった。
力仁で味をしめた主君は他の小姓の従達にも目をつけ始めた。次々に夜とぎに呼ばれ、力仁の体の負担は減った。そして少しして奥方がご懐妊された。
「男のお子様でございます」
その日城は歓喜に包まれた。誰もが期待したお世継ぎの誕生である。産まれた子供は孝真と名付けられ、経験にたけた乳母が世話をすることになった。
「私がお子の教育係に?」
「そなたならば、幼子の相手もできるであろう。孝真を跡継ぎとして立派に育て上げて見せよ」
「かしこまりました」
「我が子、孝真を命をかけて守り、誰にも負けぬ跡継ぎとして十分な教育を施せ」
「承知いたしました」
その日与えられた重い命令は力仁を一生縛る物となった。それ以降、力仁は主君である城主の傍に控えることが少なくなり、お世継ぎのいる奥の宮にいる時間が増えた。
「孝真様、今日は乗馬の稽古をいたしましょう」
「心得た」
「冬也、馬を」
「はっ」
庭先に控えた下男に一声かければ、すぐさま力仁がいつも乗っている馬を連れてきた。
「失礼いたします」
馬に目を輝かせる幼子を抱き上げ、鞍に乗せ落ちないように支えながら自分も乗る。手綱を握りゆっくりと歩けば、揺れる馬の背の上で幼子は嬉しそうな笑い声を上げた。
「もっと早く走れぬのか?」
「ここでは走るには少々狭もうございます」
けして暴れないように、下男である冬也が馬の頭を抑え、力仁が手綱と孝真を支えながらゆっくり歩いていたのだか、どうやら物足りなかったらしい。
「そうか、ならば城の外にでれば走れるか?」
「はい、城の外ならばいくらでも走らせることができます」
「ならば外へ向かえ」
「申し訳ございません。まだ孝真様をお外へお連れすることはできません。外は危のうございます」
「そなたたちがついていてもか?」
振り返り尋ねられ、力仁はにっこりと優しい微笑みを浮かべた。
「はい。孝真様がお一人で馬に乗れるようになる頃にはお連れいたします故、お許しください」
「わかった。楽しみにしている」
いつか孝真が一人で馬に乗れるようになった頃、共に遠乗りに出かけることを、その時二人は夢見ていた。
城に上がり、共に自由時間のない力仁と冬也ではあったが、孝真が就寝後は唯一の自由時間だった。
「力仁様、まだお休みになられないのですか?」
「冬也はよほど私が起きているのが不満のようですね」
「そ、そのような事は・・・・・・ただ、明日も早いので・・・・・・」
気遣いだとわかっていながら、そう尋ねれば、廊下に控えていた冬也は慌てたように否定をした。
「冗談です」
「・・・・・・人が悪うございます」
その様子が面白く、クスクスと笑えば、からかわれたのがわかったものの、機嫌がよい力仁の様子に冬也も苦笑をこぼした。
「実は目が覚めてしまっているのです。なにかお話ししませんか?」
おいでと手招きされ、周囲を見渡すと控えていた廊下から室内へ膝をついたままにじり寄った。敷居を超え、その場で一度止まり指示を待つ。
「そこでは声が聞こえません。もっと近くへ」
「はっ、失礼いたします」
二度目の許可に、頷くと改めて立ち上がり、力仁の傍へ膝をつく。それでも触れられる距離でもないが、これが主従としての正しい距離だ。
「砕けた口調で構いません。なにか面白い話をしてください」
「面白いと言われましても・・・・・・」
「他の者から聞いた話でも構いません」
「かしこまりました」
そういいながらも、少し思いを巡らせ興味をひけるようなものを考える。他の人と話すと言えど仕事の事ばかりの力仁とは違い、下働きの者たちと話すことがあるとは言え、積極的に交流している訳ではない。
離れていても、力仁の事を気にし、早く戻ることばかり考えていたのでしっかりと耳を傾けてはいなかった。
しかし、こんな事になるならば、もっと積極的に話に耳を傾けておくべきだった。
「力仁様は芝居をご覧になったことはありますか?」
「芝居ですか。ええ、城に呼ばれた際に見たことがあります」
「ついこの間の事ですが、この町にも芝居小屋ができたそうです」
「それは初耳です」
興味を惹かれたらしい様子に、必死に聞きかじった話題を思い出し、話を大きく盛り上げる。
「とかくその役者が美男子で、常に満員になっているらしい。声もよく、町の女どもは、若い者から年寄りまで皆虜になっていると・・・・・・」
そこまで話した瞬間、力仁の顔を見た冬也ははっと我に返った。いくらくだけた言葉を使うお許しをいただいたからと言って、砕けすぎた。
「も、申し訳ございません!」
すぐさま両手をつき、深く頭を下げる。元々、農業で成り立っていた下級武士の生まれの癖で気を許すと口調が崩れてしまう。
不興を買いたくない、その思いで口調も態度も気をつけていたのに、とんだ失態だ。
「冬也」
「申し訳ございません! お許しください!」
いつも通りの落ち着いた声色でも、名前を呼ばれただけで体が震えた。罰を恐れたわけではない、杖刑でも構わない傍にいられなくなることが恐ろしい。
「表をあげなさい」
「・・・・・・はっ」
どんなに恐ろしくとも、命令に逆らうことはできずに顔を上げれば、いつも通り柔らかな笑みを浮かべた美しい顔がそこにあった。
「私は気にしておりません」
「誠でございますか?」
恐る、恐る確認する様子がおかしかったのか、クスクスと笑われその微笑みに目を奪われそうになっていると続きを促された。
「ええ、それに途中でやめてしまっては続きが気になります。私が言ったのです。口調を咎めるつもりはありません、続きを聞かせてください」
「感謝します。では、お言葉に甘え、続きをお話しいたします」
今度は調子に乗って話を盛ることのないように、記憶をたぐりながら話しを続ける。おそらく、最初話しを盛っていた事も彼は気づいていたのだろう、先ほどよりも誇張の少なくなった話しでも咎めることはせずに聞いていた。
これほど長く誰かに話しを聞いて貰ったのは初めてだった。実家では幼い弟妹の相手で手一杯で両親相手に落ち着いて話すこともできず、弟妹はまだまだ会話になるほどの歳ではなかった。
近所の子供たちもいたが、こちらは下級とは言え武士の家系で、向こうは平民だった。ほとんど生活は変わらなかったが、一線を引かれていた。
この城にあがってからは仕事を覚えるのに忙しく、下男の身で無駄口など叩いている暇はなかった。
話そうと思えば話せる機会があったのかもしれないが、それを必要とは思えなかった。そんな時間を過ごすよりも力仁の傍にいたかった。
話すことに喜びなど見いだせず、長話をしている下働きの者達を内心快く思ってはいなかった。
しかし、今自分は会話の楽しさを知ることができた。話す度に頷き、驚き、笑みをこぼすそんな力仁の姿が冬也に会話の楽しさを教えたのだ。
祖父に連れてこられ、跪く彼を見たときに城主も何かを感じたのかも知れない。力仁はその日の内にこの城に仕えることが決まった。
城主の一言で彼は従と認められ、それからは小姓としての教育が始まった。
武家の子として産まれていたが、庶子として育てられた彼にとって、急激に増えた勉学は過酷なものだった。
早く主君の助けになれるように、朝から晩まで詰め込まれ、休憩時間も体調を整える暇もない。その頃の子供達は働くのが一般的ではあったが、彼は自分を追い込んでいることにすら気づいていなかった。
それでも、力仁は満たされていた。真の従と認めた主君は事あるごとに気にかけ、声をかけてくれた。
それだけで、力仁は幸福に満たされていた。間もなく力仁は小姓となり、主君の傍に常に控えることになった。
力仁を傍に置くことで、欲が出たのだろう、従を献上するようにとお触れが出た。力仁の仕事は、その従として連れてこられた者たちを見分ける事だった。
次々に連れてこられる者達を、力仁はひたすら見分けた。真の従であったとは言え、はっきりと目覚めたばかりだった力仁にとって見分けるのは難しかった。
それでも、彼は目をこらし、耳を澄ませ、呼吸を感じ、全ての感覚を呼び覚まし仲間を探した。
そうしてこの城の小姓達の多くが従となった。
元服をすぎたある日、力仁は男妾として夜とぎの勉強が始まった。初めての夜とぎはわからないことばかりで、痛く苦しい物だった。快感はなく、次の日も起き上がることができなかった。
それを何度か重ね、遂に力仁は主君の夜とぎに上がった。主君のお相手は、今までとは違い、無体なものだった。泣くことは許されず、逃げることも、嫌がることもできず、ただ尽くすのみ、それでも彼は満たされてしまった。
相手は従の性を満たす力を持った主で、その望みに従うことが快感へと変換されていた。
それからしばらくは、主君は力仁を必ず夜とぎに呼んだ。まだ体ができていない力仁では大人の性欲について行くことができず、それでも昼の仕事が減ることもなく、徐々にまともに動けなくなっていった。
力仁で味をしめた主君は他の小姓の従達にも目をつけ始めた。次々に夜とぎに呼ばれ、力仁の体の負担は減った。そして少しして奥方がご懐妊された。
「男のお子様でございます」
その日城は歓喜に包まれた。誰もが期待したお世継ぎの誕生である。産まれた子供は孝真と名付けられ、経験にたけた乳母が世話をすることになった。
「私がお子の教育係に?」
「そなたならば、幼子の相手もできるであろう。孝真を跡継ぎとして立派に育て上げて見せよ」
「かしこまりました」
「我が子、孝真を命をかけて守り、誰にも負けぬ跡継ぎとして十分な教育を施せ」
「承知いたしました」
その日与えられた重い命令は力仁を一生縛る物となった。それ以降、力仁は主君である城主の傍に控えることが少なくなり、お世継ぎのいる奥の宮にいる時間が増えた。
「孝真様、今日は乗馬の稽古をいたしましょう」
「心得た」
「冬也、馬を」
「はっ」
庭先に控えた下男に一声かければ、すぐさま力仁がいつも乗っている馬を連れてきた。
「失礼いたします」
馬に目を輝かせる幼子を抱き上げ、鞍に乗せ落ちないように支えながら自分も乗る。手綱を握りゆっくりと歩けば、揺れる馬の背の上で幼子は嬉しそうな笑い声を上げた。
「もっと早く走れぬのか?」
「ここでは走るには少々狭もうございます」
けして暴れないように、下男である冬也が馬の頭を抑え、力仁が手綱と孝真を支えながらゆっくり歩いていたのだか、どうやら物足りなかったらしい。
「そうか、ならば城の外にでれば走れるか?」
「はい、城の外ならばいくらでも走らせることができます」
「ならば外へ向かえ」
「申し訳ございません。まだ孝真様をお外へお連れすることはできません。外は危のうございます」
「そなたたちがついていてもか?」
振り返り尋ねられ、力仁はにっこりと優しい微笑みを浮かべた。
「はい。孝真様がお一人で馬に乗れるようになる頃にはお連れいたします故、お許しください」
「わかった。楽しみにしている」
いつか孝真が一人で馬に乗れるようになった頃、共に遠乗りに出かけることを、その時二人は夢見ていた。
城に上がり、共に自由時間のない力仁と冬也ではあったが、孝真が就寝後は唯一の自由時間だった。
「力仁様、まだお休みになられないのですか?」
「冬也はよほど私が起きているのが不満のようですね」
「そ、そのような事は・・・・・・ただ、明日も早いので・・・・・・」
気遣いだとわかっていながら、そう尋ねれば、廊下に控えていた冬也は慌てたように否定をした。
「冗談です」
「・・・・・・人が悪うございます」
その様子が面白く、クスクスと笑えば、からかわれたのがわかったものの、機嫌がよい力仁の様子に冬也も苦笑をこぼした。
「実は目が覚めてしまっているのです。なにかお話ししませんか?」
おいでと手招きされ、周囲を見渡すと控えていた廊下から室内へ膝をついたままにじり寄った。敷居を超え、その場で一度止まり指示を待つ。
「そこでは声が聞こえません。もっと近くへ」
「はっ、失礼いたします」
二度目の許可に、頷くと改めて立ち上がり、力仁の傍へ膝をつく。それでも触れられる距離でもないが、これが主従としての正しい距離だ。
「砕けた口調で構いません。なにか面白い話をしてください」
「面白いと言われましても・・・・・・」
「他の者から聞いた話でも構いません」
「かしこまりました」
そういいながらも、少し思いを巡らせ興味をひけるようなものを考える。他の人と話すと言えど仕事の事ばかりの力仁とは違い、下働きの者たちと話すことがあるとは言え、積極的に交流している訳ではない。
離れていても、力仁の事を気にし、早く戻ることばかり考えていたのでしっかりと耳を傾けてはいなかった。
しかし、こんな事になるならば、もっと積極的に話に耳を傾けておくべきだった。
「力仁様は芝居をご覧になったことはありますか?」
「芝居ですか。ええ、城に呼ばれた際に見たことがあります」
「ついこの間の事ですが、この町にも芝居小屋ができたそうです」
「それは初耳です」
興味を惹かれたらしい様子に、必死に聞きかじった話題を思い出し、話を大きく盛り上げる。
「とかくその役者が美男子で、常に満員になっているらしい。声もよく、町の女どもは、若い者から年寄りまで皆虜になっていると・・・・・・」
そこまで話した瞬間、力仁の顔を見た冬也ははっと我に返った。いくらくだけた言葉を使うお許しをいただいたからと言って、砕けすぎた。
「も、申し訳ございません!」
すぐさま両手をつき、深く頭を下げる。元々、農業で成り立っていた下級武士の生まれの癖で気を許すと口調が崩れてしまう。
不興を買いたくない、その思いで口調も態度も気をつけていたのに、とんだ失態だ。
「冬也」
「申し訳ございません! お許しください!」
いつも通りの落ち着いた声色でも、名前を呼ばれただけで体が震えた。罰を恐れたわけではない、杖刑でも構わない傍にいられなくなることが恐ろしい。
「表をあげなさい」
「・・・・・・はっ」
どんなに恐ろしくとも、命令に逆らうことはできずに顔を上げれば、いつも通り柔らかな笑みを浮かべた美しい顔がそこにあった。
「私は気にしておりません」
「誠でございますか?」
恐る、恐る確認する様子がおかしかったのか、クスクスと笑われその微笑みに目を奪われそうになっていると続きを促された。
「ええ、それに途中でやめてしまっては続きが気になります。私が言ったのです。口調を咎めるつもりはありません、続きを聞かせてください」
「感謝します。では、お言葉に甘え、続きをお話しいたします」
今度は調子に乗って話を盛ることのないように、記憶をたぐりながら話しを続ける。おそらく、最初話しを盛っていた事も彼は気づいていたのだろう、先ほどよりも誇張の少なくなった話しでも咎めることはせずに聞いていた。
これほど長く誰かに話しを聞いて貰ったのは初めてだった。実家では幼い弟妹の相手で手一杯で両親相手に落ち着いて話すこともできず、弟妹はまだまだ会話になるほどの歳ではなかった。
近所の子供たちもいたが、こちらは下級とは言え武士の家系で、向こうは平民だった。ほとんど生活は変わらなかったが、一線を引かれていた。
この城にあがってからは仕事を覚えるのに忙しく、下男の身で無駄口など叩いている暇はなかった。
話そうと思えば話せる機会があったのかもしれないが、それを必要とは思えなかった。そんな時間を過ごすよりも力仁の傍にいたかった。
話すことに喜びなど見いだせず、長話をしている下働きの者達を内心快く思ってはいなかった。
しかし、今自分は会話の楽しさを知ることができた。話す度に頷き、驚き、笑みをこぼすそんな力仁の姿が冬也に会話の楽しさを教えたのだ。
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