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8、夫がサイン会(先頭)にいた
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(さて、私も帰ろうかな。あの家、契約結婚だからこそ生活は快適なのよね)
ところがセレナが公爵邸に帰宅すると、珍しく玄関で夫と顔を合わせてしまった。噂に違わぬ美しい夫が、これまた噂通りの表情で自分を見下ろしている。
「おかえり。随分と遅い帰宅だな」
後ろめたいことがある人間なら鋭い言葉と眼差しを向けられただけで怯むだろう。しかしセレナの外出理由は表向き王妃の話し相手となっている。咎められるいわれはないため堂々と血公爵に渡り合った。
「ただいま戻りました。夜分に騒がせてしまい申し訳ありません」
「いや、構わない。俺もこれから外出するところだ」
やはり咎められることはなかった。というより興味がないのだろう。それよりもセレナはこんな時間から出かけるという夫の方が気になる。
「このような時間に外出ですか?」
「明日は――! あ、いや。明日は大切な用事がある。今夜は戻らない」
ラシェルは明らかに言葉を濁した。それも見間違いだろうか。僅かに口角が上がった気がする。
しかしセレナは何食わぬ顔で夫を送り出すことにした。
「かしこまりました。行ってらっしゃいませ――」
セレナは去りゆく背中を探るように見つめる。
(あの旦那様が、僅かに顔を綻ばせて大切な用事と言った。それって……愛人てこと!?)
仕事なら仕事と言い切る人だ。それを大切な用事と曖昧な表現を使った。
これが小説なら自分はそう書く。だから愛人に一票。黒だとセレナの中では見たこともない愛人像ができあがっていた。
(まあ別に愛人がいてもいいですけど)
夫婦のあれこれが不要なのは有り難いと割り切っている。二人の最低限なやり取りを心配しているのは使用人たちばかりで、今も傍で見守っていた老執事が悲痛な面持ちを浮かべていた。
(ああぁ……この人、旦那様のそっけない態度をいつも心配してくれるんだよね。でも気にしないでください。私、ちっとも気にしてませんから!)
そう言ったところでさらに心配させてしまうから悪循環だ。
(旦那様には驚かされたけど、早く寝てしまおう。私も明日は大切な用事があるんだから!)
明日はリタ・グレイシアとして初めてのサイン会が行われる。寝坊などしようものなら一大事だ。正体は隠して活動しているが、あまりの人気ぶりにどうしてもサイン会をと頼まれ断り切れず、顔を隠すことを条件に引き受けてしまった。
初めは大変なことになってしまったと思っていたが、今日新刊を手にした人たちの顔を見ていたら引き受けてよかったと思えたのだ。朝から外出するところをラシェルに見つからずに済むのなら有り難いことである。
翌朝、セレナはサイン会が催される会場の裏口から入店する。控え室に通されると付き添いのモニカは本人以上に興奮していた。
「セレナ様! 外は凄い人ですよ。大盛況です。朝一番で並んだ人は日の出とともに現れたとか」
「それは嬉しいわね」
少しだけ様子を見ようと、セレナはカーテンの隙間から外を覗き――
目にも止まらぬ速さでカーテンを引っ張った。
心臓はバクバクと鳴り響き、誰かに見つかった訳でもないのに窓の下にしゃがみ込む。
「セレナ様?」
「……がいた」
「はい?」
「旦那様がいた!」
「外を歩いておいでだったのですか?」
「違う! 外っ、列! 旦那様が並んでて、しかも先頭!」
「それは、さすがに見間違いでは……」
信じられないと笑うモニカも外の様子を確認する。そしてセレナ同様大げさにカーテンを閉ざし、しゃがみこんだ。二人はその場で見つめ合う。
「ね!?」
「私にも旦那様が見えました」
「なんで!? なんでいるの!?」
昨晩別れた夫がまるで彫刻のように微動だにせず先頭に並んでいるのだ。
「並んでいるということはサイン会にいらっしゃったのでは?」
「あの旦那様が!?」
堅物、冷酷と名高いラシェル・ロットグレイが?
「え? まさか大切な用事ってリタのサイン会? 前のりして朝一番に並ぶため!?」
だがこの際ラシェルの心はどうでもいい。この場において重要なことはそこに夫がいるということだ。しかも先頭。近しい人相手では正体がばれる可能性が高い。
「モニカ、急いで仮面を用意して!」
あらかじめ用意していた変装グッズは眼鏡と薄いヴェールのみ。しかし夫がいるとなれば手ぬるく感じる。
すると有能な侍女モニカは素早く意図をくみ取ってくれた。
「わかりました。開店前ではありますが、かけあってみます!」
「頼んだわ。私は時間までに裏声の練習をしておく」
開始まであと一時間。ぎりぎりの戦いである。
緊張していたはずが、その緊張はすっかり別のものへとすり替わっていた。
開始直前になって大慌てのサイン会となってしまったが、モニカはなんとか間に合ってくれた。持つべきものは有能な侍女である。しかし有能な侍女は戻るなり息を切らせて言った。
「セレナさまぁ~、さすがに都合よく仮面を売っている店なんてありませんよぉ~」
「でしょうね」
わかってはいた。だが私に任せろという体で走り去った割には情けない発言である。
「なので本日公演予定の劇団に駆け込み、衣装を借りさせていただきました」
誇らしそうに語るモニカが差し出したのは鮮やかなジャケット。すらりと伸びた白の眩しいズボン。そして極めつけは白い羽飾りのついた目立つ帽子。その上に置かれているのは目の部分だけを隠せる派手なマスクだ。
「とても急いでいます。至急お借りできる変装道具はありませんかと聞いたところ、こちらを貸していただけました」
「着るの? 私が?」
この派手な服をとセレナは気圧されていた。
確かにこれならセレナらしさはどこにもないが、むしろ何がしたいのかもわからない気がする。
「信頼を得るためリタ・グレイシアの名前を出したところ、先方はリタの大ファンだそうで、ご自身の衣装を身につけてくれることを大変光栄だと歓喜していらっしゃいます」
「それもう着るしかなくない!?」
最初から拒否権はなかった。モニカの眼差しは穏やかに、諦めてくださいと言っている。
確かに好意を無下にはできない。変装グッズに困っているのも事実だと、セレナは覚悟を決めさせられた。
(そういえば焦って忘れていたけど旦那様には妹さんがいるのよね。もしかしたら妹のためとか? もしくはそっくりさん!)
着替えながら考えを巡らせることができるのは落ち着いてきた証拠だ。仕上げにマスクを装着すればセレナの存在は消えた。
サイン会は一対一で行われるため、一人ずつつい立ての向こうに通される仕組みとなっている。
「こんにちは。今日はありがとうございます」
そう告げれば旦那様(仮)は怪しむことなく本を差し出してきたので練習した裏声の成果が発揮されたのだろう。セレナは本に記載するための名前を訊く。
「お名前は?」
「ラシェル・ロットグレイで頼みたい」
(モニカ~本人だよぉ~)
混乱のあまり泣きそうだ。
「ラシェル・ロットグレイさんですねー……」
まさか夫の名前をこんな所に書くことになるなんてと思いながらサインを刻ませてもらう。
サインを終えると次は握手だ。白い手袋に包まれた手を差し出すと、ラシェルは慎重に両手を添えてきた。とても優しい手付きであることが布越しにも感じられる。
「リタ・グレイシア。貴女の本には深い感銘を受けた。貴女は俺の人生に大きな影響を与えてくれた。これからも活躍を楽しみにしている。だが無理はしてほしくない。どうかその身を大切にしてくれ」
ラシェルは真面目な表情のまま、やや早口に捲し立てる。眉間を始め、身体中に力が入っているようだ。
セレナが何度も頷くと、満足したのか表情を和らげる。
(あの旦那様が微笑んで?)
ちょっと自分でも何を言っているのかわからない。求婚時にさえ圧を装備していた人だ。笑う所なんて見たことがなかった。
セレナとモニカの努力の成果だろうか。驚くほど呆気なく、無事サイン会は終了したのである。
けれど交わした眼差しに、想いのこもった言葉。握られた手の熱さがいつまで経っても消えてくれない。
「あれ、本当に旦那様?」
寡黙な夫が饒舌に言葉を紡ぎ、冷血と評された人な優しく手を握る。慈しむような眼差しには、別人を疑ってしまった。
これが物語でよくある、夫の知らない一面を見たという場面なのだろう。なるほど、物語で書くよりも衝撃は大きい。
余談ではあるが、翌日の新聞の見出しは【リタ・グレイシアは男装の麗人!?】だった。
違うっ!! と新聞を握りしめたセレナを宥めるのが大変だったと言うのはモニカの証言である。
ところがセレナが公爵邸に帰宅すると、珍しく玄関で夫と顔を合わせてしまった。噂に違わぬ美しい夫が、これまた噂通りの表情で自分を見下ろしている。
「おかえり。随分と遅い帰宅だな」
後ろめたいことがある人間なら鋭い言葉と眼差しを向けられただけで怯むだろう。しかしセレナの外出理由は表向き王妃の話し相手となっている。咎められるいわれはないため堂々と血公爵に渡り合った。
「ただいま戻りました。夜分に騒がせてしまい申し訳ありません」
「いや、構わない。俺もこれから外出するところだ」
やはり咎められることはなかった。というより興味がないのだろう。それよりもセレナはこんな時間から出かけるという夫の方が気になる。
「このような時間に外出ですか?」
「明日は――! あ、いや。明日は大切な用事がある。今夜は戻らない」
ラシェルは明らかに言葉を濁した。それも見間違いだろうか。僅かに口角が上がった気がする。
しかしセレナは何食わぬ顔で夫を送り出すことにした。
「かしこまりました。行ってらっしゃいませ――」
セレナは去りゆく背中を探るように見つめる。
(あの旦那様が、僅かに顔を綻ばせて大切な用事と言った。それって……愛人てこと!?)
仕事なら仕事と言い切る人だ。それを大切な用事と曖昧な表現を使った。
これが小説なら自分はそう書く。だから愛人に一票。黒だとセレナの中では見たこともない愛人像ができあがっていた。
(まあ別に愛人がいてもいいですけど)
夫婦のあれこれが不要なのは有り難いと割り切っている。二人の最低限なやり取りを心配しているのは使用人たちばかりで、今も傍で見守っていた老執事が悲痛な面持ちを浮かべていた。
(ああぁ……この人、旦那様のそっけない態度をいつも心配してくれるんだよね。でも気にしないでください。私、ちっとも気にしてませんから!)
そう言ったところでさらに心配させてしまうから悪循環だ。
(旦那様には驚かされたけど、早く寝てしまおう。私も明日は大切な用事があるんだから!)
明日はリタ・グレイシアとして初めてのサイン会が行われる。寝坊などしようものなら一大事だ。正体は隠して活動しているが、あまりの人気ぶりにどうしてもサイン会をと頼まれ断り切れず、顔を隠すことを条件に引き受けてしまった。
初めは大変なことになってしまったと思っていたが、今日新刊を手にした人たちの顔を見ていたら引き受けてよかったと思えたのだ。朝から外出するところをラシェルに見つからずに済むのなら有り難いことである。
翌朝、セレナはサイン会が催される会場の裏口から入店する。控え室に通されると付き添いのモニカは本人以上に興奮していた。
「セレナ様! 外は凄い人ですよ。大盛況です。朝一番で並んだ人は日の出とともに現れたとか」
「それは嬉しいわね」
少しだけ様子を見ようと、セレナはカーテンの隙間から外を覗き――
目にも止まらぬ速さでカーテンを引っ張った。
心臓はバクバクと鳴り響き、誰かに見つかった訳でもないのに窓の下にしゃがみ込む。
「セレナ様?」
「……がいた」
「はい?」
「旦那様がいた!」
「外を歩いておいでだったのですか?」
「違う! 外っ、列! 旦那様が並んでて、しかも先頭!」
「それは、さすがに見間違いでは……」
信じられないと笑うモニカも外の様子を確認する。そしてセレナ同様大げさにカーテンを閉ざし、しゃがみこんだ。二人はその場で見つめ合う。
「ね!?」
「私にも旦那様が見えました」
「なんで!? なんでいるの!?」
昨晩別れた夫がまるで彫刻のように微動だにせず先頭に並んでいるのだ。
「並んでいるということはサイン会にいらっしゃったのでは?」
「あの旦那様が!?」
堅物、冷酷と名高いラシェル・ロットグレイが?
「え? まさか大切な用事ってリタのサイン会? 前のりして朝一番に並ぶため!?」
だがこの際ラシェルの心はどうでもいい。この場において重要なことはそこに夫がいるということだ。しかも先頭。近しい人相手では正体がばれる可能性が高い。
「モニカ、急いで仮面を用意して!」
あらかじめ用意していた変装グッズは眼鏡と薄いヴェールのみ。しかし夫がいるとなれば手ぬるく感じる。
すると有能な侍女モニカは素早く意図をくみ取ってくれた。
「わかりました。開店前ではありますが、かけあってみます!」
「頼んだわ。私は時間までに裏声の練習をしておく」
開始まであと一時間。ぎりぎりの戦いである。
緊張していたはずが、その緊張はすっかり別のものへとすり替わっていた。
開始直前になって大慌てのサイン会となってしまったが、モニカはなんとか間に合ってくれた。持つべきものは有能な侍女である。しかし有能な侍女は戻るなり息を切らせて言った。
「セレナさまぁ~、さすがに都合よく仮面を売っている店なんてありませんよぉ~」
「でしょうね」
わかってはいた。だが私に任せろという体で走り去った割には情けない発言である。
「なので本日公演予定の劇団に駆け込み、衣装を借りさせていただきました」
誇らしそうに語るモニカが差し出したのは鮮やかなジャケット。すらりと伸びた白の眩しいズボン。そして極めつけは白い羽飾りのついた目立つ帽子。その上に置かれているのは目の部分だけを隠せる派手なマスクだ。
「とても急いでいます。至急お借りできる変装道具はありませんかと聞いたところ、こちらを貸していただけました」
「着るの? 私が?」
この派手な服をとセレナは気圧されていた。
確かにこれならセレナらしさはどこにもないが、むしろ何がしたいのかもわからない気がする。
「信頼を得るためリタ・グレイシアの名前を出したところ、先方はリタの大ファンだそうで、ご自身の衣装を身につけてくれることを大変光栄だと歓喜していらっしゃいます」
「それもう着るしかなくない!?」
最初から拒否権はなかった。モニカの眼差しは穏やかに、諦めてくださいと言っている。
確かに好意を無下にはできない。変装グッズに困っているのも事実だと、セレナは覚悟を決めさせられた。
(そういえば焦って忘れていたけど旦那様には妹さんがいるのよね。もしかしたら妹のためとか? もしくはそっくりさん!)
着替えながら考えを巡らせることができるのは落ち着いてきた証拠だ。仕上げにマスクを装着すればセレナの存在は消えた。
サイン会は一対一で行われるため、一人ずつつい立ての向こうに通される仕組みとなっている。
「こんにちは。今日はありがとうございます」
そう告げれば旦那様(仮)は怪しむことなく本を差し出してきたので練習した裏声の成果が発揮されたのだろう。セレナは本に記載するための名前を訊く。
「お名前は?」
「ラシェル・ロットグレイで頼みたい」
(モニカ~本人だよぉ~)
混乱のあまり泣きそうだ。
「ラシェル・ロットグレイさんですねー……」
まさか夫の名前をこんな所に書くことになるなんてと思いながらサインを刻ませてもらう。
サインを終えると次は握手だ。白い手袋に包まれた手を差し出すと、ラシェルは慎重に両手を添えてきた。とても優しい手付きであることが布越しにも感じられる。
「リタ・グレイシア。貴女の本には深い感銘を受けた。貴女は俺の人生に大きな影響を与えてくれた。これからも活躍を楽しみにしている。だが無理はしてほしくない。どうかその身を大切にしてくれ」
ラシェルは真面目な表情のまま、やや早口に捲し立てる。眉間を始め、身体中に力が入っているようだ。
セレナが何度も頷くと、満足したのか表情を和らげる。
(あの旦那様が微笑んで?)
ちょっと自分でも何を言っているのかわからない。求婚時にさえ圧を装備していた人だ。笑う所なんて見たことがなかった。
セレナとモニカの努力の成果だろうか。驚くほど呆気なく、無事サイン会は終了したのである。
けれど交わした眼差しに、想いのこもった言葉。握られた手の熱さがいつまで経っても消えてくれない。
「あれ、本当に旦那様?」
寡黙な夫が饒舌に言葉を紡ぎ、冷血と評された人な優しく手を握る。慈しむような眼差しには、別人を疑ってしまった。
これが物語でよくある、夫の知らない一面を見たという場面なのだろう。なるほど、物語で書くよりも衝撃は大きい。
余談ではあるが、翌日の新聞の見出しは【リタ・グレイシアは男装の麗人!?】だった。
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