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3話
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野上とちょっと話して今日の一日は終わってしまった。私は担任の林田先生のところへ行って、色々、雑用とか済ましていた。
「はい、センセー。書類これでいいですか?」
自分の住所が書いてある書類を渡し、先生を見る。やっぱり、綺麗な顔。目元のホクロとか反則だよなぁ。なんでこれで攻略対象者じゃなかったんだろう。
ゲームでは先生なんかは出てこなかった。年上は先輩の役目だったからかな。
「ほいさ、これ、お前の部屋な。」
先生から鍵を渡される。そう、なんと言おうとここ野薔薇学園は寮なのです。めっちゃBLゲームっぽい。先生からもらった鍵を見て思い出す。ゲームの中の私、堂々と野上の部屋に入ってたなぁ。
…いや、流石にないよな
「あの…流石に男子寮と女子寮は…」
気まずそうに話しかけた私が面白かったのか、先生はクスッとして笑った。
「違うに決まってるじゃん!同じだったら大問題だよー」
だよなぁー!めっちゃ安心。
「でも、一緒でもあんまり問題は出てこないかもね。」
「なぜ」
「んー、この学校って、2年前までは男子校だったから、ほら、男同士で…ってのが多くてね」
なるほど。確かそんな設定だったな。
「まあでも幸せならいいっすよねー」
某、幸せならOKですみたいなことを言ったら、先生に頭をわしゃしゃと撫でられた。
「山羽みたいな子がいっぱいいれば先生嬉しいなぁー!」
「髪、髪の毛ちぎれますって!」
そんなこんなしてるうちに、先生に早く帰れよーって帰された。マイペースすぎない?あの先生。
夕日が沈む前にでっかい広場みたいなとこを通る。噴水あるし…どんだけ規格外なんだよここ。大金持ち学校かよ。広さに苛ついて文句を言いながら噴水を少し進んだところに分かれ道。…右が女子?左が男子?いや、逆か?
「とりま右へ…、」
「君。男子寮は左だよ。」
後ろから声がしたかと思うと、金髪さらさらマッシュ男子が私を見ていた。
いや、まて。金髪さらさらマッシュはそう。そうなんだが、お主攻略対象者じゃないか!?
なんだっけ、名前。うわぁ、頭にモヤががって全然思い出せない。えーっと…えーと…
「どした?とりあえず部屋戻った方が良くない?」
金髪さらさらマッシュは私を引っ張って左の道を行く。えーっと…じゃなくて!
「すいません私女子っす、晴山さん。」
あれ?今ヌルっと名前出てきたなぁ。そういや晴山暖ってキャラだったな。
「………え、女子なの。」
そこ?名前なんで知ってるの?とかじゃなくて??
「女子でっす!ありがとうございましたぁ!」
とりま面倒くさいことからは逃げよう。私は持たれてる左手を振り切って右の女子寮へ駆け込む。
間一髪だったわぁ。名前なんで知ってんの?って聞かれたらどうしようもなかったわ。
私は女子寮のおばちゃんに鍵を渡して、部屋に入る。今日は、お風呂入ってすぐ寝よう…。攻略対象者の野上にも会うし晴山にも会うし、さっそく面倒事が来たな。
明日は女の子の友達ができるよう祈ろう。
「はい、センセー。書類これでいいですか?」
自分の住所が書いてある書類を渡し、先生を見る。やっぱり、綺麗な顔。目元のホクロとか反則だよなぁ。なんでこれで攻略対象者じゃなかったんだろう。
ゲームでは先生なんかは出てこなかった。年上は先輩の役目だったからかな。
「ほいさ、これ、お前の部屋な。」
先生から鍵を渡される。そう、なんと言おうとここ野薔薇学園は寮なのです。めっちゃBLゲームっぽい。先生からもらった鍵を見て思い出す。ゲームの中の私、堂々と野上の部屋に入ってたなぁ。
…いや、流石にないよな
「あの…流石に男子寮と女子寮は…」
気まずそうに話しかけた私が面白かったのか、先生はクスッとして笑った。
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だよなぁー!めっちゃ安心。
「でも、一緒でもあんまり問題は出てこないかもね。」
「なぜ」
「んー、この学校って、2年前までは男子校だったから、ほら、男同士で…ってのが多くてね」
なるほど。確かそんな設定だったな。
「まあでも幸せならいいっすよねー」
某、幸せならOKですみたいなことを言ったら、先生に頭をわしゃしゃと撫でられた。
「山羽みたいな子がいっぱいいれば先生嬉しいなぁー!」
「髪、髪の毛ちぎれますって!」
そんなこんなしてるうちに、先生に早く帰れよーって帰された。マイペースすぎない?あの先生。
夕日が沈む前にでっかい広場みたいなとこを通る。噴水あるし…どんだけ規格外なんだよここ。大金持ち学校かよ。広さに苛ついて文句を言いながら噴水を少し進んだところに分かれ道。…右が女子?左が男子?いや、逆か?
「とりま右へ…、」
「君。男子寮は左だよ。」
後ろから声がしたかと思うと、金髪さらさらマッシュ男子が私を見ていた。
いや、まて。金髪さらさらマッシュはそう。そうなんだが、お主攻略対象者じゃないか!?
なんだっけ、名前。うわぁ、頭にモヤががって全然思い出せない。えーっと…えーと…
「どした?とりあえず部屋戻った方が良くない?」
金髪さらさらマッシュは私を引っ張って左の道を行く。えーっと…じゃなくて!
「すいません私女子っす、晴山さん。」
あれ?今ヌルっと名前出てきたなぁ。そういや晴山暖ってキャラだったな。
「………え、女子なの。」
そこ?名前なんで知ってるの?とかじゃなくて??
「女子でっす!ありがとうございましたぁ!」
とりま面倒くさいことからは逃げよう。私は持たれてる左手を振り切って右の女子寮へ駆け込む。
間一髪だったわぁ。名前なんで知ってんの?って聞かれたらどうしようもなかったわ。
私は女子寮のおばちゃんに鍵を渡して、部屋に入る。今日は、お風呂入ってすぐ寝よう…。攻略対象者の野上にも会うし晴山にも会うし、さっそく面倒事が来たな。
明日は女の子の友達ができるよう祈ろう。
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