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「いいですね? とにかく魔法は使えば使うほど魔力は成長します。
魔法の攻撃力、技術力を合わせて魔力と言います」
ガイド先生の講習が始まった。
「なるほどね……魔法の攻撃力は分かるけど、技術力っていうのは何?」
「ふふふ、いい質問ですね!」
ノッてきたガイド先生は説明を続ける。
「魔法の技術力は魔法をコントロールする力とでも言いましょうか?
キモオタ君の光魔法なら弾丸を撃つことは簡単ですが、光の壁や魔法剣なんかには技術力が必要です」
「なるほどね……確かに光の壁や魔法剣は使うのが難しいな。それに難しい魔法を使うとすぐに疲れてしまうし」
「そうですね。難しい魔法になればなるほど、魔力の消費が激しいので長くは使えません
魔法を使いこなすには魔法を使いまくることが成長につながります!」
そうして僕の魔法訓練が始まった。
ますはひたすら壁に向かって光の弾丸を撃ち続ける。
こぶし大の弾丸が壁に当たるがこの部屋はびくともしない。
消費魔力の少ない光の弾丸だが、数分で疲れが出てくる。
「はぁはぁ……そ、そろそろやめていいかな……?」
「ダメです! 魔力は限界を超えたときに成長するのです!」
「くっ……厳しいな……」
僕はその後も光の弾丸を撃ち続けるが、とうとう限界が来た。
「はぁっ……はぁっ……」
僕は意識が朦朧とし、倒れこむ。
「し、死ぬ……」
「キモオタ君、よく頑張りましたよ! 限界まで魔法を使って回復すると、だんだん魔力が上がっていきます」
「はぁはぁ……な、なるほど……死の淵から蘇ると強くなるサ〇ヤ人みたいなもんだね……」
「うーん……それはちょっと分かりませんが多分そういうことですかね?」
「でも……回復といっても当分魔法は使えそうにないよ……」
僕は手のひらに魔力を集めるも、一瞬弱く光るだけだ。
しばらく弾丸なんかとても撃てそうにない。
「ふふふ、木本君! 心配はいらんぞ!」
魔法訓練になってからは大人しかったアスカさんがナゼか嬉しそうだ。
「魔力の回復は任せてくれ!」
「ま、任せてって? 魔力も元にもどる回復魔法でもあるんですか?」
「残念ながらそれはない。回復魔法は体の傷やダメージを回復させるものだ」
「そうですよね」
「しかし! ここには政府の最新テクノロジーがある!」
アスカさんはそう言い、怪しげなケーブルを持ってきた。
「なんですか? そのケーブルは?」
「ふふふ、木本君。ちょっとこのケーブルを体につなげてみてくれ」
「は、はい……」
僕は怪しげなケーブルの電極を体に着ける。健康診断の心電図のようだな。
「よし、着けたな! スイッチオン!」
アスカさんが機械のスイッチを入れる。
『ビリビリビリビリ!』
「ぐわあっ!」
体中に電流が走る。
「いたたたた、なんですかこれは!?」
「ふふふ、これはな政府が発明した最新の魔力回復装置だ」
「ま、魔力回復装置!?」
「ああ、世界でこの1台しかない貴重な機械だ。
どうだ? 魔力は回復してるか?」
「あ……確かに……魔力が回復しています!」
電流の衝撃で気が付かなかったが、空っぽだったはずの魔力が全快している。
「すごい機械ですね……これは精霊界にも無いものですよ?」
ガイドも魔力回復装置に興味津々の様子だ。
「ふふふ、人間の英知だ。
さあ、これで木本君は魔力の回復を待つことなく、魔法の訓練を続けることができるな! 幸せ者め!」
「は、はい……嬉しいような怖いような……」
まだまだ魔法の訓練は続く……
魔法の攻撃力、技術力を合わせて魔力と言います」
ガイド先生の講習が始まった。
「なるほどね……魔法の攻撃力は分かるけど、技術力っていうのは何?」
「ふふふ、いい質問ですね!」
ノッてきたガイド先生は説明を続ける。
「魔法の技術力は魔法をコントロールする力とでも言いましょうか?
キモオタ君の光魔法なら弾丸を撃つことは簡単ですが、光の壁や魔法剣なんかには技術力が必要です」
「なるほどね……確かに光の壁や魔法剣は使うのが難しいな。それに難しい魔法を使うとすぐに疲れてしまうし」
「そうですね。難しい魔法になればなるほど、魔力の消費が激しいので長くは使えません
魔法を使いこなすには魔法を使いまくることが成長につながります!」
そうして僕の魔法訓練が始まった。
ますはひたすら壁に向かって光の弾丸を撃ち続ける。
こぶし大の弾丸が壁に当たるがこの部屋はびくともしない。
消費魔力の少ない光の弾丸だが、数分で疲れが出てくる。
「はぁはぁ……そ、そろそろやめていいかな……?」
「ダメです! 魔力は限界を超えたときに成長するのです!」
「くっ……厳しいな……」
僕はその後も光の弾丸を撃ち続けるが、とうとう限界が来た。
「はぁっ……はぁっ……」
僕は意識が朦朧とし、倒れこむ。
「し、死ぬ……」
「キモオタ君、よく頑張りましたよ! 限界まで魔法を使って回復すると、だんだん魔力が上がっていきます」
「はぁはぁ……な、なるほど……死の淵から蘇ると強くなるサ〇ヤ人みたいなもんだね……」
「うーん……それはちょっと分かりませんが多分そういうことですかね?」
「でも……回復といっても当分魔法は使えそうにないよ……」
僕は手のひらに魔力を集めるも、一瞬弱く光るだけだ。
しばらく弾丸なんかとても撃てそうにない。
「ふふふ、木本君! 心配はいらんぞ!」
魔法訓練になってからは大人しかったアスカさんがナゼか嬉しそうだ。
「魔力の回復は任せてくれ!」
「ま、任せてって? 魔力も元にもどる回復魔法でもあるんですか?」
「残念ながらそれはない。回復魔法は体の傷やダメージを回復させるものだ」
「そうですよね」
「しかし! ここには政府の最新テクノロジーがある!」
アスカさんはそう言い、怪しげなケーブルを持ってきた。
「なんですか? そのケーブルは?」
「ふふふ、木本君。ちょっとこのケーブルを体につなげてみてくれ」
「は、はい……」
僕は怪しげなケーブルの電極を体に着ける。健康診断の心電図のようだな。
「よし、着けたな! スイッチオン!」
アスカさんが機械のスイッチを入れる。
『ビリビリビリビリ!』
「ぐわあっ!」
体中に電流が走る。
「いたたたた、なんですかこれは!?」
「ふふふ、これはな政府が発明した最新の魔力回復装置だ」
「ま、魔力回復装置!?」
「ああ、世界でこの1台しかない貴重な機械だ。
どうだ? 魔力は回復してるか?」
「あ……確かに……魔力が回復しています!」
電流の衝撃で気が付かなかったが、空っぽだったはずの魔力が全快している。
「すごい機械ですね……これは精霊界にも無いものですよ?」
ガイドも魔力回復装置に興味津々の様子だ。
「ふふふ、人間の英知だ。
さあ、これで木本君は魔力の回復を待つことなく、魔法の訓練を続けることができるな! 幸せ者め!」
「は、はい……嬉しいような怖いような……」
まだまだ魔法の訓練は続く……
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