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第一章 勇者パーティーの魔法使い
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「おお! 行ってくれるかアルカンタラ!」
アルカンタラは国王とペドロ長老に旅立つことを伝えた。
暗黒水晶を壊しに行くと言うと国王は喜んだ。
「ありがたい。なにしろ現代の戦士は戦闘経験がほぼないからな……アルカンタラのような歴戦の猛者が行ってくれるなら安心じゃ」
国王はアルカンタラの手を握り締めながら言う。
「歴戦の猛者って……まあやれるだけのことはやるつもりだ」
アルカンタは力強く答える。
「私もアルカンタラと一緒に行きます。アルカンタラが強いのはわかるんですけど1人では心配ですので……この原始人が何をしでかすか……」
横に立つミルリーフは国王にそう告げる。
「そうか、ミルリーフも一緒に行ってくれるのか。確かにいくら強くても、この時代のことを何も知らないアルカンタラ1人では冒険は無理じゃろうな。頼んだぞ。
勇者と賢者の子孫のミルリーフと勇者パーティーのアルカンタラか……これは運命じゃな。2人でこの世界の平和をまた取り戻してくれ!」
国王はまっすぐな目で2人に言う。
「よし! さっそく行くぞ」
「ちょ、ちょっと待って!」
今にも城を飛び出そうと駆け出すアルカンタラをミルリーフは引き止める。
「な、なんだよ? 早く暗黒水晶を壊しに行かないとまずいんじゃないのか?」
アルカンタラは早く冒険に行きたいようでウズウズしていた。
「うーん、もちろんそうなんだけど……暗黒水晶のある最北端の島に行くには、いくつもの国や大陸を超えないとダメなの。それには通行許可証だったり、身分証明書なんかも必要なのよ」
「ミブンショーメーショ……? なんだそれは!?」
ミルリーフの口から飛び出す聞き覚えのない単語にアルカンタラは首をかしげる。
「……アルカンタラよ。もう昔とは違うんだ」
ペドロ長老が口を開く。
100年前とは違い、今は国を跨ぐのも簡単ではないことをアルカンタラに教える。
「そんなもんが必要なのかよ……めんどくせぇな……」
アルカンタラは舌打ちをする。法律も今のように厳しくなかった昔の冒険者は自由だった。
「仕方ないんだ。100年前は魔王のせいで世界中が荒れ果てていたからな。そんなルールも作る暇もなかったんだ。平和な時代になって、それぞれの国の秩序ができた」
ペドロ長老は諭すように言う。
「そういう訳じゃ、すまんが数日後待ってくれ。すぐにアルカンタラの冒険に必要なものを用意しよう」
「国王様、大丈夫なんですか? アルカンタラは元々この世に存在しないはずの人間なんですよ?
最近はモンスターが現れたこともあって世界中の国がピリピリしてますし、怪しいアルカンタラを他の国は入国させてくれますかね?」
ペドロ長老は心配そうに言う。
「うーむ……そうじゃな。アルカンタラはこの国の王宮魔法使いということにしておこうかのう。
それでも今の時代、国を超えるのは大変かもしれんが……」
「なるほど……ん? まてよ? ミルリーフ殿とアルカンタラは冒険者ギルドに登録すればいいんじゃないか?」
ペドロ長老はひらめいたように言う。
「冒険者ギルド……?」
またしても聞き慣れない言葉に首をかしげるアルカンタラ。
現代の世界には冒険者ギルドという冒険者を束ねる組織がある。
元々はモンスターの残党を討伐したり平和維持活動のために作られた。
モンスターの減った今では、エネルギー源の確保のために冒険者を派遣したりしている。ミルリーフが団長をする調査団も似たような活動をしてる組織だ。
「ほう、今はそんなのができたのか」アルカンタラが言う。
「ああ、世界中のバラバラだった冒険者をソーサー様がひとまとめにしたのがギルドの始まりだ」
「すごいな……ソーサーは魔王を倒した後にもそんなことをしてたのか」
かつてのパーティー仲間、勇者ソーサーの功績に改めて感嘆するアルカンタラ。
「冒険者ギルドにはランクがあり、上のランクになれば国の行き来も自由になるはずだ。
最近、モンスターの被害も増えてきてて登録する冒険者も多いらしい。2人とも登録してみると良い」
「ランクか。ふふ、楽しそうだな。弱っちいガキどもを俺の魔法で吹き飛ばせばいいんだろう?」
アルカンタラは拳を握る。
「……バカね。そんなことしたらギルド追放されるわよ……」
呆れるミルリーフだった。
こうして【アムハイナ王国公認 王宮魔法使いアルカンタラ】という身分証証明書を発行することになり、2人の出発は3日後となった。
アルカンタラは国王とペドロ長老に旅立つことを伝えた。
暗黒水晶を壊しに行くと言うと国王は喜んだ。
「ありがたい。なにしろ現代の戦士は戦闘経験がほぼないからな……アルカンタラのような歴戦の猛者が行ってくれるなら安心じゃ」
国王はアルカンタラの手を握り締めながら言う。
「歴戦の猛者って……まあやれるだけのことはやるつもりだ」
アルカンタは力強く答える。
「私もアルカンタラと一緒に行きます。アルカンタラが強いのはわかるんですけど1人では心配ですので……この原始人が何をしでかすか……」
横に立つミルリーフは国王にそう告げる。
「そうか、ミルリーフも一緒に行ってくれるのか。確かにいくら強くても、この時代のことを何も知らないアルカンタラ1人では冒険は無理じゃろうな。頼んだぞ。
勇者と賢者の子孫のミルリーフと勇者パーティーのアルカンタラか……これは運命じゃな。2人でこの世界の平和をまた取り戻してくれ!」
国王はまっすぐな目で2人に言う。
「よし! さっそく行くぞ」
「ちょ、ちょっと待って!」
今にも城を飛び出そうと駆け出すアルカンタラをミルリーフは引き止める。
「な、なんだよ? 早く暗黒水晶を壊しに行かないとまずいんじゃないのか?」
アルカンタラは早く冒険に行きたいようでウズウズしていた。
「うーん、もちろんそうなんだけど……暗黒水晶のある最北端の島に行くには、いくつもの国や大陸を超えないとダメなの。それには通行許可証だったり、身分証明書なんかも必要なのよ」
「ミブンショーメーショ……? なんだそれは!?」
ミルリーフの口から飛び出す聞き覚えのない単語にアルカンタラは首をかしげる。
「……アルカンタラよ。もう昔とは違うんだ」
ペドロ長老が口を開く。
100年前とは違い、今は国を跨ぐのも簡単ではないことをアルカンタラに教える。
「そんなもんが必要なのかよ……めんどくせぇな……」
アルカンタラは舌打ちをする。法律も今のように厳しくなかった昔の冒険者は自由だった。
「仕方ないんだ。100年前は魔王のせいで世界中が荒れ果てていたからな。そんなルールも作る暇もなかったんだ。平和な時代になって、それぞれの国の秩序ができた」
ペドロ長老は諭すように言う。
「そういう訳じゃ、すまんが数日後待ってくれ。すぐにアルカンタラの冒険に必要なものを用意しよう」
「国王様、大丈夫なんですか? アルカンタラは元々この世に存在しないはずの人間なんですよ?
最近はモンスターが現れたこともあって世界中の国がピリピリしてますし、怪しいアルカンタラを他の国は入国させてくれますかね?」
ペドロ長老は心配そうに言う。
「うーむ……そうじゃな。アルカンタラはこの国の王宮魔法使いということにしておこうかのう。
それでも今の時代、国を超えるのは大変かもしれんが……」
「なるほど……ん? まてよ? ミルリーフ殿とアルカンタラは冒険者ギルドに登録すればいいんじゃないか?」
ペドロ長老はひらめいたように言う。
「冒険者ギルド……?」
またしても聞き慣れない言葉に首をかしげるアルカンタラ。
現代の世界には冒険者ギルドという冒険者を束ねる組織がある。
元々はモンスターの残党を討伐したり平和維持活動のために作られた。
モンスターの減った今では、エネルギー源の確保のために冒険者を派遣したりしている。ミルリーフが団長をする調査団も似たような活動をしてる組織だ。
「ほう、今はそんなのができたのか」アルカンタラが言う。
「ああ、世界中のバラバラだった冒険者をソーサー様がひとまとめにしたのがギルドの始まりだ」
「すごいな……ソーサーは魔王を倒した後にもそんなことをしてたのか」
かつてのパーティー仲間、勇者ソーサーの功績に改めて感嘆するアルカンタラ。
「冒険者ギルドにはランクがあり、上のランクになれば国の行き来も自由になるはずだ。
最近、モンスターの被害も増えてきてて登録する冒険者も多いらしい。2人とも登録してみると良い」
「ランクか。ふふ、楽しそうだな。弱っちいガキどもを俺の魔法で吹き飛ばせばいいんだろう?」
アルカンタラは拳を握る。
「……バカね。そんなことしたらギルド追放されるわよ……」
呆れるミルリーフだった。
こうして【アムハイナ王国公認 王宮魔法使いアルカンタラ】という身分証証明書を発行することになり、2人の出発は3日後となった。
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