『え?みんな弱すぎない?』現代では俺の魔法は古代魔法で最強でした!100年前の勇者パーティーの魔法使いがまた世界を救う

さかいおさむ

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第一章 勇者パーティーの魔法使い

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「よし。そうと決まったら魔法を使えるところへ行くわよ。特訓よ!」

 アルカンタラとミルリーフは王国の外れの荒野へ向かう。お互いの魔法や戦い方を共有しておこうというミルリーフの提案だ。

「俺は別に共有しなくても……」
「うるさいわね。これから2人で冒険するんだからお互いのことをしらないとダメでしょ!」
 ミルリーフは舌打ちをする。

「くっくっく、こらアルカンタラ。ミルリーフ殿の言うとおりだぞ。真面目にやらんか」
「うるせぇなペドロ! なんでお前までついてきたんだよ?」
 荒野まで2人の特訓を見物に来たペドロ長老。

「ワシも久しぶりに古代魔法が見たくてな。
 ワシだって100年前の乱世を知っている男だ。たまには強力な魔法を見せて昔を思い出させてくれよ」
「けっ、驚いて心臓止まっても知らんぞジジイ」

 荒野に立つアルカンタラ。
「さあ、ここなら人はいないわ。安心して魔法を撃って平気よ」
 アルカンタラの魔法の威力はよく知っている。それでもあの衝撃を思い出し緊張しているミルリーフだった。

「ああ。とはいっても……とりあえずまだ久しぶりだし、手加減して慣らしていくか……」
 アルカンタラは静かに荒野に手のひらを向ける。

『ドンッ』

 アルカンタラの手から衝撃波が飛び出し、荒野を焼いた。砂煙が舞い、地面には、大きな凹みができている。まるで爆弾でも爆発したかと思うほどの衝撃だ。

「……やっぱりすごい威力ね。これが古代魔法……」
 ミルリーフは黒焦げした地面を眺めながらゴクリとツバを飲む。

「まあ半分くらいの力だけどな。全力で撃ったらまだクラクラするんだよ」
 アルカンタラは手のひらを眺めながら呟く。

「い、今ので半分……!? 本当にすごいわね。その魔法陣ってやつは」
 ミルリーフはアルカンタラの両腕に彫られた魔法陣を羨ましそうにじっくりと見る。
 細かい文字のような記号がビッシリと書かれていた。

 ペドロ長老が魔法陣の説明をする。
「魔法陣は賢者が編み出した魔法式を彫ってある。
 体内の魔力が魔法陣を通過して、何倍にも跳ね上がるんだ。魔力増幅装置だな。
 熟練の精霊族だけが彫ることができたんだが……今はもう禁止されて長い月日がたったからな。彫れる者もいないだろう」
「魔法式……そりゃ簡単には真似できそうにないわね」

「ふふふ、懐かしいぞアルカンタラ。昔の戦士はみんなこんな威力の魔法を使っておったなぁ。女賢者アゼリ様の魔法なんて大地を砕く勢いだった」
 ペドロ長老は久しぶりに古代魔法を目の前にして興奮していた。

「お、おばあちゃんもそんなに!?」
 驚くミルリーフ。

「ああ。100年前の戦士の戦いはすごかった。
 ……あの頃はアルカンタラの今の魔法なんて大したこと無かったように感じるくらいにな」

「恐ろしい時代ね……そりゃアルカンタラも今の魔法使いを見下すわけね」
「ふふ、まあな」
 腕を組み誇らしげに言うアルカンタラ。

「チッ、ほんとムカつくわね……!」
 小さく舌打ちをするミルリーフだった。
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