カルボナーラのお知らせ

munuoff

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笑顔

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「よ...」


瓦礫の隙間から、59は力を振り絞る。

ゆっくりと体を持ち上げ、上体を引きずり出す。

服が破け、脚からは血が流れている。

体が自由になった。


「おーい、いるのか」

「います。動けない、です、が」

「今そっちに行く」


59は笑顔を探す。

声のする方へ。


「お前...」

「何見てるんですか」


笑顔はあった。


「い、今助けるからな」


差し出した手は振り払われた。


「59さん、嘘が下手ですね。私たちは敵同士ですよ」

「冗談言ってる場合かよ」

「冗談言ってる場合なんですよ。もう、私は無理です。だってほら、もうないですから」

「あ...」

「動けないんですよ。例えこの山から抜けたとしても、もう無理です」


59は笑顔の名を呼ぼうとした。

そして、名前を知らない。


「59さんは、名持ちですから。良いですよね。私は、最後まで、名を......」


明るい命が消えた。

ただそれだけのこと。

59はそっと手を合わせ、祈りを捧げた。

命を奪い合うオフ会には不似合いな行動だった。

しかしこの場に邪魔するものは現れない。


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