【R18】政略結婚した夫が、妃の私に求めるのは世継ぎを産むことだけ……のはずだった。あれ? なんだか夫の様子がおかしいのですが?

すめらぎかなめ

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第1章

第10話【※】

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 意味ありげな言葉にアンジーがきょとんとしていると、イライアスの指がナイトドレスの腰ひもに触れた。

 抵抗する間もなくするりとひもをほどかれ、アンジーは目を見開く。ナイトドレスの前を開かれ、慌てて胸元を手で隠そうとする。

「あまり、見ないでください……」

 いくら必要なことだとわかっていても、アンジーからすると恥ずかしいのだ。

 目をぎゅっとつぶって、首を横に振る。自分の顔は間違いなく赤い。

「無理だな。そもそも、アンジーだって乗り気だっただろ」
「そ、れは……」

 確かに「よろしくお願いします」と言ったので、解釈自体は間違いではない。

 けど、恥ずかしいものは恥ずかしい……。

「だ、って。こんなの、はじめてですからっ」

 イライアスから顔を背けた。

「私、こんな経験なくて。それに、なんだか変な感じで……」
「変な感じとは」
「今まで、知らない感覚でっ。おかしくなってしまいそうで」

 このままだと、この感覚に溺れてしまう。以前の自分には戻れないような気がした。

「だから、怖くて」

 アンジーの弱音に、イライアスはなにも返さなかった。

 だが、一拍おいて唇をふさがれた。驚いて瞬きをしている間に、イライアスの手がアンジーの手を絡めとる。

 指を絡めてぎゅっと握る。そして、流れるようにシーツに縫い付けられてしまった。

「おかしなことではない。その感覚に身をゆだねればいいんだ」
「……おかしく、ないですか?」

 うるんだ瞳でイライアスを見上げる。視線がぶつかって、無意識に身体が震えた。

 これは恐怖からなのか、はたまた――期待からなのか。

「あぁ、おかしくない。それ以外、なにも考えなくていい」

 頬を軽くなでるイライアスの手のひらが、心地いい。自然と手のひらに頬をこすりつけると、イライアスが目を見開いた。同時に、わずかに頬を緩める。嬉しそうに見えたのは、気のせいじゃない。

「だから、全部俺に任せたらいい。今はただ、感じていろ」

 命令にも似た言葉に、素直にうなずいた。

 イライアスの手がアンジーの肌を滑って、胸元にたどり着く。同年代の女子より少し大きな胸のふくらみを、大きな手のひらが包み込んだ。軽く揉まれると、アンジーの口から甘い吐息がこぼれる。

「痛いか?」
「い、いえ」

 首をゆるゆると横に振る。胸のふくらみを揉まれても、気持ちいいわけではない。なのに、イライアスの触れられていると思うだけで――身体の奥がうずいているみたいだ。

(やっぱり、変。こんなにも、身体の奥が熱いなんて――)

 こぼした吐息には、あふれんばかりの色気が含まれていた。アンジーの吐息を聞いたイライアスが、息を呑む。

 イライアスの手がアンジーの胸のふくらみを離す。安堵と同時に、わずかな寂しさが心に広がった。

「気持ちいいのか?」

 問いかけに、アンジーはちょっとだけ迷って首を縦に振った。

 もしかしたら、この答えは間違いだったかもしれない。はしたないと思われたかも――。

「そうか。キミは感度がいいのかもしれない」

 イライアスはどこかほっとしていた。

 彼の手がもう一度胸元に伸びる。今度は中心の突起に指先が触れた。

「んっ」

 甘い快感が身体に走り抜ける。

「ここは気持ちいいみたいだな」

 イライアスの指先が、アンジーの乳首をもてあそぶ。軽くつままれて、指の腹で刺激された。今度は爪ではじかれて、アンジーは抵抗する術もなく、イライアスが与えてくる快感に悶えることしかできない。

「ぁ、あっ」

 どうしてだろうか。乳首を刺激されると、お腹の奥のあたりがむずむずとする。

 腰が跳ねて、意識しないうちに内ももをこすり合わせてしまった。

「反応からするに、ちょっと痛くされるのが好きみたいだな」

 指先で乳首を軽くはじいて、イライアスが唇の端をあげる。意地悪な笑みを見たアンジーの胸を襲ったのは甘美なときめきだった。
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