11 / 39
第1章
第10話【※】
しおりを挟む
意味ありげな言葉にアンジーがきょとんとしていると、イライアスの指がナイトドレスの腰ひもに触れた。
抵抗する間もなくするりとひもをほどかれ、アンジーは目を見開く。ナイトドレスの前を開かれ、慌てて胸元を手で隠そうとする。
「あまり、見ないでください……」
いくら必要なことだとわかっていても、アンジーからすると恥ずかしいのだ。
目をぎゅっとつぶって、首を横に振る。自分の顔は間違いなく赤い。
「無理だな。そもそも、アンジーだって乗り気だっただろ」
「そ、れは……」
確かに「よろしくお願いします」と言ったので、解釈自体は間違いではない。
けど、恥ずかしいものは恥ずかしい……。
「だ、って。こんなの、はじめてですからっ」
イライアスから顔を背けた。
「私、こんな経験なくて。それに、なんだか変な感じで……」
「変な感じとは」
「今まで、知らない感覚でっ。おかしくなってしまいそうで」
このままだと、この感覚に溺れてしまう。以前の自分には戻れないような気がした。
「だから、怖くて」
アンジーの弱音に、イライアスはなにも返さなかった。
だが、一拍おいて唇をふさがれた。驚いて瞬きをしている間に、イライアスの手がアンジーの手を絡めとる。
指を絡めてぎゅっと握る。そして、流れるようにシーツに縫い付けられてしまった。
「おかしなことではない。その感覚に身をゆだねればいいんだ」
「……おかしく、ないですか?」
うるんだ瞳でイライアスを見上げる。視線がぶつかって、無意識に身体が震えた。
これは恐怖からなのか、はたまた――期待からなのか。
「あぁ、おかしくない。それ以外、なにも考えなくていい」
頬を軽くなでるイライアスの手のひらが、心地いい。自然と手のひらに頬をこすりつけると、イライアスが目を見開いた。同時に、わずかに頬を緩める。嬉しそうに見えたのは、気のせいじゃない。
「だから、全部俺に任せたらいい。今はただ、感じていろ」
命令にも似た言葉に、素直にうなずいた。
イライアスの手がアンジーの肌を滑って、胸元にたどり着く。同年代の女子より少し大きな胸のふくらみを、大きな手のひらが包み込んだ。軽く揉まれると、アンジーの口から甘い吐息がこぼれる。
「痛いか?」
「い、いえ」
首をゆるゆると横に振る。胸のふくらみを揉まれても、気持ちいいわけではない。なのに、イライアスの触れられていると思うだけで――身体の奥がうずいているみたいだ。
(やっぱり、変。こんなにも、身体の奥が熱いなんて――)
こぼした吐息には、あふれんばかりの色気が含まれていた。アンジーの吐息を聞いたイライアスが、息を呑む。
イライアスの手がアンジーの胸のふくらみを離す。安堵と同時に、わずかな寂しさが心に広がった。
「気持ちいいのか?」
問いかけに、アンジーはちょっとだけ迷って首を縦に振った。
もしかしたら、この答えは間違いだったかもしれない。はしたないと思われたかも――。
「そうか。キミは感度がいいのかもしれない」
イライアスはどこかほっとしていた。
彼の手がもう一度胸元に伸びる。今度は中心の突起に指先が触れた。
「んっ」
甘い快感が身体に走り抜ける。
「ここは気持ちいいみたいだな」
イライアスの指先が、アンジーの乳首をもてあそぶ。軽くつままれて、指の腹で刺激された。今度は爪ではじかれて、アンジーは抵抗する術もなく、イライアスが与えてくる快感に悶えることしかできない。
「ぁ、あっ」
どうしてだろうか。乳首を刺激されると、お腹の奥のあたりがむずむずとする。
腰が跳ねて、意識しないうちに内ももをこすり合わせてしまった。
「反応からするに、ちょっと痛くされるのが好きみたいだな」
指先で乳首を軽くはじいて、イライアスが唇の端をあげる。意地悪な笑みを見たアンジーの胸を襲ったのは甘美なときめきだった。
抵抗する間もなくするりとひもをほどかれ、アンジーは目を見開く。ナイトドレスの前を開かれ、慌てて胸元を手で隠そうとする。
「あまり、見ないでください……」
いくら必要なことだとわかっていても、アンジーからすると恥ずかしいのだ。
目をぎゅっとつぶって、首を横に振る。自分の顔は間違いなく赤い。
「無理だな。そもそも、アンジーだって乗り気だっただろ」
「そ、れは……」
確かに「よろしくお願いします」と言ったので、解釈自体は間違いではない。
けど、恥ずかしいものは恥ずかしい……。
「だ、って。こんなの、はじめてですからっ」
イライアスから顔を背けた。
「私、こんな経験なくて。それに、なんだか変な感じで……」
「変な感じとは」
「今まで、知らない感覚でっ。おかしくなってしまいそうで」
このままだと、この感覚に溺れてしまう。以前の自分には戻れないような気がした。
「だから、怖くて」
アンジーの弱音に、イライアスはなにも返さなかった。
だが、一拍おいて唇をふさがれた。驚いて瞬きをしている間に、イライアスの手がアンジーの手を絡めとる。
指を絡めてぎゅっと握る。そして、流れるようにシーツに縫い付けられてしまった。
「おかしなことではない。その感覚に身をゆだねればいいんだ」
「……おかしく、ないですか?」
うるんだ瞳でイライアスを見上げる。視線がぶつかって、無意識に身体が震えた。
これは恐怖からなのか、はたまた――期待からなのか。
「あぁ、おかしくない。それ以外、なにも考えなくていい」
頬を軽くなでるイライアスの手のひらが、心地いい。自然と手のひらに頬をこすりつけると、イライアスが目を見開いた。同時に、わずかに頬を緩める。嬉しそうに見えたのは、気のせいじゃない。
「だから、全部俺に任せたらいい。今はただ、感じていろ」
命令にも似た言葉に、素直にうなずいた。
イライアスの手がアンジーの肌を滑って、胸元にたどり着く。同年代の女子より少し大きな胸のふくらみを、大きな手のひらが包み込んだ。軽く揉まれると、アンジーの口から甘い吐息がこぼれる。
「痛いか?」
「い、いえ」
首をゆるゆると横に振る。胸のふくらみを揉まれても、気持ちいいわけではない。なのに、イライアスの触れられていると思うだけで――身体の奥がうずいているみたいだ。
(やっぱり、変。こんなにも、身体の奥が熱いなんて――)
こぼした吐息には、あふれんばかりの色気が含まれていた。アンジーの吐息を聞いたイライアスが、息を呑む。
イライアスの手がアンジーの胸のふくらみを離す。安堵と同時に、わずかな寂しさが心に広がった。
「気持ちいいのか?」
問いかけに、アンジーはちょっとだけ迷って首を縦に振った。
もしかしたら、この答えは間違いだったかもしれない。はしたないと思われたかも――。
「そうか。キミは感度がいいのかもしれない」
イライアスはどこかほっとしていた。
彼の手がもう一度胸元に伸びる。今度は中心の突起に指先が触れた。
「んっ」
甘い快感が身体に走り抜ける。
「ここは気持ちいいみたいだな」
イライアスの指先が、アンジーの乳首をもてあそぶ。軽くつままれて、指の腹で刺激された。今度は爪ではじかれて、アンジーは抵抗する術もなく、イライアスが与えてくる快感に悶えることしかできない。
「ぁ、あっ」
どうしてだろうか。乳首を刺激されると、お腹の奥のあたりがむずむずとする。
腰が跳ねて、意識しないうちに内ももをこすり合わせてしまった。
「反応からするに、ちょっと痛くされるのが好きみたいだな」
指先で乳首を軽くはじいて、イライアスが唇の端をあげる。意地悪な笑みを見たアンジーの胸を襲ったのは甘美なときめきだった。
91
あなたにおすすめの小説
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
王子様への置き手紙
あおき華
恋愛
フィオナは王太子ジェラルドの婚約者。王宮で暮らしながら王太子妃教育を受けていた。そんなある日、ジェラルドと侯爵家令嬢のマデリーンがキスをする所を目撃してしまう。ショックを受けたフィオナは自ら修道院に行くことを決意し、護衛騎士のエルマーとともに王宮を逃げ出した。置き手紙を読んだ皇太子が追いかけてくるとは思いもせずに⋯⋯
小説家になろうにも掲載しています。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる