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吸血鬼の章
恋人(仮)2
しおりを挟む翌夕。いつものように三人がダイニングキッチンに集まった。
「おはよ結紫。夕べはお愉しみでしたね」
「まぁね。やっぱり弱いやつは堕ちるの早いわ。最短記録かも」
正確には朝から昼まで事に及んでいた。地下は防音性の高い設計だが、吸血鬼たちの耳には嬌声がしっかり届いていた。四日間家から出ていない結紫は毖姱を伴って食事に出かけることにした。
「二人で食事か」
車を見送った碧以がぽつりと呟いた。内心では結紫が毖姱に構うのに不満があった。あんなつまらない奴に結紫はもったいない。
「私が忘れさせてあげる」
ビンタをしてきたときと同じ目つきのような気がして、紫束の誘惑を碧以は断った。その勘は正しくて、誘いに乗っていたらフルコンタクトの模擬戦で痛い目に合わされるところだった。
吸血鬼も活動に応じてエネルギーを消耗する。もともと必要最低限の食事しか摂っていない毖姱の空腹は限界に近かった。このままだと意識が薄れていき、次に激しい倦怠感と全身の痛みに襲われることを経験から知っている。だが今は結紫が一緒だ。すぐ食事にありつけるだろう。毖姱の安心は郊外の林で終わった。
「じゃあね毖姱。俺は食事は一人でする主義なんだ。少し行くと一軒家がいくつかある。毖姱はそこで食べるといい」
「でも私一人じゃ……」
「まさか俺に食事の面倒まで見させる気? 甘えすぎだろ」
毖姱は動こうとしない。結紫は仕方なく車を降りて、毖姱を外から引っ張り出した。どうしても一人で食事をしたくない毖姱は飯田を指さした。
「結紫お願い、あの人でいいから」
「あれでいいの? 俺は構わないけど」
ほっとしたのも束の間。犯すよう促されてまた動けなくなった。毖姱が求めているのはそうじゃない。
「結紫」
「なに? 早くしろよ」
「嘘つき! 一人にしないって言ったじゃない! 私に冷たくしないで! 見捨てないでよ、お願い……」
厚顔無恥な逆ギレに結紫は目を丸くした。一人で民家に押し入り家族を制圧して犯す。普通のことだ。人数が多過ぎるなら殺して減らせばいい。飯田を喰いたいなら喰えばいい。吸血鬼ならできて当然で毖姱にもそれだけの能力はあるのに、やりたくないから結紫に代わりにやらせて自分に食べさせろと、彼女はそう言っている。
「そうだったね。ごめん。俺が間違ってた。食事の前にまたしたくなっちゃった。ね、先に毖姱を食べさせて」
近くの木立に手を引いて行った。二人とも服を取り払って全裸になる。結紫が勃ち上がったものを扱いて見せると、呼吸を荒くした毖姱は木に寄りかかって片足を持ち上げ、ぐずぐずに濡れてひくつく穴を晒した。涎を垂らして待ち構えるそこに、結紫はお望みのものをくれてやった。
「愛してるよ毖姱」
「ゆ、ああっ、ゆうしっ……」
愛の言葉で達してしまった毖姱は空腹も忘れて官能に耽った。中をうねらせて結紫に絡み付く。
「毖姱は特別だ」
その言葉でまた中がうねる。毖姱は特別、それは結紫の噓偽りない本心だ。特別出来が悪い。いつまでも人間の倫理を捨てられない。孤独に耐性がなく、仲間を作って群れたがる。今も心身を蹂躙した相手に依存しようとしている。滑稽で恥知らずな出来損ないの吸血鬼。堕としたあとは捨てられた反応を見るまでが結紫の遊びなのだが、毖姱は過去一情けない。こんな吸血鬼の風上にも置けない奴は人間扱いが妥当だ。
人にするように牙と爪で切り裂かれても毖姱は喘ぎ続ける。「愛してる」「特別」という魔法の言葉が痛みも快感に変えていた。首を切り離されてやっと嬌声が止んだ。それでも中は絡み付いてくる。結紫は地面に置いた首に見せつける体勢で激しく腰を振った。やがて毖姱の全身がぎゅっと強張り、すぐに全身が脱力した。
生かして帰すつもりだったが気が変わった。頭部だけ車に積んで、飯田に先に帰るよう命じる。毖姱がなにか言葉を発したが、興味をなくした結紫の耳には届かなかった。近くの用水路で身体に付いた血や土を洗い流し、服を身に着ける。首から下は放置して、毖姱に勧めた住宅街へ向かう。
団欒中の家に入り込み、高校生の長男を操って家族全員を犯させた。思春期の男子は体力と精力が有り余って、使い勝手がいいから助かる。父親はアナルセックスの習慣があるようだった。こういう男はそう珍しくない。正気に戻った家族を想像すると愉快だ。冷めた夕飯。無数の切り傷。体内から出てくる憶えのない精液。
気分がよくなったので、頑張った長男にはご褒美に自分が相手をしてあげた。こっちは処女だ。痛みから逃れようと藻掻く動きが心地良い。病気にならない吸血鬼は衛生観念が人間とは違う。血と大便の匂いが立ち込めても気に留めない。ついでに妹でおかわりした。十二、三歳だろうか。兄が力任せに蹂躙した穴が結紫の男根で再び血を流した。精神干渉で気持ち良くさせてやる。人間が怯えた目をしながら達する様は何度見てもいじらしい。やはりこうでなくてはならない。
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