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これからどうしよう
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☆☆☆
星花学園に戻り、各々の寮に帰った私たち。
桜花寮の私の部屋では、相変わらずルームメイトの伊澄がご飯を作って待っていてくれていた。伊澄は将来きっといいお嫁さんになるだろう。間食をしまくってきたのでほとんどお腹が空いていないのが申し訳ない。
「ただいまー」
「おかえりタマちゃん。今日で生徒会終わりなんだってねぇ」
「うん、やっと終わったーって感じ。でもあまり実感湧かないや」
ともすると、明日もいつも通り生徒会室に行ってしまいそうな気がする。まあ、そんなポンをかましたら間違いなく後輩の笑いの種になってしまい、しばらく弄られるネタが増えることになるので注意しないといけないのだが。
「どうせお疲れ様会みたいな感じで、みんなと外に食べに行ったりしてたんでしょ?」
「……うん」
「おなかいっぱいで私が作ったご飯食べられないどうしよう……とか思ってたんでしょ?」
「そのとおり過ぎて何も言えない」
さすがは私の保護者を自称するだけのことはある。勘違いすることも多い伊澄だけれど、私のことであれば基本的に読みは的確だ。
てっきり小言を言われるものと覚悟していたけれど、伊澄は「やっぱりねー」と苦笑しただけだった。
「無理して食べなくてもいいよ。好きなおかずだけ食べてもいいし。……とりあえず先にお風呂入る?」
「そうしようかな……」
せっかく用意してもらったところなのだけど、今すぐはさすがに満腹すぎると思った私は、お言葉に甘えてひとまずお風呂に入ることで時間を稼ぐことにした。
鞄を置き制服を脱いでいると、ふとポケットから取りだしたスマートフォンにメッセージアプリの通知が入っていることに気がついた。──心羽先輩からだ。
先輩は私と付き合い始めてからよくメッセージを送ってくる。大抵は「さっきねーねがこんなことしてて可愛かった」とか「ねーねにこんなこと言われた嬉しい」とか「駅前に新しいゲーセンができたから今度玲希と一緒に行きたいな」みたいな他愛もないものだったが、以前よりも圧倒的にやり取りが増えたのも事実だ。向こうがちゃんと私のことを特別視してくれているというのは純粋に嬉しい。
『ねー、たまきー』
だが、今日はいつものクールな先輩らしからぬ砕けた呼びかけ。意図もよく分からないのでとりあえず返事だけしておく。
『なんですか?』
すぐに返事が返ってきた。
『えへへっ、すきぃ~♡』
「──ブフッ!?」
突然のことに私は吹き出してしまった。先輩? どうしちゃったんだろう?
『先輩、もしかして酔ってます?』
『酔ってないよ? ちょっと玲希に甘えてみただけだよ?』
『びっくりしました……』
『もう、好きって言われたら好きって返さないと減点だよ?』
『えぇ……タマも好きです』
『もう遅い!』
もしかして、いつも絆先輩にはこうやって甘えてたり……? 想像してみたらだいぶ可愛くて、思わず笑顔になってしまう。ほんとに、付き合う前も付き合ってからも、心羽先輩のことを知れば知るほど、先輩のことが愛おしくなってしまうのだ。
「ねー、なにニヤニヤしてるのさー?」
「べつにー?」
「ほら、はやくお風呂に入ってきなよ? 脱ぎかけでそんなことして、誘ってるの? 襲うよ?」
「伊澄のへんたい」
「へんたいはタマちゃんでしょ!?」
伊澄に小言を言われても、なぜだかあまり悪い気はしない。それほどまで、心羽先輩と話すのが楽しいんだと思う。こういう、年上の先輩と恋人っぽいやり取りをすることが。
でも、ふと「本当にこのまま恋人でいいのかな?」と考えてしまう。このままだと心羽先輩と絆先輩がどんどん離れてしまいそうで……それは私の望むところではなかった。
「うーん……」
とはいえ私ができることは限られている。今はとりあえず心羽先輩の傍で彼女を支えること。恋人として愚痴を聞いて、励まして、一緒に喜んであげること。それくらいしかない。
そう自分に言い聞かせながら体を洗い、湯船に浸かっているとすっかりのぼせてしまった。でもお陰で少しだけお腹が空いてきたかもしれない。
フラつきながら部屋に戻ると、伊澄がにこにこしながら待ち構えていた。
「タマちゃんー?」
「ん? なあに?」
「これなーんだ?」
伊澄が手に持っていたのは私のスマートフォンだった。
「あ、スマホ……どうして伊澄が……」
「なんでタマちゃんがご機嫌なのか知りたくて」
「ま、まさか中身見たの!?」
のぼせかけていた全身からスっと血が引いていくのを感じた。もちろん、スマホのロックのパスワードを伊澄に教えてるわけないし……いや、でも伊澄ならもしかして……? そもそも伊澄は私と心羽先輩が付き合っていることを知らなくて……もしバレたら……?
ゴクリ、と唾を飲み込む。伊澄の表情は変わらない。相変わらずにこにこしている。それがまた不気味だ。
「ロックの解除方法はタマちゃんの手元見てたら覚えちゃった。ずっと前から変えてないよねパスワード?」
「──!」
「タマちゃん。私、この前タマちゃんに告白したよね……?」
「うん……」
「その時から既に恋人がいたんだね……」
「……ごめん、タマは」
「いや、もういいの。タマちゃんが私を受け入れてくれなかったことも、私に嘘をついてたことも、タマちゃんがほんとは年上が好きだったことも、どうでもいいの」
「うん……?」
私は、伊澄がいつかのようにヒステリーを起こさないことに少しだけ戸惑った。
「で、どこまでしたの? 心羽先輩とは」
「どこまでって、まだ手繋いだくらいしかないよ……」
「ふーん、そっか……そうなんだね」
「な、何が言いたいの?」
「別にぃ? ただこれからどうしようかなって思ってただけ」
「えっ、どういう意味? ねぇ伊澄?」
「うふふっ。どうだろうね~」
なんだか嫌な予感がする。これ以上踏み込んだらいけない気がする。けれど、私は逃げられなかった。
「ところで、心羽先輩とどんなプレイしてるの?」
「え?」
「だからぁ、心羽先輩とどうやってイチャイチャしてるかって聞いてるの」
「したことないよまだ……」
私と心羽先輩はまだそんな関係に至ってないと思う。生徒会のイチャイチャカップルである羚衣優と茉莉は初対面の夜に既にエッチなことをしたらしいけれど、私には到底無理だ。絆先輩の存在もあるからかもしれない。
「タマちゃん。付き合って少し経ってるのにイチャイチャしたことないなんておかしいよ。心羽先輩はタマちゃんのこと、本気で好きなのかな?」
「……どうしてそんなこと言うの?」
伊澄は私の問いかけには答えずに、自分のベッドを指さした。
「そこに座って? タマちゃん」
「……どうして?」
「はやく!」
突然の剣幕に驚いた私が言われたとおりにすると、すぐさま伊澄は私を押し倒して、私の腰を膝でしっかりと挟み動きを封じた。
「伊澄っ!?」
「タマちゃん、よく考えてみて? 私ならタマちゃんがしたいこと何でもしてあげられる。心羽先輩がしてくれないようなことでも、今すぐにでもやってあげていいと思ってる」
「……」
「心羽先輩よりも絶対にタマちゃんのことを幸せにしてあげる自信があるよ。だから、私のこと好きになって……?」
伊澄は本気だ。それは痛いほどわかる。でも、私は心羽先輩を裏切ることができない。
結局、私は絞り出すような声で答える。
「それは、できないよ……」
「どうして?」
「だって……タマと心羽先輩はそういうことがしたくて付き合ってるんじゃないもん……」
途中から消え入るようにボソボソと──でも、伊澄には聞こえていたらしい。彼女は先程までの笑顔はどこへやら、露骨に傷ついたような表情になった。
「……どこで間違えちゃったのかな、あはは」
「──伊澄?」
「もうここでタマちゃんを殺して私だけのものにしようかな……」
伊澄の両手が伸びて私の首筋に添えられた。そして、ゆっくりと力が込められる。もしかして私、殺されそうになってる? 危機感を覚えた私は咄嗟に伊澄の両腕を掴んで抵抗した。
「や、やめて……」
掠れた声が漏れる。
ふっと、伊澄の両手から力が抜けた。
「……できない。やっぱり、できないよ。大事なタマちゃんを傷つけるなんて、そんなことできるわけない」
ぽたぽたと私の胸の上に水滴が落ちてきた。伊澄は──泣いていた。
「タマちゃんのばかぁ……ずっと、一緒だったのに……一緒にいてくれると思ったのにぃ!」
「ごめん、ごめんね伊澄……」
「ばか、ばかばか!」
私の上に乗ったままペシペシと伊澄が私の頬を叩く。その力は弱くて全然頬は痛くなかったけれど、その代わり心がズキズキと傷んだ。
こんなにも身近にこんなにも想ってくれてる人がいたのに、私はそれに気づかなかった。もし、もう少し早く伊澄が気持ちを打ち明けてくれたら、結果は変わっていたのかもしれない。だけれど、もう引き返せないところまで来てしまっている。今更、心羽先輩と別れて伊澄と付き合うなんてことはこれっぽっちも考えられなかった。
だから私はひたすら謝るしかなかった。
伊澄は私を殴り疲れると、そのまま私に抱きついて大声で泣き始めた。私はその背中を撫でながら、ずっと「ごめんね」と呟いていた。
星花学園に戻り、各々の寮に帰った私たち。
桜花寮の私の部屋では、相変わらずルームメイトの伊澄がご飯を作って待っていてくれていた。伊澄は将来きっといいお嫁さんになるだろう。間食をしまくってきたのでほとんどお腹が空いていないのが申し訳ない。
「ただいまー」
「おかえりタマちゃん。今日で生徒会終わりなんだってねぇ」
「うん、やっと終わったーって感じ。でもあまり実感湧かないや」
ともすると、明日もいつも通り生徒会室に行ってしまいそうな気がする。まあ、そんなポンをかましたら間違いなく後輩の笑いの種になってしまい、しばらく弄られるネタが増えることになるので注意しないといけないのだが。
「どうせお疲れ様会みたいな感じで、みんなと外に食べに行ったりしてたんでしょ?」
「……うん」
「おなかいっぱいで私が作ったご飯食べられないどうしよう……とか思ってたんでしょ?」
「そのとおり過ぎて何も言えない」
さすがは私の保護者を自称するだけのことはある。勘違いすることも多い伊澄だけれど、私のことであれば基本的に読みは的確だ。
てっきり小言を言われるものと覚悟していたけれど、伊澄は「やっぱりねー」と苦笑しただけだった。
「無理して食べなくてもいいよ。好きなおかずだけ食べてもいいし。……とりあえず先にお風呂入る?」
「そうしようかな……」
せっかく用意してもらったところなのだけど、今すぐはさすがに満腹すぎると思った私は、お言葉に甘えてひとまずお風呂に入ることで時間を稼ぐことにした。
鞄を置き制服を脱いでいると、ふとポケットから取りだしたスマートフォンにメッセージアプリの通知が入っていることに気がついた。──心羽先輩からだ。
先輩は私と付き合い始めてからよくメッセージを送ってくる。大抵は「さっきねーねがこんなことしてて可愛かった」とか「ねーねにこんなこと言われた嬉しい」とか「駅前に新しいゲーセンができたから今度玲希と一緒に行きたいな」みたいな他愛もないものだったが、以前よりも圧倒的にやり取りが増えたのも事実だ。向こうがちゃんと私のことを特別視してくれているというのは純粋に嬉しい。
『ねー、たまきー』
だが、今日はいつものクールな先輩らしからぬ砕けた呼びかけ。意図もよく分からないのでとりあえず返事だけしておく。
『なんですか?』
すぐに返事が返ってきた。
『えへへっ、すきぃ~♡』
「──ブフッ!?」
突然のことに私は吹き出してしまった。先輩? どうしちゃったんだろう?
『先輩、もしかして酔ってます?』
『酔ってないよ? ちょっと玲希に甘えてみただけだよ?』
『びっくりしました……』
『もう、好きって言われたら好きって返さないと減点だよ?』
『えぇ……タマも好きです』
『もう遅い!』
もしかして、いつも絆先輩にはこうやって甘えてたり……? 想像してみたらだいぶ可愛くて、思わず笑顔になってしまう。ほんとに、付き合う前も付き合ってからも、心羽先輩のことを知れば知るほど、先輩のことが愛おしくなってしまうのだ。
「ねー、なにニヤニヤしてるのさー?」
「べつにー?」
「ほら、はやくお風呂に入ってきなよ? 脱ぎかけでそんなことして、誘ってるの? 襲うよ?」
「伊澄のへんたい」
「へんたいはタマちゃんでしょ!?」
伊澄に小言を言われても、なぜだかあまり悪い気はしない。それほどまで、心羽先輩と話すのが楽しいんだと思う。こういう、年上の先輩と恋人っぽいやり取りをすることが。
でも、ふと「本当にこのまま恋人でいいのかな?」と考えてしまう。このままだと心羽先輩と絆先輩がどんどん離れてしまいそうで……それは私の望むところではなかった。
「うーん……」
とはいえ私ができることは限られている。今はとりあえず心羽先輩の傍で彼女を支えること。恋人として愚痴を聞いて、励まして、一緒に喜んであげること。それくらいしかない。
そう自分に言い聞かせながら体を洗い、湯船に浸かっているとすっかりのぼせてしまった。でもお陰で少しだけお腹が空いてきたかもしれない。
フラつきながら部屋に戻ると、伊澄がにこにこしながら待ち構えていた。
「タマちゃんー?」
「ん? なあに?」
「これなーんだ?」
伊澄が手に持っていたのは私のスマートフォンだった。
「あ、スマホ……どうして伊澄が……」
「なんでタマちゃんがご機嫌なのか知りたくて」
「ま、まさか中身見たの!?」
のぼせかけていた全身からスっと血が引いていくのを感じた。もちろん、スマホのロックのパスワードを伊澄に教えてるわけないし……いや、でも伊澄ならもしかして……? そもそも伊澄は私と心羽先輩が付き合っていることを知らなくて……もしバレたら……?
ゴクリ、と唾を飲み込む。伊澄の表情は変わらない。相変わらずにこにこしている。それがまた不気味だ。
「ロックの解除方法はタマちゃんの手元見てたら覚えちゃった。ずっと前から変えてないよねパスワード?」
「──!」
「タマちゃん。私、この前タマちゃんに告白したよね……?」
「うん……」
「その時から既に恋人がいたんだね……」
「……ごめん、タマは」
「いや、もういいの。タマちゃんが私を受け入れてくれなかったことも、私に嘘をついてたことも、タマちゃんがほんとは年上が好きだったことも、どうでもいいの」
「うん……?」
私は、伊澄がいつかのようにヒステリーを起こさないことに少しだけ戸惑った。
「で、どこまでしたの? 心羽先輩とは」
「どこまでって、まだ手繋いだくらいしかないよ……」
「ふーん、そっか……そうなんだね」
「な、何が言いたいの?」
「別にぃ? ただこれからどうしようかなって思ってただけ」
「えっ、どういう意味? ねぇ伊澄?」
「うふふっ。どうだろうね~」
なんだか嫌な予感がする。これ以上踏み込んだらいけない気がする。けれど、私は逃げられなかった。
「ところで、心羽先輩とどんなプレイしてるの?」
「え?」
「だからぁ、心羽先輩とどうやってイチャイチャしてるかって聞いてるの」
「したことないよまだ……」
私と心羽先輩はまだそんな関係に至ってないと思う。生徒会のイチャイチャカップルである羚衣優と茉莉は初対面の夜に既にエッチなことをしたらしいけれど、私には到底無理だ。絆先輩の存在もあるからかもしれない。
「タマちゃん。付き合って少し経ってるのにイチャイチャしたことないなんておかしいよ。心羽先輩はタマちゃんのこと、本気で好きなのかな?」
「……どうしてそんなこと言うの?」
伊澄は私の問いかけには答えずに、自分のベッドを指さした。
「そこに座って? タマちゃん」
「……どうして?」
「はやく!」
突然の剣幕に驚いた私が言われたとおりにすると、すぐさま伊澄は私を押し倒して、私の腰を膝でしっかりと挟み動きを封じた。
「伊澄っ!?」
「タマちゃん、よく考えてみて? 私ならタマちゃんがしたいこと何でもしてあげられる。心羽先輩がしてくれないようなことでも、今すぐにでもやってあげていいと思ってる」
「……」
「心羽先輩よりも絶対にタマちゃんのことを幸せにしてあげる自信があるよ。だから、私のこと好きになって……?」
伊澄は本気だ。それは痛いほどわかる。でも、私は心羽先輩を裏切ることができない。
結局、私は絞り出すような声で答える。
「それは、できないよ……」
「どうして?」
「だって……タマと心羽先輩はそういうことがしたくて付き合ってるんじゃないもん……」
途中から消え入るようにボソボソと──でも、伊澄には聞こえていたらしい。彼女は先程までの笑顔はどこへやら、露骨に傷ついたような表情になった。
「……どこで間違えちゃったのかな、あはは」
「──伊澄?」
「もうここでタマちゃんを殺して私だけのものにしようかな……」
伊澄の両手が伸びて私の首筋に添えられた。そして、ゆっくりと力が込められる。もしかして私、殺されそうになってる? 危機感を覚えた私は咄嗟に伊澄の両腕を掴んで抵抗した。
「や、やめて……」
掠れた声が漏れる。
ふっと、伊澄の両手から力が抜けた。
「……できない。やっぱり、できないよ。大事なタマちゃんを傷つけるなんて、そんなことできるわけない」
ぽたぽたと私の胸の上に水滴が落ちてきた。伊澄は──泣いていた。
「タマちゃんのばかぁ……ずっと、一緒だったのに……一緒にいてくれると思ったのにぃ!」
「ごめん、ごめんね伊澄……」
「ばか、ばかばか!」
私の上に乗ったままペシペシと伊澄が私の頬を叩く。その力は弱くて全然頬は痛くなかったけれど、その代わり心がズキズキと傷んだ。
こんなにも身近にこんなにも想ってくれてる人がいたのに、私はそれに気づかなかった。もし、もう少し早く伊澄が気持ちを打ち明けてくれたら、結果は変わっていたのかもしれない。だけれど、もう引き返せないところまで来てしまっている。今更、心羽先輩と別れて伊澄と付き合うなんてことはこれっぽっちも考えられなかった。
だから私はひたすら謝るしかなかった。
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