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1章〜異世界の地に立つ者達〜
45話「憎しみは憎しみを呼び、狂気と化す」
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ーザイトー
漆黒の闇が世界を包んでいた。
しかし、そんな世界に赤く輝く場所があった。
そこは嘗(かつ)て木々が生い茂っていた。
だが、今は全て黒炭と化していた。
そこは嘗(かつ)て家々が立ち並んでいた。
だが、今は全て瓦礫と化していた。
そこは嘗(かつ)て人々が笑いあっていた。
だが、今は全て死体と化していた。
「キャハハハッハハハハハ」
何もかもが変わり果てた風景で、何もかもが変わってしまった少女ーー香の笑い声が響き渡った。
憎み、狂い、壊れた笑い声だった。
「⋯⋯よ、ん」
笑い声をあげる少女の前には赤茶色の髪を肩まで伸ばした少女がいた。
ただ、その表情は絶望と恐怖で彩られていた。
「⋯⋯ちよ、ちゃん⋯⋯助けて」
「アハハッハアハハ⋯⋯ん? ちよ? 誰それ?」
赤茶色の髪の少女の呟きに、香は反応した。
そして、しゃがみこみ少女の顔を覗きこんだ。
「ねえ、その『ちよちゃん』ってだぁれ?お姉さんに教えて?」
「ヒッ!」
「ねぇ?教えてくれるよね?」
「⋯⋯私の⋯⋯友達」
「友、達⋯⋯? ともだち? トモダチ? トモ トモ トモ⋯⋯?ア、アぁ⋯⋯」
赤茶色の髪の少女の答えに香は両手で自身の髪をむしった。
そしてーー
「ああああぁぁぁぁあああああああぁああ!」
ーー目の前にいる赤茶色の髪の少女の片足を踏み抜いた。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛アアァ!」
少女の叫び声が溢れ出た。
踏み抜かれた片足は一部が抉り取られ、赤色の液体が溢れ出す。
「何が友達だッ! 何がトモダチだッ! 何が、何が何が何が何ガ何ガナニガナニガ⋯⋯トモだッ!」
香は叫びながら踏み抜いた方とは逆の少女の足を更に踏み抜いた。
「い゛だああああぁあああああッ!」
「トモダチ? そんなものなんになる? 何にナルッテンダヨッ!」
そう言って、香は少女の両手を切り落とした。
「イダイイダイイダイイダイィィ!」
「キャハハハッハハハハハァ!」
「いやああぁ!イダイィィ! ダズげで⋯⋯ダズげでッ!」
「助けて? たすけて! タスケテぇ!? アハハハハハッハ!」
少女の顔は涙と鼻水でクシャクシャになり、叫び狂った。
香の顔は愉悦と狂気で口を歪ませ、笑い狂った。
「ダズげでッ! ダズげで⋯⋯ぢよちゃんッ!」
「あハハハハハ! トモダチ? トモダチ二助けを乞うノ? 来ないよ? コナイヨ? だってーー」
「オネガイッ! ダズげでえぇ!」
「ーートモダチだもん!」
香は何度も なんども 何度も ナンドモ 何度も少女を踏み抜いた。
少女の足を、少女の腹部を、少女の顔を、少女の心臓を。
その足が赤く染まることを厭わずに。
その顔が狂気に染まることを厭わずに。
その心が真っ黒に染まることを厭わずに。
そして、いつの間にか少女の叫び声は聞こえなくなっていた。
「あれ?アレアレ? 死んじゃった? シンジャちゃの?」
香が足で少女をつつき、少女の死を確認した。
「なんだ、ナンダナンダ?ーーモウお終いか?」
香は全て壊し、変わり果てた村を見渡した。
「⋯⋯モウ、お終いか」
誰かに応えを求めるわけもなく口から溢れた。
だがーー
「いいえ、始まるのよ」
ーーその溢れた言葉に応える存在がいた。
「ーーッ!?」
香は反射的に振り返り後方へ飛び距離をとった。
そして、目を向けた先にはーー
「何でアンタがここにいるの?⋯⋯涼宮 零」
ーー零 が闇から姿を現した。
いつも通りの無表情で
いつも通りの無機質で
いつも通りの無感情で
零 は香を見据えていた。
「⋯⋯アンタ、アドバイザーの魔物は?連れてないの?」
「そういう貴方は?」
香はスッと視線を燃え盛る炎へ移した。
炎の近くには植物の葉と蔓が燃えていた。
「そう、死んだのね」
「⋯⋯」
「貴方はこれからどうするの?」
「⋯⋯死を待つわ」
「どうして?」
「どうして? どうしてって言われても⋯⋯アドバイザーの魔物が死んだらダンジョンマスターも死ぬからよッ!」
香の表情は先ほどまでと一変していた。
その頬には涙が流れ、顔を歪ませていた。
その涙は後悔を求めたか
その涙は赦しを求めたか
その涙は答えを求めたか
香には分からなかった。
ただ、ただただ、今から死ぬと思っている少女の瞳から零れ落ちていた。
それを零は何かを思うことなく聞いていた。
「先ほどの質問だけど」
「⋯⋯」
「私のアドバイザーの魔物はーー」
零は何も変わらず無表情で話を始めた。
香は何も考えることなく、零の声を全て聞き流していた。
香の考えを一切無視しながら零はーー
「ーー殺したわ」
ーーゆっくりとそう言った。
漆黒の闇が世界を包んでいた。
しかし、そんな世界に赤く輝く場所があった。
そこは嘗(かつ)て木々が生い茂っていた。
だが、今は全て黒炭と化していた。
そこは嘗(かつ)て家々が立ち並んでいた。
だが、今は全て瓦礫と化していた。
そこは嘗(かつ)て人々が笑いあっていた。
だが、今は全て死体と化していた。
「キャハハハッハハハハハ」
何もかもが変わり果てた風景で、何もかもが変わってしまった少女ーー香の笑い声が響き渡った。
憎み、狂い、壊れた笑い声だった。
「⋯⋯よ、ん」
笑い声をあげる少女の前には赤茶色の髪を肩まで伸ばした少女がいた。
ただ、その表情は絶望と恐怖で彩られていた。
「⋯⋯ちよ、ちゃん⋯⋯助けて」
「アハハッハアハハ⋯⋯ん? ちよ? 誰それ?」
赤茶色の髪の少女の呟きに、香は反応した。
そして、しゃがみこみ少女の顔を覗きこんだ。
「ねえ、その『ちよちゃん』ってだぁれ?お姉さんに教えて?」
「ヒッ!」
「ねぇ?教えてくれるよね?」
「⋯⋯私の⋯⋯友達」
「友、達⋯⋯? ともだち? トモダチ? トモ トモ トモ⋯⋯?ア、アぁ⋯⋯」
赤茶色の髪の少女の答えに香は両手で自身の髪をむしった。
そしてーー
「ああああぁぁぁぁあああああああぁああ!」
ーー目の前にいる赤茶色の髪の少女の片足を踏み抜いた。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛アアァ!」
少女の叫び声が溢れ出た。
踏み抜かれた片足は一部が抉り取られ、赤色の液体が溢れ出す。
「何が友達だッ! 何がトモダチだッ! 何が、何が何が何が何ガ何ガナニガナニガ⋯⋯トモだッ!」
香は叫びながら踏み抜いた方とは逆の少女の足を更に踏み抜いた。
「い゛だああああぁあああああッ!」
「トモダチ? そんなものなんになる? 何にナルッテンダヨッ!」
そう言って、香は少女の両手を切り落とした。
「イダイイダイイダイイダイィィ!」
「キャハハハッハハハハハァ!」
「いやああぁ!イダイィィ! ダズげで⋯⋯ダズげでッ!」
「助けて? たすけて! タスケテぇ!? アハハハハハッハ!」
少女の顔は涙と鼻水でクシャクシャになり、叫び狂った。
香の顔は愉悦と狂気で口を歪ませ、笑い狂った。
「ダズげでッ! ダズげで⋯⋯ぢよちゃんッ!」
「あハハハハハ! トモダチ? トモダチ二助けを乞うノ? 来ないよ? コナイヨ? だってーー」
「オネガイッ! ダズげでえぇ!」
「ーートモダチだもん!」
香は何度も なんども 何度も ナンドモ 何度も少女を踏み抜いた。
少女の足を、少女の腹部を、少女の顔を、少女の心臓を。
その足が赤く染まることを厭わずに。
その顔が狂気に染まることを厭わずに。
その心が真っ黒に染まることを厭わずに。
そして、いつの間にか少女の叫び声は聞こえなくなっていた。
「あれ?アレアレ? 死んじゃった? シンジャちゃの?」
香が足で少女をつつき、少女の死を確認した。
「なんだ、ナンダナンダ?ーーモウお終いか?」
香は全て壊し、変わり果てた村を見渡した。
「⋯⋯モウ、お終いか」
誰かに応えを求めるわけもなく口から溢れた。
だがーー
「いいえ、始まるのよ」
ーーその溢れた言葉に応える存在がいた。
「ーーッ!?」
香は反射的に振り返り後方へ飛び距離をとった。
そして、目を向けた先にはーー
「何でアンタがここにいるの?⋯⋯涼宮 零」
ーー零 が闇から姿を現した。
いつも通りの無表情で
いつも通りの無機質で
いつも通りの無感情で
零 は香を見据えていた。
「⋯⋯アンタ、アドバイザーの魔物は?連れてないの?」
「そういう貴方は?」
香はスッと視線を燃え盛る炎へ移した。
炎の近くには植物の葉と蔓が燃えていた。
「そう、死んだのね」
「⋯⋯」
「貴方はこれからどうするの?」
「⋯⋯死を待つわ」
「どうして?」
「どうして? どうしてって言われても⋯⋯アドバイザーの魔物が死んだらダンジョンマスターも死ぬからよッ!」
香の表情は先ほどまでと一変していた。
その頬には涙が流れ、顔を歪ませていた。
その涙は後悔を求めたか
その涙は赦しを求めたか
その涙は答えを求めたか
香には分からなかった。
ただ、ただただ、今から死ぬと思っている少女の瞳から零れ落ちていた。
それを零は何かを思うことなく聞いていた。
「先ほどの質問だけど」
「⋯⋯」
「私のアドバイザーの魔物はーー」
零は何も変わらず無表情で話を始めた。
香は何も考えることなく、零の声を全て聞き流していた。
香の考えを一切無視しながら零はーー
「ーー殺したわ」
ーーゆっくりとそう言った。
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