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2章〜光は明日を照らし、鬼は大地を踏みしめ、影は過去を喰らう〜
46話「這い寄る影、蠢く破滅、その先に1」
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「では、階層を増やしましょう」
ハクレイと妖刀が召喚されてから数日後、パンドラはそう言ってレイジに詰め寄って来た。
「お、おう」
レイジはパンドラの勢いに戸惑いながらも返事をした。
この数日間、ほぼ全てが模擬戦闘に変わっていた。
レイジは妖刀を使いなんとか戦闘に参加できるようになり、『暴食』も併用することができるようになっていた。
「そうだな、そろそろ始めるか」
「はい!」
「⋯⋯にしても、やけにやる気があるな」
「あ、いえ、それは⋯⋯」
以前から階層の増築にやる気を出していたパンドラだが、何故かその理由は語らない。
レイジもそこまで追求することはしない。理由はどうであれ積極的に手伝ってくれるのは助かるからだ。
「それじゃあ、どれを増やすか⋯⋯」
そう言ってレイジは手元にでてきた半透明の画面見て考え始めた。
そんなレイジの姿を見てーー
「⋯⋯貴方様の役に立ちたいからなんて」
ーーパンドラはそう呟いた。
「ん? なんか言ったか?」
「い、いえ! 何もございませんわ!」
その呟きを悟られないようにパンドラは隠すのであった。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
階層の増築の旨が伝えられ、レイジの周りに全員が集まった。
そして、レイジの画面の前には以前と違う内容が記されていた。
ーーーーー
<階層>
洞窟:1000 DMP
草原:1000 DMP
部屋:1000 DMP
暗黒:8000 DMP
墓場:8000 DMP
餓鬼道:10000 DMP
ーーーーー
「さて、どの階層を増やすべきかーーってあれ? 増えてる?」
「何が増えたの?」
「『墓場』ってあるぞ」
「あ、それ自分っす」
ゼーレの質問にレイジが答えるとハクレイが手をあげて自己主張をした。
「あー、お前かーーってなんで!?」
そこには鎖の呪縛から解かれたハクレイの姿があった。
「気付いちゃったすか?これ、さっき思い出したんすよ。この鎖⋯⋯解ける! って」
「思い出したって⋯⋯」
「しょうがないじゃないっすか!召喚されると記憶障害が起きるらしいんすっから。まあ、でも弊害は残ってるんすけどね」
そう言ってハクレイは背中から出ていた一本の鎖を見せた。
その鎖は地面へとつながっているがハクレイの移動と共に移動している。
「この通りダンジョン内ならどこにでも行けるっす」
「え? じゃあ、出会った時のは?」
「あれは地縛霊だった時の姿っすね。あの時は全く移動できなかったんすよ。それで進化した時に動けるようになったんすよ」
「じゃあ、動けるだけなのか?」
「チッチッチ、それだけじゃないっすよ」
ハクレイは人差し指を左右に振りながらそう言うと次の瞬間ハクレイの姿が消えた。
「ーーえっ?」
「ここっすよー」
突如消えたハクレイの声が聞こえた。
振り返ってみるとハクレイは元いた場所と反対側の壁際にいた。
そして、次の瞬間には先の位置に戻っていた。
「この通り、ダンジョン内ならどこにでも一瞬で移動できるっす」
「こ、これって⋯⋯」
「ダンジョンマスターが使う『ダンジョン内移動』と同じだね」
「お、俺のアイデンティティが⋯⋯」
ハクレイの能力を見たレイジは若干落ち込み、ゼーレが慰めていた。
そして、他の魔物達はーー
「⋯⋯すごい⋯⋯はや、かった」
「便利な力ですねぇ」
「ええ、本当に」
「いやいやー、どうもっす」
ーー悪い笑みを浮かべながらハクレイを称賛していた。
この能力を後にどのように悪用されるかはレイジもハクレイも今は気づいていない。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
「さて、何か意見がある奴はいるか?」
そう言ってレイジは逸れてしまった内容を元に戻しにかかった。
「はいはい! 自分は『墓場』がいいと思うっす!」
真っ先に手を挙げたのはハクレイだった。
そして、その表情は機体に満ち溢れていた。
「却下だ」
「なんでっすか!?」
「なんとなくだ」
「理由が理不尽っす!!」
「他に意見がある奴はいるか?」
項垂れているハクレイを他所にレイジは意見を求めた。
そして、手を挙げる人物がいた。
「あの、ゼーレ様に質問なのですが⋯⋯」
「どうしたの?」
「同じ階層を作ることは可能ですか?」
「『暗黒』をもう一回層作るってこと? 勿論出来るよ」
「そうですか。ではもう一つ、条件となった魔物がいない、もしくはいなくなった階層は作れますか?」
その質問に周囲に張り詰めるものができた。
「え?何すかこの空気?」
「⋯⋯そっか。ハクレイちゃんは知らなかったよね」
「?」
(ワイも知らんで)
「そうか、妖刀もだったな⋯⋯実はなーー」
そう言ってレイジは餓鬼の話を切り出した。
「⋯⋯なるほどっす」
(ワイ等の先輩が⋯⋯か)
話を聞いた一人と一振りは感慨深くも、どこか羨ましそうにしていた。
「なら決まりっすね。その魔物の階層あるんすよね?」
「いいのか?」
「流石に自分もそこまで我儘じゃないっすよ。それに折角誇らしい先輩様がいらっしゃるんすから讃えたいじゃないっすか」
ハクレイは何処かおちゃらけた雰囲気を出しながらもそう言った。
「他に何か意見がある奴はいるか?」
レイジの問いに手をあげるものは誰もいなかった。
「決まったね」
「ああ。ここまで来てからいうのも何だが作れるんだよな?」
「勿論!」
「そうか。じゃあ、次の階層はーー『餓鬼道』だ!」
そう言ってレイジは画面をタップした。
ダンジョン全体に響き渡る大きな地震とともに新たな階層が作られた。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
ーーーーー
名前:ハクレイ
種族:妖種
性別:女
Lv:1
HP:E
MP:E
技能:束縛封印(-)、地縛(-)、鞭術(4)
称号:迷える者、封印されし者
ーーーーー
ーーーーー
束縛封印(-)
等級:B
対象を自身と共に亜空間へ連れて行く。
対象は自身より魔力が低い存在または、体力と魔力の合計値より低い存在。
ーーーーー
ーーーーー
地縛(-)
等級:B
縛られた土地を自由に瞬間的に移動できる。
ーーーーー
ーーーーー
名前:ーーー
種族:妖刀
性別:男
Lv:1
HP:E
MP:F
技能:思念操作(-)、忘我の呪い(-)
称号:宿る魂
ーーーーー
ーーーーー
思念操作(-)
等級:C
触媒となるモノを自由に操作できる。
ーーーーー
ーーーーー
忘我の呪い(-)
等級:C
所持者もしくは、所持者を間接的、直接的に使う者に快楽と興奮を与える。
快楽、興奮の度合いは所有者の精神状態に依存する。
ーーーーー
ハクレイと妖刀が召喚されてから数日後、パンドラはそう言ってレイジに詰め寄って来た。
「お、おう」
レイジはパンドラの勢いに戸惑いながらも返事をした。
この数日間、ほぼ全てが模擬戦闘に変わっていた。
レイジは妖刀を使いなんとか戦闘に参加できるようになり、『暴食』も併用することができるようになっていた。
「そうだな、そろそろ始めるか」
「はい!」
「⋯⋯にしても、やけにやる気があるな」
「あ、いえ、それは⋯⋯」
以前から階層の増築にやる気を出していたパンドラだが、何故かその理由は語らない。
レイジもそこまで追求することはしない。理由はどうであれ積極的に手伝ってくれるのは助かるからだ。
「それじゃあ、どれを増やすか⋯⋯」
そう言ってレイジは手元にでてきた半透明の画面見て考え始めた。
そんなレイジの姿を見てーー
「⋯⋯貴方様の役に立ちたいからなんて」
ーーパンドラはそう呟いた。
「ん? なんか言ったか?」
「い、いえ! 何もございませんわ!」
その呟きを悟られないようにパンドラは隠すのであった。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
階層の増築の旨が伝えられ、レイジの周りに全員が集まった。
そして、レイジの画面の前には以前と違う内容が記されていた。
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<階層>
洞窟:1000 DMP
草原:1000 DMP
部屋:1000 DMP
暗黒:8000 DMP
墓場:8000 DMP
餓鬼道:10000 DMP
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「さて、どの階層を増やすべきかーーってあれ? 増えてる?」
「何が増えたの?」
「『墓場』ってあるぞ」
「あ、それ自分っす」
ゼーレの質問にレイジが答えるとハクレイが手をあげて自己主張をした。
「あー、お前かーーってなんで!?」
そこには鎖の呪縛から解かれたハクレイの姿があった。
「気付いちゃったすか?これ、さっき思い出したんすよ。この鎖⋯⋯解ける! って」
「思い出したって⋯⋯」
「しょうがないじゃないっすか!召喚されると記憶障害が起きるらしいんすっから。まあ、でも弊害は残ってるんすけどね」
そう言ってハクレイは背中から出ていた一本の鎖を見せた。
その鎖は地面へとつながっているがハクレイの移動と共に移動している。
「この通りダンジョン内ならどこにでも行けるっす」
「え? じゃあ、出会った時のは?」
「あれは地縛霊だった時の姿っすね。あの時は全く移動できなかったんすよ。それで進化した時に動けるようになったんすよ」
「じゃあ、動けるだけなのか?」
「チッチッチ、それだけじゃないっすよ」
ハクレイは人差し指を左右に振りながらそう言うと次の瞬間ハクレイの姿が消えた。
「ーーえっ?」
「ここっすよー」
突如消えたハクレイの声が聞こえた。
振り返ってみるとハクレイは元いた場所と反対側の壁際にいた。
そして、次の瞬間には先の位置に戻っていた。
「この通り、ダンジョン内ならどこにでも一瞬で移動できるっす」
「こ、これって⋯⋯」
「ダンジョンマスターが使う『ダンジョン内移動』と同じだね」
「お、俺のアイデンティティが⋯⋯」
ハクレイの能力を見たレイジは若干落ち込み、ゼーレが慰めていた。
そして、他の魔物達はーー
「⋯⋯すごい⋯⋯はや、かった」
「便利な力ですねぇ」
「ええ、本当に」
「いやいやー、どうもっす」
ーー悪い笑みを浮かべながらハクレイを称賛していた。
この能力を後にどのように悪用されるかはレイジもハクレイも今は気づいていない。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
「さて、何か意見がある奴はいるか?」
そう言ってレイジは逸れてしまった内容を元に戻しにかかった。
「はいはい! 自分は『墓場』がいいと思うっす!」
真っ先に手を挙げたのはハクレイだった。
そして、その表情は機体に満ち溢れていた。
「却下だ」
「なんでっすか!?」
「なんとなくだ」
「理由が理不尽っす!!」
「他に意見がある奴はいるか?」
項垂れているハクレイを他所にレイジは意見を求めた。
そして、手を挙げる人物がいた。
「あの、ゼーレ様に質問なのですが⋯⋯」
「どうしたの?」
「同じ階層を作ることは可能ですか?」
「『暗黒』をもう一回層作るってこと? 勿論出来るよ」
「そうですか。ではもう一つ、条件となった魔物がいない、もしくはいなくなった階層は作れますか?」
その質問に周囲に張り詰めるものができた。
「え?何すかこの空気?」
「⋯⋯そっか。ハクレイちゃんは知らなかったよね」
「?」
(ワイも知らんで)
「そうか、妖刀もだったな⋯⋯実はなーー」
そう言ってレイジは餓鬼の話を切り出した。
「⋯⋯なるほどっす」
(ワイ等の先輩が⋯⋯か)
話を聞いた一人と一振りは感慨深くも、どこか羨ましそうにしていた。
「なら決まりっすね。その魔物の階層あるんすよね?」
「いいのか?」
「流石に自分もそこまで我儘じゃないっすよ。それに折角誇らしい先輩様がいらっしゃるんすから讃えたいじゃないっすか」
ハクレイは何処かおちゃらけた雰囲気を出しながらもそう言った。
「他に何か意見がある奴はいるか?」
レイジの問いに手をあげるものは誰もいなかった。
「決まったね」
「ああ。ここまで来てからいうのも何だが作れるんだよな?」
「勿論!」
「そうか。じゃあ、次の階層はーー『餓鬼道』だ!」
そう言ってレイジは画面をタップした。
ダンジョン全体に響き渡る大きな地震とともに新たな階層が作られた。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
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名前:ハクレイ
種族:妖種
性別:女
Lv:1
HP:E
MP:E
技能:束縛封印(-)、地縛(-)、鞭術(4)
称号:迷える者、封印されし者
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束縛封印(-)
等級:B
対象を自身と共に亜空間へ連れて行く。
対象は自身より魔力が低い存在または、体力と魔力の合計値より低い存在。
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地縛(-)
等級:B
縛られた土地を自由に瞬間的に移動できる。
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種族:妖刀
性別:男
Lv:1
HP:E
MP:F
技能:思念操作(-)、忘我の呪い(-)
称号:宿る魂
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思念操作(-)
等級:C
触媒となるモノを自由に操作できる。
ーーーーー
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忘我の呪い(-)
等級:C
所持者もしくは、所持者を間接的、直接的に使う者に快楽と興奮を与える。
快楽、興奮の度合いは所有者の精神状態に依存する。
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