86 / 106
4章〜崩れて壊れても私はあなたの事を——〜
86話「崩壊の光5」
しおりを挟む
レイジ がダンジョンに帰還してから三日が経った。そう、運命の日が足早にやって来ていた。
「⋯⋯」
ダンジョン最下層から一つ上『暗黒』の階層の円形広場。そこにはお馴染みの顔ぶれが揃っていた。
二つの剣を腰に帯刀しジッとその時を待つ レイジ。
片方には愛刀である、斧の刃を並べた形状の蛇腹の剣——妖刀。
もう片方には一度しか戦闘で使わなかったが思入れ深い直剣の蛇腹の剣。
せっかく買ったのだから有効活用しようと帰還してからの約二日である程度使えるように体得した結果である。
そして、レイジ の隣に位置するのは ミサキ。
普段と変わらないその無表情の顔つきも何処か不安と興奮を混ぜ合わせたように見えなくもない。
獲物のククリナイフは以前としてどこから取り出しているのかわからないように持っている⋯⋯と思う。実際、両手両腰にはその目立つ獲物が無いがいつの間にか握られているのはおなじみのため誰も気に留めない。
ミサキ と逆側に位置するのは パンドラ。
凛とした立ち姿は王女の貫禄を兼ね備えた戦乙女のようだ。
その表情は真剣でどこか勝ち誇った様子が垣間見えるような気もするが気のせいであろう。
最後に後ろに控えるのは エイナ と ハクレイ の二人。
ブスッとした不満タラタラの表情は一体何を言いたいのか⋯⋯言いたいことが多すぎて検討もつかない。
きっと何かあったのだろう、レイジ はそう思い聞く事を辞めた。と言うか、聞くと面倒そうだから聞きたくない、のが本音だった。
「⋯⋯なぁ」
「はい、どうか致しましたか?」
沈黙を貫き、ラスボスの様に待っていることが耐えきれなくなった レイジ が口を開いた。
「俺は確かに三日後に勇者が攻めてくるだろう、って言ったけどさ⋯⋯」
「はい」
「⋯⋯ん」
「ここで待つ意味ってあるのか?」
RPGゲームのラスボスさながらの、いつ誰がきても問題ないような待ち構え方にレイジは疑問しかなかった。
「いや、侵入者を感知してからでも遅くはないよな?って思ったんだよ」
「「⋯⋯」」
「ダンジョンには一応生まれた魔物はワンサカいるんだよな?」
「はい、いますよ」
「時間稼ぎくらいできるよな?」
「「⋯⋯」」
「別に最下層の方に戻ろうとは言わないが⋯⋯座ってもいいか?」
そう、なぜか強要されたのだ——立って待ち構えましょう、と。
正直意味がわからなかったが言われた時は別にどっちでも良かったがいざ立ってると思った以上に足が痛い。
そんな訳で座る事を提案すると何故かオロオロとする パンドラ と微妙な表情をしている様に感じる ミサキ。逆に、ほらやっぱり、と言わんばかりに得意顔になる ハクレイ と エイナ。
(コイツらは一体何がしたいんだ⋯⋯?)
「え、えっと⋯⋯」
「取り敢えず座るぞ」
「⋯⋯はい」
「やっぱお兄さんは分かってますっすね」
「さすがお兄様ですぅ」
レイジ の後に続き少女達は腰を下ろす。
そのタイミングで ハクレイ は レイジ を褒め、エイナ は レイジ の膝の上に滑り込んだ。
「あ、エイナ様! 本日は私の方が順位が上なのですよ!」
「いいではないですかぁ」
「そうっす! 偶々じゃんけんで勝っただけじゃないっすか」
「か、勝ちは勝ちですわ!」
「⋯⋯そう⋯⋯エイナ、は⋯⋯どくべき」
「ミサキ も技能でズルしただけではありませんかぁ」
「⋯⋯かてば、かんぐん⋯⋯はいしゃは⋯⋯だまって⋯⋯たいじょう⋯⋯」
「ムムム、言わせておけばぁ!」
このしょうもない出来事の裏側が垣間見える少女達の言い争い。あまりの緊張感の薄さにレイジも思考停止になりかける。
「我慢なりませんわぁ! こうなったら直接ですぅ!」
「⋯⋯ん⋯⋯ばっちこい⋯⋯たたきすぶす⋯⋯」
「自分だってお兄さんの膝の上乗ってみたんっすよ!」
「私の方が先ですわ!」
関わりたくなかったレイジだが、流石に最終決戦とも言える勇者との戦いの前で自滅するのは見過ごせなかった。
「お前らいい加減に——ッ!」
重い腰を上げるように、少女達の仲裁に入ろうとするが——
「あ、貴方様⋯⋯?」
「⋯⋯ますたー?」
「体調が優れないのですかお兄様ぁ?」
「大丈夫っすかお兄さん!」
今まで何度となく感じた違和感。
いつの日かそれは慣れてしまい今ではちょっとした合図ほどにまで嫌悪感は緩和されていた——しかし、今回は違う。
「⋯⋯うっ!」
「貴方様っ!」
「お兄さんっ!」
かつて無い違和感。
想像以上の嫌悪感。
湧き出てる憎悪感。
黒い感情が連鎖的に湧き出てくる不思議な感覚。そして、レイジ は咄嗟の判断で半透明の画面——ダンジョンの全体図を開いた。
「一、二、三、四⋯⋯なんだよこれはっ!」
「ど、どうかなさったのですか!?」
「侵入者が——」
画面に映るのは侵入者を示す赤い点。
最初は少数であったのに次々に増える。瞬きの間に赤い点は目で追える数を超え、散らばり、そして——
「もうこの階層に来てやがるっ!?」
レイジ達がいる『暗黒』階層入り口。そこには既に複数の侵入者がやって来ていた。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
ー冒険者ギルド仮施設前ー
簡素な民宿の様な雰囲気と造形をした一軒の建物の前に複数人の影があった。そして、その人物達はある現象を視認し、立ち上がって。
小規模の竜巻。
風の渦が作り出すソレは周囲の草木を巻き込み空の彼方へ吹き飛ばし、進み、また別の被害を生み出す。移動する速度もまた以上な速度であり真っ直ぐ此方へ向かっている。
そして、竜巻の発信源であり発生させている張本人——勇者が姿を見せた。
「よお!」
勇者の姿が目視できると一人の大男——ギルドマスターが手を軽くあげた。規格外の視力を持つ勇者はその姿を捉え、足を止めた。
「久しぶりだな。何でこんなところにいんだアレックス?」
「⋯⋯クロロス・ゼロギアス。何故お前がこんな所にいる?」
「おいおい、質問してるのはコッチだぜ?」
「⋯⋯どうせ分かってるんだろ?」
「まあな」
一切変わらない表情。しかし、語尾からは怒りの感情が滲み出ている。
勇者と謳われる化物の怒りを前に平然としていられる一般人はいない。当然、仮施設にいた職員は避難済みである。
「娘を殺された。その仇討ちだ」
「⋯⋯やっぱりか」
「ここにダンジョンが一つあるはずだ。退け」
「あー、その前に話をしねえか?」
「退け、と言ってるんだが⋯⋯ 邪魔をするなら斬るぞ」
勇者——アレックス は眉間のシワを深くし、片手を剣の柄に掛けた。その雰囲気から察するに返答次第では容赦なく切りかかってくるだろう。
「待て待て、別にお前が行くのを止めるんじゃねえよ」
「⋯⋯なに?」
「コイツらを連れてけって事だよ」
そう言ってギルドマスター——クロロス ・ゼロギアスは手招きをした。そして、クロロスに呼ばれるように強者達が集まる。
どこか見覚えのある面々はダンジョンマスターが街に現れた時に、取り逃すという苦い経験をした者達だ。
「コイツらはA級とS級の ボールス だ。ボールス のことは聞いたことくらいはあるだろ?」
「ああ、随分と頭が回るらしいな」
「いやぁ、それほどでも」
「そんで、こっちが騎士団の副団長と隊長達だ」
「うむ、よろしく頼むよ勇者殿」
紹介されたボールスは照れながら頬を掻き、副団長と隊長達は見本の様なお辞儀をした。
「連れてけ。足手まといにはならねえはずだ」
「何故こんなことをする?」
「あー、それはだな⋯⋯あのダンジョンマスターが都市に来たんだわ。大暴れした収拾をつけるためには、キッチリ殺す必要があるわけなんだよ」
「⋯⋯なるほど、わかった。なら先を急ぐぞ」
「あっ! あと一つ!」
走りだそとした アレックス を間一髪のところで肩を掴みその足を止めさせた。出鼻をくじかれたアレックスは恨めしそうな目で睨むが、クロロスは神妙な顔で続けた。
「アイツが⋯⋯ゲッケイの野郎が生きてるかもしれねえ」
「——ッ!?」
「⋯⋯気をつけろよ」
「⋯⋯ああ」
クロロスの口から出たある人物の名前。アレックスは目を見開き、深く頷いた。
伝えることを全て伝えたクロロスは、肩から手を離すとアレックスはその豪脚で瞬く間に遠く、小さくなっていった。
「⋯⋯ゲッケイ」
ただ一人、残った クロロス は今は義足となってしまった右足を撫でながら アレックス達の背中を見送った。
「⋯⋯」
ダンジョン最下層から一つ上『暗黒』の階層の円形広場。そこにはお馴染みの顔ぶれが揃っていた。
二つの剣を腰に帯刀しジッとその時を待つ レイジ。
片方には愛刀である、斧の刃を並べた形状の蛇腹の剣——妖刀。
もう片方には一度しか戦闘で使わなかったが思入れ深い直剣の蛇腹の剣。
せっかく買ったのだから有効活用しようと帰還してからの約二日である程度使えるように体得した結果である。
そして、レイジ の隣に位置するのは ミサキ。
普段と変わらないその無表情の顔つきも何処か不安と興奮を混ぜ合わせたように見えなくもない。
獲物のククリナイフは以前としてどこから取り出しているのかわからないように持っている⋯⋯と思う。実際、両手両腰にはその目立つ獲物が無いがいつの間にか握られているのはおなじみのため誰も気に留めない。
ミサキ と逆側に位置するのは パンドラ。
凛とした立ち姿は王女の貫禄を兼ね備えた戦乙女のようだ。
その表情は真剣でどこか勝ち誇った様子が垣間見えるような気もするが気のせいであろう。
最後に後ろに控えるのは エイナ と ハクレイ の二人。
ブスッとした不満タラタラの表情は一体何を言いたいのか⋯⋯言いたいことが多すぎて検討もつかない。
きっと何かあったのだろう、レイジ はそう思い聞く事を辞めた。と言うか、聞くと面倒そうだから聞きたくない、のが本音だった。
「⋯⋯なぁ」
「はい、どうか致しましたか?」
沈黙を貫き、ラスボスの様に待っていることが耐えきれなくなった レイジ が口を開いた。
「俺は確かに三日後に勇者が攻めてくるだろう、って言ったけどさ⋯⋯」
「はい」
「⋯⋯ん」
「ここで待つ意味ってあるのか?」
RPGゲームのラスボスさながらの、いつ誰がきても問題ないような待ち構え方にレイジは疑問しかなかった。
「いや、侵入者を感知してからでも遅くはないよな?って思ったんだよ」
「「⋯⋯」」
「ダンジョンには一応生まれた魔物はワンサカいるんだよな?」
「はい、いますよ」
「時間稼ぎくらいできるよな?」
「「⋯⋯」」
「別に最下層の方に戻ろうとは言わないが⋯⋯座ってもいいか?」
そう、なぜか強要されたのだ——立って待ち構えましょう、と。
正直意味がわからなかったが言われた時は別にどっちでも良かったがいざ立ってると思った以上に足が痛い。
そんな訳で座る事を提案すると何故かオロオロとする パンドラ と微妙な表情をしている様に感じる ミサキ。逆に、ほらやっぱり、と言わんばかりに得意顔になる ハクレイ と エイナ。
(コイツらは一体何がしたいんだ⋯⋯?)
「え、えっと⋯⋯」
「取り敢えず座るぞ」
「⋯⋯はい」
「やっぱお兄さんは分かってますっすね」
「さすがお兄様ですぅ」
レイジ の後に続き少女達は腰を下ろす。
そのタイミングで ハクレイ は レイジ を褒め、エイナ は レイジ の膝の上に滑り込んだ。
「あ、エイナ様! 本日は私の方が順位が上なのですよ!」
「いいではないですかぁ」
「そうっす! 偶々じゃんけんで勝っただけじゃないっすか」
「か、勝ちは勝ちですわ!」
「⋯⋯そう⋯⋯エイナ、は⋯⋯どくべき」
「ミサキ も技能でズルしただけではありませんかぁ」
「⋯⋯かてば、かんぐん⋯⋯はいしゃは⋯⋯だまって⋯⋯たいじょう⋯⋯」
「ムムム、言わせておけばぁ!」
このしょうもない出来事の裏側が垣間見える少女達の言い争い。あまりの緊張感の薄さにレイジも思考停止になりかける。
「我慢なりませんわぁ! こうなったら直接ですぅ!」
「⋯⋯ん⋯⋯ばっちこい⋯⋯たたきすぶす⋯⋯」
「自分だってお兄さんの膝の上乗ってみたんっすよ!」
「私の方が先ですわ!」
関わりたくなかったレイジだが、流石に最終決戦とも言える勇者との戦いの前で自滅するのは見過ごせなかった。
「お前らいい加減に——ッ!」
重い腰を上げるように、少女達の仲裁に入ろうとするが——
「あ、貴方様⋯⋯?」
「⋯⋯ますたー?」
「体調が優れないのですかお兄様ぁ?」
「大丈夫っすかお兄さん!」
今まで何度となく感じた違和感。
いつの日かそれは慣れてしまい今ではちょっとした合図ほどにまで嫌悪感は緩和されていた——しかし、今回は違う。
「⋯⋯うっ!」
「貴方様っ!」
「お兄さんっ!」
かつて無い違和感。
想像以上の嫌悪感。
湧き出てる憎悪感。
黒い感情が連鎖的に湧き出てくる不思議な感覚。そして、レイジ は咄嗟の判断で半透明の画面——ダンジョンの全体図を開いた。
「一、二、三、四⋯⋯なんだよこれはっ!」
「ど、どうかなさったのですか!?」
「侵入者が——」
画面に映るのは侵入者を示す赤い点。
最初は少数であったのに次々に増える。瞬きの間に赤い点は目で追える数を超え、散らばり、そして——
「もうこの階層に来てやがるっ!?」
レイジ達がいる『暗黒』階層入り口。そこには既に複数の侵入者がやって来ていた。
◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾
ー冒険者ギルド仮施設前ー
簡素な民宿の様な雰囲気と造形をした一軒の建物の前に複数人の影があった。そして、その人物達はある現象を視認し、立ち上がって。
小規模の竜巻。
風の渦が作り出すソレは周囲の草木を巻き込み空の彼方へ吹き飛ばし、進み、また別の被害を生み出す。移動する速度もまた以上な速度であり真っ直ぐ此方へ向かっている。
そして、竜巻の発信源であり発生させている張本人——勇者が姿を見せた。
「よお!」
勇者の姿が目視できると一人の大男——ギルドマスターが手を軽くあげた。規格外の視力を持つ勇者はその姿を捉え、足を止めた。
「久しぶりだな。何でこんなところにいんだアレックス?」
「⋯⋯クロロス・ゼロギアス。何故お前がこんな所にいる?」
「おいおい、質問してるのはコッチだぜ?」
「⋯⋯どうせ分かってるんだろ?」
「まあな」
一切変わらない表情。しかし、語尾からは怒りの感情が滲み出ている。
勇者と謳われる化物の怒りを前に平然としていられる一般人はいない。当然、仮施設にいた職員は避難済みである。
「娘を殺された。その仇討ちだ」
「⋯⋯やっぱりか」
「ここにダンジョンが一つあるはずだ。退け」
「あー、その前に話をしねえか?」
「退け、と言ってるんだが⋯⋯ 邪魔をするなら斬るぞ」
勇者——アレックス は眉間のシワを深くし、片手を剣の柄に掛けた。その雰囲気から察するに返答次第では容赦なく切りかかってくるだろう。
「待て待て、別にお前が行くのを止めるんじゃねえよ」
「⋯⋯なに?」
「コイツらを連れてけって事だよ」
そう言ってギルドマスター——クロロス ・ゼロギアスは手招きをした。そして、クロロスに呼ばれるように強者達が集まる。
どこか見覚えのある面々はダンジョンマスターが街に現れた時に、取り逃すという苦い経験をした者達だ。
「コイツらはA級とS級の ボールス だ。ボールス のことは聞いたことくらいはあるだろ?」
「ああ、随分と頭が回るらしいな」
「いやぁ、それほどでも」
「そんで、こっちが騎士団の副団長と隊長達だ」
「うむ、よろしく頼むよ勇者殿」
紹介されたボールスは照れながら頬を掻き、副団長と隊長達は見本の様なお辞儀をした。
「連れてけ。足手まといにはならねえはずだ」
「何故こんなことをする?」
「あー、それはだな⋯⋯あのダンジョンマスターが都市に来たんだわ。大暴れした収拾をつけるためには、キッチリ殺す必要があるわけなんだよ」
「⋯⋯なるほど、わかった。なら先を急ぐぞ」
「あっ! あと一つ!」
走りだそとした アレックス を間一髪のところで肩を掴みその足を止めさせた。出鼻をくじかれたアレックスは恨めしそうな目で睨むが、クロロスは神妙な顔で続けた。
「アイツが⋯⋯ゲッケイの野郎が生きてるかもしれねえ」
「——ッ!?」
「⋯⋯気をつけろよ」
「⋯⋯ああ」
クロロスの口から出たある人物の名前。アレックスは目を見開き、深く頷いた。
伝えることを全て伝えたクロロスは、肩から手を離すとアレックスはその豪脚で瞬く間に遠く、小さくなっていった。
「⋯⋯ゲッケイ」
ただ一人、残った クロロス は今は義足となってしまった右足を撫でながら アレックス達の背中を見送った。
0
あなたにおすすめの小説
雷王、大いに懊悩す~ラスボス魔王、使命を果たして元の世界に戻りたくない異世界転移チート勇者によって全力で延命させられるの巻~
朽縄咲良
ファンタジー
――「要するに、アンタには死なれちゃ困るんだよ。俺が、この異世界で幸せな一生を送って、天寿を全うするまで、な」
魔族を統べる魔王イラ・ギャレマスは、自身の城へと攻め込んできた“伝説の四勇士”の三人、ジェレミィア・ファミィ・エラルティスを、その圧倒的な力を以て圧倒する。
残るは、黒髪黒目の冴えない男――シュータ・ナカムラのみ。
だが……シュータは、魔法陣で三人の仲間を魔王城の遥か彼方へと吹っ飛ばし、ただひとりで魔王と対峙する。
――そして、二十分後。
不様に大理石の床に這いつくばっていたのは、魔王ギャレマスの方だった。
シュータの繰り出す圧倒的なチート攻撃の前に為す術もないギャレマスは、自身の敗北と迫りくる死を覚悟するが、そんな彼に対し、シュータは不敵な笑みを浮かべながら、意外な提案を持ちかけるのだった――。
「なぁ、魔王。ここはひとつ、手を組もうぜ……!」
『地上最強の生物』だが、めっぽうお人好しで、バカが付くくらいに娘の事を溺愛している中年オヤj……ナイスミドル(忖度)の魔王が、反則級のチートマシマシ異世界転移勇者をはじめとした周囲の者たちに翻弄されまくるコメディファンタジー、ここに開幕!
哀れな魔王の、明日はどっちだ……?
(表紙イラストは、ペケさんから戴きました)
*小説家になろう・ノベルアッププラスにも、同作品を掲載しております。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合
鈴白理人
ファンタジー
北の辺境で雨漏りと格闘中のアーサーは、貧乏領主の長男にして未来の次期辺境伯。
国民には【スキルツリー】という加護があるけれど、鑑定料は銀貨五枚。そんな贅沢、うちには無理。
でも最近──猫が雨漏りポイントを教えてくれたり、鳥やミミズとも会話が成立してる気がする。
これってもしかして【動物スキル?】
笑って働く貧乏大家族と一緒に、雨漏り屋敷から始まる、のんびりほのぼの領地改革物語!
捨てられた前世【大賢者】の少年、魔物を食べて世界最強に、そして日本へ
月城 友麻
ファンタジー
辺境伯の三男坊として転生した大賢者は、無能を装ったがために暗黒の森へと捨てられてしまう。次々と魔物に襲われる大賢者だったが、魔物を食べて生き残る。
こうして大賢者は魔物の力を次々と獲得しながら強くなり、最後には暗黒の森の王者、暗黒龍に挑み、手下に従えることに成功した。しかし、この暗黒龍、人化すると人懐っこい銀髪の少女になる。そして、ポーチから出したのはなんとiPhone。明かされる世界の真実に大賢者もビックリ。
そして、ある日、生まれ故郷がスタンピードに襲われる。大賢者は自分を捨てた父に引導を渡し、街の英雄として凱旋を果たすが、それは物語の始まりに過ぎなかった。
太陽系最果ての地で壮絶な戦闘を超え、愛する人を救うために目指したのはなんと日本。
テンプレを超えた壮大なファンタジーが今、始まる。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる