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第5章
103話
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堕ちた聖騎士の戦争
それが迷宮都市アドリウムを舞台に行われた戦争に付けられた名だ。
その名が示す通り聖騎士カインによって引き起こされた戦ではあったが、その実彼の騎士は誓約を課せられ、心ならずとも聖王国の走狗と成り果てたのだ。
単独犯による凶行としたい聖王国側と、真実を詳らかにしたい諸国は連合国会議の場でもって、ある意味もう1つの戦、武器を用いぬ言葉での熾烈な戦争を幾日も行った。
ただ死人に口なしではないが、亡骸そのものが塵と化したカイン達一行からでは、あまりにも物証が足りなかった。
2つもの聖遺物まで持ち出した事件が、一聖騎士単独で行える範囲を逸脱している事は明白であったが、最終的には聖王国側の言い分がかなり認められ、この戦の名の示す通り一部の偏った思想犯によるものとされてしまった。
ただし、聖王国が何ら実害を被らなかったといえばそうではない。
いくら単独犯の犯行といえど、各国の宝というべき至宝を易々と奪取され、更には人間至上主義のもと凶行を行ったのだ。
聖王国の管理責任と偏った思想主義は執拗に追及され、その責任まで逃れる事まではできなかった。
その結果、多額の賠償金に加え、多大な被害を被ったアドリウムへの復興支援、更には神々の迷宮に対する聖王国に対する優遇枠の数年間の凍結等々、様々な賠償を行う羽目になったのだ。
当然聖王国側は納得していない。
逆に諸王国側はこれほどの災禍を引き起こした聖王国への処罰は甘いと、諸王国連合から聖王国を外すべきだと主張する国が幾つもあった。
だが結局両者痛み分けの形で、聖王国側は名を諸王国側は実を取ることで折り合いをつけたのだ。
確たる証拠や証言が残されていれば話は変わったのかもしれないが、今回はその様な仕儀と相成った。
詰まる所、絶対の裁定者のいない連合の限界でもあったのである。
両者に不満としこりが残り、いつ何時暴発するかもわからない火種が燻る事になったのだ……。
それが迷宮都市アドリウムを舞台に行われた戦争に付けられた名だ。
その名が示す通り聖騎士カインによって引き起こされた戦ではあったが、その実彼の騎士は誓約を課せられ、心ならずとも聖王国の走狗と成り果てたのだ。
単独犯による凶行としたい聖王国側と、真実を詳らかにしたい諸国は連合国会議の場でもって、ある意味もう1つの戦、武器を用いぬ言葉での熾烈な戦争を幾日も行った。
ただ死人に口なしではないが、亡骸そのものが塵と化したカイン達一行からでは、あまりにも物証が足りなかった。
2つもの聖遺物まで持ち出した事件が、一聖騎士単独で行える範囲を逸脱している事は明白であったが、最終的には聖王国側の言い分がかなり認められ、この戦の名の示す通り一部の偏った思想犯によるものとされてしまった。
ただし、聖王国が何ら実害を被らなかったといえばそうではない。
いくら単独犯の犯行といえど、各国の宝というべき至宝を易々と奪取され、更には人間至上主義のもと凶行を行ったのだ。
聖王国の管理責任と偏った思想主義は執拗に追及され、その責任まで逃れる事まではできなかった。
その結果、多額の賠償金に加え、多大な被害を被ったアドリウムへの復興支援、更には神々の迷宮に対する聖王国に対する優遇枠の数年間の凍結等々、様々な賠償を行う羽目になったのだ。
当然聖王国側は納得していない。
逆に諸王国側はこれほどの災禍を引き起こした聖王国への処罰は甘いと、諸王国連合から聖王国を外すべきだと主張する国が幾つもあった。
だが結局両者痛み分けの形で、聖王国側は名を諸王国側は実を取ることで折り合いをつけたのだ。
確たる証拠や証言が残されていれば話は変わったのかもしれないが、今回はその様な仕儀と相成った。
詰まる所、絶対の裁定者のいない連合の限界でもあったのである。
両者に不満としこりが残り、いつ何時暴発するかもわからない火種が燻る事になったのだ……。
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