ツンデレでごめんなさい!〜素直になれない僕〜

誰かのおとしもの

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第一章

任せなさい!

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「あ、そう言えばベイン様・・・呼び方戻りましたよね。」


 僕は『?』が頭の上に浮かんだが、ベンは一瞬考えた様な仕草をした後、ボンッと音を立ててりんごのように真っ赤になり、はわはわと口を動かしてまた涙目になった。

 ベン・・・最近泣き過ぎじゃない?心配になって来るよ。


「わ、忘れてっ!」

「何の話か教えて?」


 気になったら止まりません!

 さて、イリナード君!君にはまた試練が訪れました。ベンと僕、君はどっちを取りますか?考えたら分かると思うけど、流石に可哀想なので決定打を打って差し上げます。

 団長に任せなさい!誘導してあげるから!

 咳払いをしてみると二人ともコッチを見てくれる。成功したと内心で喜びながらイリナードの方を向いて、お願い・・・教えて?と言って見上げる。

 イリナードは真っ赤になって口元を抑え、ベンは頭を抱えてしまった。


「俺達じゃなかったら命無くなってますよ・・・。」

「団長の素は・・・とても危険なのですね。ベイン様、毎日お疲れ様です。」


 何故か失敗してしまったみたい。急に二人で話始めちゃうし、ベンの見てくる目が凄いジト目!イリナードにお願いって言ったら良いと思ったのに!何だかんだ叶えてくれると思ったのに!

 困ったので取り敢えずイリナードをジト目で見つめる。イリナードが悪いんだよ!

 イリナードは何故かうぐっ・・・と声を出してそっぽを向きながら話してくれた。少し困ったような照れ顔だ。


「・・・先程は、団長が居なかった時はイリって呼んで頂けたんですけど、呼び方が戻ってしまったなと・・・。仲良くなれたと思って居たのに少し・・・・・・。」


 ふーん・・・そういう事ねぇ・・・。イリナードもベンもお互いが大好きって事ね。イリナードは未だ無自覚?それとも唯の良心で、可哀想だから優しくしているだけ?

 ベンは好きっぽいけど、どうだろう。冷静に思い出したら恥ずかしくなっちゃったのかな。でもベンが恥ずかしがる事なんて滅多にないからな。イリナードもイリナードだし、コレは言わゆる『みゃくあり』ってヤツだろう?イリナードもベンも可哀想だ。二人みたいにちゃんと話合えるなら一緒に居るべきだもの。

 仕方ない、コレは今日のお礼だぞ。


「わぁ、ベンとイリはとっても仲良しなんだね!」


 二人はまた真っ赤になる。僕、これ以上は何も言わないよ。本人達の問題だから暫く見守るからね。応援してるよ!ベンの事幸せにしてあげてね。

 っ!まさかベン達の結婚式を先に見る事になるのか・・・!待って!僕、ルドウィン様の事好きだけど、結婚?!考えた事無かった・・・。

 ルドウィン様、お見舞いに一度も来てくれないし全く見ていない。何処に行っちゃったの?ま、まさか死んだとかは無いよね?実際そんな話は聞いていないから、ね・・・。

 どうしよう、大丈夫かな?平気かな?何ともないかな?それとも僕のせいでなにかあったのかも知れない。


「ライト様~?目が、目が死んでますよ~・・・」


 目が死んでるってどういう事?目が死んでる=普通に死んでるじゃない?僕生きてるんだけど・・・。

 酷いと言って寝っ転がろうとしたのに、結果的にイリナードに寄り掛かる形になってしまう。忘れていた、僕はイリナードの膝の上だった。

 お粥を食べるために膝の上なのに、全然食べてないんだけど。食べさせて貰うためにイリナードを見上げる。


「・・・・・・なんだっけ?」

「ライト様、どうしたんですか?」

「ご飯!」


 二人ともハッとした顔をして忘れてました!と同時に言った。僕が笑って、仲良しだねともう一度言うと、ベンみたいに真っ赤になったイリナードにお粥を口に詰め込まれた。

 そして何故だか他の人を愛称で気軽に絶対に呼ぶなと熱く語られながら。・・・つまり僕は誰とも仲良くなるなって事?うん、酷い!


 無事に完食をして恒例の動くなタイムとなった。起き上がる事も動く事さえも許されない。コレは本当に嫌いだ。の、前に・・・。


「お薬です!」

「嫌だ、そんなの飲まなくても平気。」

「良いから飲んで下さい!好き嫌いはダメです!」


 ベイン様言ってましたね、とボソッと呟いた声は僕に届いて居た。ベンにお説教するが、その後苦い薬を飲まされたので記憶は無い。

 苦いから薬は嫌い。・・・そもそも苦いのが嫌いなんだ、超絶に苦いソレを飲んで何になるのか聞きたい。しかも後味も最悪だし、そんなんだから嫌いになるんだよ。
 

 
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