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第1章:直江津王国から始まった
1-8 新たな展開
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新たな展開
移住者を先導した若者は、長野盆地での移住者たちの動きを確認すると、単独で王国へ戻るために動いた。国王に報告することが必要だからである。
彼は
「王は、この成功を《ただの移住》としか捉えてない気がする。
まだ若く、国を治めるという感覚が育っていないのだろう」
若者は、縄文ネットワークを移動するグループに入り、平和な世界を満喫していたが、何か物足りさを感じていた。
彼がウラジオストークより北側の大陸の血が流れているからだろうか?
彼には自覚がなかったが、王からの相談を受けて、今までの動きとは違う事ができるような、大きな機会が訪れたと感じていたのだ。
彼は急いで歩いた、彼の単独の足なら、山で一晩過ごすだけで、直江津王国に到着した。
日も陰り、すでに夕方になっていた。
王の住む神殿に到着した若者は王への面会を申し出た。住民を引き連れて行った若者の存在は理解されていたので、王の執務室的な場所に案内されることになった。
王は執務室の奥に座っていた。
若者は、挨拶を交わしたあと、おもむろに切り出す。
「王、我らは無事に長野盆地の良きところを目指し開拓が始まりました。移住のための農耕労働の民や管理者の皆様方は、旅の疲れも忘れて、小屋づくりや田んぼの耕作が始まっております」
「そうか。良かった。厳しい決断であったが、皆が無事に到着し、開拓が始まれば一安心だな」
やはりな、と、若者は思った。
このままでは失敗する。何がそうなるかは分からなかったが、彼にはこれが単なる移住ではないことに確信があったのだ。
「王、この移住は、これまで、わが同胞を伴った王族様方の移住とは違います。これからが肝心なので、とにかく私は戻って来たのです」
「何をいうのだ?成功して、民が新たな土地で暮らせるのだろう?」
「そうです。彼らは無事に移住を果たしたので、米の苗も一緒に届いていますので、秋には大きな収穫が早速出来上がります」
「それなら良かったではないか」
「王、この移住は、新たな王国のか領地の誕生です」
「新たな領地とは、どういうことだ」
「はい、これまで、王族の皆様方が行った移住は、領地の拡張ではなく、移住なさった王族様方の領地ではありますが、直江津王国の新たな領地ではありません、が、今回の移住は、王国の新たな領地の誕生になるのです」
「、、、」
王には、新たな領地の意味がピンとかなかった。
「いまの長野盆地の新たな領地には管理者の皆様しかいないのです。彼らには集落を治める力はございません。国王様の承認が必要です。国王様の代わりに集落を治める、権力が必要になるんです」
「彼らが勝手に、、、」
彼らが勝手にという言葉に王はハッと理解を示した。
彼らは、勝手にしてよいのだろうか。疑問がハッキリしてきた。
「そうです。勝手に納めることになるのです。これまでは、王族様方がいらっしゃいましたが、今回は居ません」
「すると、、、どうなるのだ。」
「彼らは勝手に統治を始めなければなりません」
統治は、宰相を始め集落の支配をする者たちが行って、、、とは思いつくが、どうするのだろうと王も考えた。
「王様の代理が必要になるんです」
あっ、、、王は気がつく。
「でも、どうすれば良いのだ」
「王よ、我が間をつなげます。直江津王国と長野盆地の集落を行き来し、彼らを検分し、余剰の米を運びます」
「それで、済むのか?我には統治が分からん」
王は、王族として代々引き継がれており、統治はすべて宰相達が行っていた。むしろ飾りであるといってもよい存在であった。だから、新たな領地の統治と言われてもどうすれば良いか理解できなかった。
「王が、決定して、移住が始まり、今度も王が決断して、統治を管理者たちに任せればよいのですよ」
「あー、なるほど、任せれば良いのか」
王は、安堵の気持ちで、息を吐いた。
治める理屈は必要だな、、、
「そうです。それを私が検分役として、長野盆地の集落にいき来すれば、解決です」
解決と言われても、と思う王であったが、何やら考え始めるのであった。
「王、いかがですか?」
「待て待て、貴様が検分役、というのはわかったが、統治の話を、われ一人で決められない。宰相にも話さなければ、、、」
王の理解に納得した若者だったが、大きなため息を吐いたのである
「移住するグループの若者よ、貴様も疲れたであろう、話は明日行おう」
「はい、分かりました。明日ですね。今日は休ませていただきます」あくまでも若者は、謙虚であったが、目的の王の理解を得たことでホッとし、部屋を去ったのであった。
既に春日山の麓には、静かな夜が訪れていた。
移住者を先導した若者は、長野盆地での移住者たちの動きを確認すると、単独で王国へ戻るために動いた。国王に報告することが必要だからである。
彼は
「王は、この成功を《ただの移住》としか捉えてない気がする。
まだ若く、国を治めるという感覚が育っていないのだろう」
若者は、縄文ネットワークを移動するグループに入り、平和な世界を満喫していたが、何か物足りさを感じていた。
彼がウラジオストークより北側の大陸の血が流れているからだろうか?
彼には自覚がなかったが、王からの相談を受けて、今までの動きとは違う事ができるような、大きな機会が訪れたと感じていたのだ。
彼は急いで歩いた、彼の単独の足なら、山で一晩過ごすだけで、直江津王国に到着した。
日も陰り、すでに夕方になっていた。
王の住む神殿に到着した若者は王への面会を申し出た。住民を引き連れて行った若者の存在は理解されていたので、王の執務室的な場所に案内されることになった。
王は執務室の奥に座っていた。
若者は、挨拶を交わしたあと、おもむろに切り出す。
「王、我らは無事に長野盆地の良きところを目指し開拓が始まりました。移住のための農耕労働の民や管理者の皆様方は、旅の疲れも忘れて、小屋づくりや田んぼの耕作が始まっております」
「そうか。良かった。厳しい決断であったが、皆が無事に到着し、開拓が始まれば一安心だな」
やはりな、と、若者は思った。
このままでは失敗する。何がそうなるかは分からなかったが、彼にはこれが単なる移住ではないことに確信があったのだ。
「王、この移住は、これまで、わが同胞を伴った王族様方の移住とは違います。これからが肝心なので、とにかく私は戻って来たのです」
「何をいうのだ?成功して、民が新たな土地で暮らせるのだろう?」
「そうです。彼らは無事に移住を果たしたので、米の苗も一緒に届いていますので、秋には大きな収穫が早速出来上がります」
「それなら良かったではないか」
「王、この移住は、新たな王国のか領地の誕生です」
「新たな領地とは、どういうことだ」
「はい、これまで、王族の皆様方が行った移住は、領地の拡張ではなく、移住なさった王族様方の領地ではありますが、直江津王国の新たな領地ではありません、が、今回の移住は、王国の新たな領地の誕生になるのです」
「、、、」
王には、新たな領地の意味がピンとかなかった。
「いまの長野盆地の新たな領地には管理者の皆様しかいないのです。彼らには集落を治める力はございません。国王様の承認が必要です。国王様の代わりに集落を治める、権力が必要になるんです」
「彼らが勝手に、、、」
彼らが勝手にという言葉に王はハッと理解を示した。
彼らは、勝手にしてよいのだろうか。疑問がハッキリしてきた。
「そうです。勝手に納めることになるのです。これまでは、王族様方がいらっしゃいましたが、今回は居ません」
「すると、、、どうなるのだ。」
「彼らは勝手に統治を始めなければなりません」
統治は、宰相を始め集落の支配をする者たちが行って、、、とは思いつくが、どうするのだろうと王も考えた。
「王様の代理が必要になるんです」
あっ、、、王は気がつく。
「でも、どうすれば良いのだ」
「王よ、我が間をつなげます。直江津王国と長野盆地の集落を行き来し、彼らを検分し、余剰の米を運びます」
「それで、済むのか?我には統治が分からん」
王は、王族として代々引き継がれており、統治はすべて宰相達が行っていた。むしろ飾りであるといってもよい存在であった。だから、新たな領地の統治と言われてもどうすれば良いか理解できなかった。
「王が、決定して、移住が始まり、今度も王が決断して、統治を管理者たちに任せればよいのですよ」
「あー、なるほど、任せれば良いのか」
王は、安堵の気持ちで、息を吐いた。
治める理屈は必要だな、、、
「そうです。それを私が検分役として、長野盆地の集落にいき来すれば、解決です」
解決と言われても、と思う王であったが、何やら考え始めるのであった。
「王、いかがですか?」
「待て待て、貴様が検分役、というのはわかったが、統治の話を、われ一人で決められない。宰相にも話さなければ、、、」
王の理解に納得した若者だったが、大きなため息を吐いたのである
「移住するグループの若者よ、貴様も疲れたであろう、話は明日行おう」
「はい、分かりました。明日ですね。今日は休ませていただきます」あくまでも若者は、謙虚であったが、目的の王の理解を得たことでホッとし、部屋を去ったのであった。
既に春日山の麓には、静かな夜が訪れていた。
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