71 / 81
第4章:紀元前0世紀に
4-37 直江津王国の後始末
しおりを挟む
直江津王国の後始末
直江津王国の神殿前の広場にオヤジや移動するグループや若と弓使いが戻ってきた。
佐久の巫女は、王や宰相がいる執務室に入った。挨拶をした後、早々に巫女が話し始める
「南の国の兵どもは、100名ほどいましたが、全て片付きました。」
片付いた?宰相も王も信じられない。という顔をして見合った。宰相が、部下に見て参れと命じる。
広場にいた若や弓使いが部下たちを導き、直江津王国の民も、春日山の山奥に入ることになった。
若や弓使いの案内もと、山奥の罠の後や大きな亀裂の落とし穴、熊と争って、倒れてる兵たちを見つけ、片付けが始まった。
部下が確認すると、すぐに執務室に戻った。
「王にお伝えします。春日山には、数多くの南の国の兵と思われるものが、倒れており、罠や大きな亀裂を発見いたしました。正確には分かりませんが、争いがあり、倒れているのは南の国の兵のみでございました。」
王も宰相も深く安堵し、しかし佐久の巫女がした事を認めざる得なかった。深い沈黙が走った。
そこに、騒ぎを感じて、春日山の巫女が執務室に入って来た。
「お父様、外が騒がしくなってます。何があったのでしょうか。」
王がこの期に及んで、仕方ないと切り返した。
「巫女よ、王と呼ばんか。そんな事では、巫女としての務めも憚らんぞ。」
佐久の巫女が答える
「春日山の巫女様、騒ぎは終わりました。安心してください。南の国の兵はすべて片付けました。もう大丈夫ですよ」
宰相は大きく頷き、続けた。
「巫女様、佐久の皆様方が、南の国の兵に対抗して、倒してくださいました。兵は100人余りいたそうです。我々は助けられたのです」
宰相は、しっかりと分かった。直江津王国は、助けられたのだ。王も宰相も自覚するしかなかったのだ。
余りにも大きな貸しであった。
しかし佐久の巫女が続けた。
「我々は王族の血を引き継ぐ、同じ弥生の民です。この血で、私ども佐久の巫女は、大きく成長いたしました。縄文巫女の血筋こそが、われわれの力なのです。」
宰相は、そういうことかと理解した、では春日山の巫女にも可能性はあるのかと思った。
春日山の巫女は、何が起きたのか、堂々と父である王に対峙する佐久の巫女を見て、気圧されていた。何かを話したい、でも言葉にならない。
すると佐久の巫女が続けた。
「春日山の巫女、まだ途中なのでしょ、戸隠へ戻りなさい。さすれば、戸隠の巫女が、縄文の力に導いてくれます。しっかりやってください」
春日山の巫女は、それでも、答えが見つからなかったが、王は続けた。
「南の国の話があったので、何としても春日山の巫女は戻さなければと考えたが、そうか、戸隠での修行は続ければ、そなたのような力が、、、」
佐久の巫女は少し笑いながら伝える
「修行は、縄文の理を学ぶことです。巫女としての力は自分でも分かりませんが、とにかくしっかり学ぶことですよ」
王は、戸隠で何が起きてるのか、何を学ぶのかを理解できなかったが、佐久の巫女が言ってることを春日山の巫女も素直に聞いているのを見て、これならと考えた。
収穫の秋が近づいていた。
真っ青な空が晴れ渡り、太陽は高く、しかし日の力は少しづつ、穏やかな光に変わっていったのであった。
直江津王国の神殿前の広場にオヤジや移動するグループや若と弓使いが戻ってきた。
佐久の巫女は、王や宰相がいる執務室に入った。挨拶をした後、早々に巫女が話し始める
「南の国の兵どもは、100名ほどいましたが、全て片付きました。」
片付いた?宰相も王も信じられない。という顔をして見合った。宰相が、部下に見て参れと命じる。
広場にいた若や弓使いが部下たちを導き、直江津王国の民も、春日山の山奥に入ることになった。
若や弓使いの案内もと、山奥の罠の後や大きな亀裂の落とし穴、熊と争って、倒れてる兵たちを見つけ、片付けが始まった。
部下が確認すると、すぐに執務室に戻った。
「王にお伝えします。春日山には、数多くの南の国の兵と思われるものが、倒れており、罠や大きな亀裂を発見いたしました。正確には分かりませんが、争いがあり、倒れているのは南の国の兵のみでございました。」
王も宰相も深く安堵し、しかし佐久の巫女がした事を認めざる得なかった。深い沈黙が走った。
そこに、騒ぎを感じて、春日山の巫女が執務室に入って来た。
「お父様、外が騒がしくなってます。何があったのでしょうか。」
王がこの期に及んで、仕方ないと切り返した。
「巫女よ、王と呼ばんか。そんな事では、巫女としての務めも憚らんぞ。」
佐久の巫女が答える
「春日山の巫女様、騒ぎは終わりました。安心してください。南の国の兵はすべて片付けました。もう大丈夫ですよ」
宰相は大きく頷き、続けた。
「巫女様、佐久の皆様方が、南の国の兵に対抗して、倒してくださいました。兵は100人余りいたそうです。我々は助けられたのです」
宰相は、しっかりと分かった。直江津王国は、助けられたのだ。王も宰相も自覚するしかなかったのだ。
余りにも大きな貸しであった。
しかし佐久の巫女が続けた。
「我々は王族の血を引き継ぐ、同じ弥生の民です。この血で、私ども佐久の巫女は、大きく成長いたしました。縄文巫女の血筋こそが、われわれの力なのです。」
宰相は、そういうことかと理解した、では春日山の巫女にも可能性はあるのかと思った。
春日山の巫女は、何が起きたのか、堂々と父である王に対峙する佐久の巫女を見て、気圧されていた。何かを話したい、でも言葉にならない。
すると佐久の巫女が続けた。
「春日山の巫女、まだ途中なのでしょ、戸隠へ戻りなさい。さすれば、戸隠の巫女が、縄文の力に導いてくれます。しっかりやってください」
春日山の巫女は、それでも、答えが見つからなかったが、王は続けた。
「南の国の話があったので、何としても春日山の巫女は戻さなければと考えたが、そうか、戸隠での修行は続ければ、そなたのような力が、、、」
佐久の巫女は少し笑いながら伝える
「修行は、縄文の理を学ぶことです。巫女としての力は自分でも分かりませんが、とにかくしっかり学ぶことですよ」
王は、戸隠で何が起きてるのか、何を学ぶのかを理解できなかったが、佐久の巫女が言ってることを春日山の巫女も素直に聞いているのを見て、これならと考えた。
収穫の秋が近づいていた。
真っ青な空が晴れ渡り、太陽は高く、しかし日の力は少しづつ、穏やかな光に変わっていったのであった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
本能寺からの決死の脱出 ~尾張の大うつけ 織田信長 天下を統一す~
bekichi
歴史・時代
戦国時代の日本を背景に、織田信長の若き日の物語を語る。荒れ狂う風が尾張の大地を駆け巡る中、夜空の星々はこれから繰り広げられる壮絶な戦いの予兆のように輝いている。この混沌とした時代において、信長はまだ無名であったが、彼の野望はやがて天下を揺るがすことになる。信長は、父・信秀の治世に疑問を持ちながらも、独自の力を蓄え、異なる理想を追求し、反逆者とみなされることもあれば期待の星と讃えられることもあった。彼の目標は、乱世を統一し平和な時代を創ることにあった。物語は信長の足跡を追い、若き日の友情、父との確執、大名との駆け引きを描く。信長の人生は、斎藤道三、明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康、伊達政宗といった時代の英傑たちとの交流とともに、一つの大きな物語を形成する。この物語は、信長の未知なる野望の軌跡を描くものである。
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
秘書と社長の秘密
廣瀬純七
大衆娯楽
社内の調査のため、社長・高橋健一はこっそり秘書・木村由紀と不思議なアプリで入れ替わることに。
突然“社長役”を任された由紀と、自由に動ける立場を手に入れた高橋。
ふたりの秘密の入れ替わり作戦は、どの様な結末になるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる