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第一、戦争の日常化
現在、夢の中
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「助けでぇ!!」
「そうだ金をやろう、いくらだ?いくらだぁ!あ、ぁぁ・・・・・・だ、ずけ」
これは・・・初めてASWaに参加した日だ
助けてくれ、か
俺もそれが言えたらいいのに・・・今死んでったあいつ等には少なくとも味方になってくれるはずの家族がいるはずだ
俺だってその言葉が、使いたい
「お前はこれに出るの。いい?」
「いいか、絶対に逃げるな。死ぬのを怖がるな。俺たちはお前に死んで欲しいんだよ。わかるな?けど手を汚すわけにはいかない。いいか必ず死んでくるんだ」
この場面は俺の十三の誕生日の日。地区長の家に連れて行かれて顔を鷲掴みされながら言われた。十三の誕生日は今のところ二番目に最悪だった誕生日だ。ま、次の十四の誕生日は二番目にうれしかったけど
森の中を走り抜けていく。汗をかきながら死に物狂いで、息を整える隙はない。止まったら逆に過呼吸を起こしそうでたまらない
何十回も思った。助けて、助けて、助けてって・・・でも誰にも言うことはできなかった
言ったところで助けてくれる人なんていないし、心が空しくなっていくだけなのを知っている
人を次々と殺して、次々と殺されていって、次々と倒れていった。俺の体は全身血だらけで手には持ち手が伸縮性のナイフが一本。腰には銃がそれぞれ一丁ずつ。共通点は一つ
血で覆われていること
急に周りが暗くなった。けれど見えないわけじゃない
真っ暗な空間で、光が反射しない何とも不思議な空間
右肩にポンと手が置かれた。皮膚がない、真っ白でもない薄茶色の細くて硬くて長い五本の物体。決心して後ろをゆっくりと見る。人体の骨格だった。ただし目がついている。そいちと目があってしまった
どうしてもそらせない。体が固まって動かない
骨格はニヤリと笑った
「こんな目にして自分は普通に死ねると思ってるの?ふざけんじゃねぇよ。あんたも道連れにするに決まってるでしょ。さぁ次はおまえの番だ!!」
「「青川!!」」
男と女が交互に言ってきた。聞き覚えのある声、多分俺が殺しかけた人のだれかだ
あまりにも気持ち悪くて目が覚めた。両手を抑えて慌ててトイレに行こうとすれば肩を誰かにつかまれ何か言われる。でも何も理解できない。パニックになってるのは分かる
けどそれ以上は吐き気しか思いつかない
急に目の前にバケツが出されて、同時に吐き気も高まった。気が付いたら吐いていた。多分全部、胃に入ってたもの全部
「う」
もう吐くものがない。でも胃液が止まらない。
誰かの言葉が聞こえる。落ち着けって言葉だけが聞こえる。背中をなでられる。けどそれ以外分からない
胃液も収まって口が独特の臭いを放つことにさらに気分が悪くなって「み」としか言えない。それでも近くの人には伝わって、水を渡された
一回二回目は口を濯いで、三回目は飲んで、目が回って視界が真っ暗になった
「助けて」と自分が言ったことさえ理解できないまま意識を落とした
・
HRが早めに終わったから青川の様子を見に行った。さっきは邪魔してくれた保健の先生Fヶ崎先生はまたいなかった。幸いと思って青川のいるベットを覗いた
布団の中で小さく丸まって、息を切らせながら大量に汗をかいていた。冷えピタえお額に貼っていたみたいだけど汗でずれて剥がれてた
顔色も悪すぎる。真っ青で今にも吐きそうだったっから嘔吐物を処理でいきるようにマニュアルを見て袋を準備してバケツに入れておいた
新しい冷えピタを探すと箱に紙が貼ってあった
”横山君、病人の看病お願いしますね。同性なのでそこまで気にしませんが病人に手はださないでくださいね”
この医者はどれだけバカなんだ。こいつに手を出すとかありえないでしょ。手を出しそうなのは女でも牽制するけど自分から手を出すなんてできるわけないでしょ。だって俺ノンケだし
けど、こいつは本当に心配だ。切り傷はほぼ毎日あるし、週に一回は腰が痛くなって野球が下手になる
実家暮らしみたいだから女連れ込んでヤルとか週一とかできないと思うし顔がヤッタって感じじゃない。むしろ体調も精神も万全じゃない。後輩を心配するのは当たり前だろ、こいつだってレギュラーなんだ
あまりにも苦しそうでただ見ててやれなくなって頭を撫でてやった
一瞬和らいだ表情をしたと思ったら急変した
「やだやだやだやだやだやだやだやだー!!」
うなり声なら出してたけど急に叫び始めた。叫び声が止まらなかったから俺もつい大声で青川の名前を叫んだら次は「ゴメンナサイ」を言い続けた
そして急に起きてどこかに行こうとし始めるから慌てて肩を掴んで起きあがらせないようにして意識があるか呼んでも一切返答はない。顔色もさっきより悪いし口を抑えてる
用意しておいたバケツを渡すと吐き始めた
食べたもん全部吐いて、さらには胃液まで。止まらなくて落ち着けお何回も行った。「み」としか言わなかったけど水なのはすぐに分かった。口の中が気持ち悪いんだろう、口を濯いだ後は水を飲んで急に静かになってフラフラし始めて前に倒れようとした。一応病人には優しくしよう派だしバケツに顔をつっこむ前に受け止めてまたベットに潜り込ませた
そのとき初めてこいつから「助けて」ってきいた
今までどんな事があっても助けては言わなかったコイツがついに言った。何にたいしてなのかは分からなかったけどつい俺は「もっと頼れ」といった
騒ぎを聞きつけたFヶ崎先生が職員室から戻ってきた。俺の対処に礼を言った後青川は数日部活に参加できないことを告げてくれと言われて保健室から追い出された
それから青川の顔を見たのは次の週だった
「そうだ金をやろう、いくらだ?いくらだぁ!あ、ぁぁ・・・・・・だ、ずけ」
これは・・・初めてASWaに参加した日だ
助けてくれ、か
俺もそれが言えたらいいのに・・・今死んでったあいつ等には少なくとも味方になってくれるはずの家族がいるはずだ
俺だってその言葉が、使いたい
「お前はこれに出るの。いい?」
「いいか、絶対に逃げるな。死ぬのを怖がるな。俺たちはお前に死んで欲しいんだよ。わかるな?けど手を汚すわけにはいかない。いいか必ず死んでくるんだ」
この場面は俺の十三の誕生日の日。地区長の家に連れて行かれて顔を鷲掴みされながら言われた。十三の誕生日は今のところ二番目に最悪だった誕生日だ。ま、次の十四の誕生日は二番目にうれしかったけど
森の中を走り抜けていく。汗をかきながら死に物狂いで、息を整える隙はない。止まったら逆に過呼吸を起こしそうでたまらない
何十回も思った。助けて、助けて、助けてって・・・でも誰にも言うことはできなかった
言ったところで助けてくれる人なんていないし、心が空しくなっていくだけなのを知っている
人を次々と殺して、次々と殺されていって、次々と倒れていった。俺の体は全身血だらけで手には持ち手が伸縮性のナイフが一本。腰には銃がそれぞれ一丁ずつ。共通点は一つ
血で覆われていること
急に周りが暗くなった。けれど見えないわけじゃない
真っ暗な空間で、光が反射しない何とも不思議な空間
右肩にポンと手が置かれた。皮膚がない、真っ白でもない薄茶色の細くて硬くて長い五本の物体。決心して後ろをゆっくりと見る。人体の骨格だった。ただし目がついている。そいちと目があってしまった
どうしてもそらせない。体が固まって動かない
骨格はニヤリと笑った
「こんな目にして自分は普通に死ねると思ってるの?ふざけんじゃねぇよ。あんたも道連れにするに決まってるでしょ。さぁ次はおまえの番だ!!」
「「青川!!」」
男と女が交互に言ってきた。聞き覚えのある声、多分俺が殺しかけた人のだれかだ
あまりにも気持ち悪くて目が覚めた。両手を抑えて慌ててトイレに行こうとすれば肩を誰かにつかまれ何か言われる。でも何も理解できない。パニックになってるのは分かる
けどそれ以上は吐き気しか思いつかない
急に目の前にバケツが出されて、同時に吐き気も高まった。気が付いたら吐いていた。多分全部、胃に入ってたもの全部
「う」
もう吐くものがない。でも胃液が止まらない。
誰かの言葉が聞こえる。落ち着けって言葉だけが聞こえる。背中をなでられる。けどそれ以外分からない
胃液も収まって口が独特の臭いを放つことにさらに気分が悪くなって「み」としか言えない。それでも近くの人には伝わって、水を渡された
一回二回目は口を濯いで、三回目は飲んで、目が回って視界が真っ暗になった
「助けて」と自分が言ったことさえ理解できないまま意識を落とした
・
HRが早めに終わったから青川の様子を見に行った。さっきは邪魔してくれた保健の先生Fヶ崎先生はまたいなかった。幸いと思って青川のいるベットを覗いた
布団の中で小さく丸まって、息を切らせながら大量に汗をかいていた。冷えピタえお額に貼っていたみたいだけど汗でずれて剥がれてた
顔色も悪すぎる。真っ青で今にも吐きそうだったっから嘔吐物を処理でいきるようにマニュアルを見て袋を準備してバケツに入れておいた
新しい冷えピタを探すと箱に紙が貼ってあった
”横山君、病人の看病お願いしますね。同性なのでそこまで気にしませんが病人に手はださないでくださいね”
この医者はどれだけバカなんだ。こいつに手を出すとかありえないでしょ。手を出しそうなのは女でも牽制するけど自分から手を出すなんてできるわけないでしょ。だって俺ノンケだし
けど、こいつは本当に心配だ。切り傷はほぼ毎日あるし、週に一回は腰が痛くなって野球が下手になる
実家暮らしみたいだから女連れ込んでヤルとか週一とかできないと思うし顔がヤッタって感じじゃない。むしろ体調も精神も万全じゃない。後輩を心配するのは当たり前だろ、こいつだってレギュラーなんだ
あまりにも苦しそうでただ見ててやれなくなって頭を撫でてやった
一瞬和らいだ表情をしたと思ったら急変した
「やだやだやだやだやだやだやだやだー!!」
うなり声なら出してたけど急に叫び始めた。叫び声が止まらなかったから俺もつい大声で青川の名前を叫んだら次は「ゴメンナサイ」を言い続けた
そして急に起きてどこかに行こうとし始めるから慌てて肩を掴んで起きあがらせないようにして意識があるか呼んでも一切返答はない。顔色もさっきより悪いし口を抑えてる
用意しておいたバケツを渡すと吐き始めた
食べたもん全部吐いて、さらには胃液まで。止まらなくて落ち着けお何回も行った。「み」としか言わなかったけど水なのはすぐに分かった。口の中が気持ち悪いんだろう、口を濯いだ後は水を飲んで急に静かになってフラフラし始めて前に倒れようとした。一応病人には優しくしよう派だしバケツに顔をつっこむ前に受け止めてまたベットに潜り込ませた
そのとき初めてこいつから「助けて」ってきいた
今までどんな事があっても助けては言わなかったコイツがついに言った。何にたいしてなのかは分からなかったけどつい俺は「もっと頼れ」といった
騒ぎを聞きつけたFヶ崎先生が職員室から戻ってきた。俺の対処に礼を言った後青川は数日部活に参加できないことを告げてくれと言われて保健室から追い出された
それから青川の顔を見たのは次の週だった
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