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2第目、生活
15章
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ここは、学校内。いつも通り、生徒が登校し、先生達の面白い授業を受け、午後には友達とスポーツや森の探索や将来に向けて努力する姿がある。
羅針はランゲルと一緒に、職員室へ行き、ラッシュに会った。忙しいだろうなと思ったが、昼ご飯を食べたり暇そうだった。(他の先生は、忙しかった。)
「そういえば、ランゲルの世界ってどんなふうなの?」
詳しく話すことは今までなかった。
「この世界と違うよ。資源が場所によって偏っていて、毎日他から攻められたりして、ビクビクしていた。平和なんて、夢の話。
僕のところは、資源が豊富で生活は安定していたが、周りは乏しく、苦しそうに生きていた。
僕はもうすぐ戦争に出る予定だったんだが、突然穴の中に一つの光を見つけたんだ。そこに行くと…。きがついたらこの世界に来ていたのさ。
ここは本当に素晴らしい。人や自然、全く違う世界でここに来れて良かった。」
「そんな、厳しい現実(世界)だったのか。」
羅針は、ランゲルの世界を知り、地球とは違う場所があるのかと不思議に思った。
「羅針は、どんな感じ?」
「そうね。ランゲルのところと違っては、苦しくはない。
けど、忙しい。大人は、心が死んでしまったみたいに、下を向いたり、あんまり良いとは思わない。それに、ここと比べていい人は少ない。
戦争とかはなくて平和だと言われているけど、人と人との間に何だか火がついているように見えるんだ。私、それで本当に平和なのかなあと思ってしまって。」
ラッシュは黙って聞いていた。
ランゲルは、
「お互い、いい世界に来れて良かったね。」
と笑っていた。
「そうだね。」
と羅針は心の底から思った。が、少し元の世界が恋しく感じた。そんな嫌な世の中だけど、育てられた世界。家族だって、友達だっていた。忘れられるわけなかった。
「ここもそんないい世の中じゃ、なくなってきているよ。これから世の中を作るのは、君達なんだ。決して、人言じゃない。」
ラッシュはそう言い、机から離れてどこかへ行ってしまった。
「何だったのかね。」
「あの人のことは本当に分からない。」
二人は、そう笑ってしまった。
もしかしたら、このとき大人任せにしてしまっていたのかもしれない。大人だから助けてくれる、子供だからまだよくわからない。そう言い訳を自分でしていたのかもしれない。羅針は、ふとそう思った。
そうこうしているうちに、日は傾いて赤くなっていた。
「そろそろ帰ろう。」
「そうだね。」
一日楽しい時間を過ごした。外では、先生の監視のもと楽しくスポーツをしていた。その中を二人は、歩いていた。
すると、横を数人の大人とすれ違った。先生…、ではなく街の人達だった。
「何だろう?」
彼らは、真面目な顔で歩いていってしまった。
羅針はランゲルと一緒に、職員室へ行き、ラッシュに会った。忙しいだろうなと思ったが、昼ご飯を食べたり暇そうだった。(他の先生は、忙しかった。)
「そういえば、ランゲルの世界ってどんなふうなの?」
詳しく話すことは今までなかった。
「この世界と違うよ。資源が場所によって偏っていて、毎日他から攻められたりして、ビクビクしていた。平和なんて、夢の話。
僕のところは、資源が豊富で生活は安定していたが、周りは乏しく、苦しそうに生きていた。
僕はもうすぐ戦争に出る予定だったんだが、突然穴の中に一つの光を見つけたんだ。そこに行くと…。きがついたらこの世界に来ていたのさ。
ここは本当に素晴らしい。人や自然、全く違う世界でここに来れて良かった。」
「そんな、厳しい現実(世界)だったのか。」
羅針は、ランゲルの世界を知り、地球とは違う場所があるのかと不思議に思った。
「羅針は、どんな感じ?」
「そうね。ランゲルのところと違っては、苦しくはない。
けど、忙しい。大人は、心が死んでしまったみたいに、下を向いたり、あんまり良いとは思わない。それに、ここと比べていい人は少ない。
戦争とかはなくて平和だと言われているけど、人と人との間に何だか火がついているように見えるんだ。私、それで本当に平和なのかなあと思ってしまって。」
ラッシュは黙って聞いていた。
ランゲルは、
「お互い、いい世界に来れて良かったね。」
と笑っていた。
「そうだね。」
と羅針は心の底から思った。が、少し元の世界が恋しく感じた。そんな嫌な世の中だけど、育てられた世界。家族だって、友達だっていた。忘れられるわけなかった。
「ここもそんないい世の中じゃ、なくなってきているよ。これから世の中を作るのは、君達なんだ。決して、人言じゃない。」
ラッシュはそう言い、机から離れてどこかへ行ってしまった。
「何だったのかね。」
「あの人のことは本当に分からない。」
二人は、そう笑ってしまった。
もしかしたら、このとき大人任せにしてしまっていたのかもしれない。大人だから助けてくれる、子供だからまだよくわからない。そう言い訳を自分でしていたのかもしれない。羅針は、ふとそう思った。
そうこうしているうちに、日は傾いて赤くなっていた。
「そろそろ帰ろう。」
「そうだね。」
一日楽しい時間を過ごした。外では、先生の監視のもと楽しくスポーツをしていた。その中を二人は、歩いていた。
すると、横を数人の大人とすれ違った。先生…、ではなく街の人達だった。
「何だろう?」
彼らは、真面目な顔で歩いていってしまった。
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