終セい紀

昔懐かし怖いハナシ

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ようやく見つけたもの

一八

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 広い空間には棚があり、その中には、大小問わずおかしな機械がたくさん入ってあった。
 中央には、四人分の席がいろんな道具がおいてある四角いテーブルを囲んでいた。マルは、その席へと足を運ぶ。まるで興味津々な幼い子供のように。再び静寂な間となった。壁にかかっていた十二個の文字を細い針が、ゆっくりと指していく。それを爺はじっくり眺めていた。
 マルは一つの席の目の前に一つボタンがある事に、気がついた。
「ねえ、来て。」
マルは目線を上げずに爺を呼び、ボタンを押していいか聞いた。
「危なくないか?もしかしたら、この土地ごと吹き飛ばすものかもしれない。」
「うん。もしかしたら、そうかもしれない。」
 二人は迷っていた。文字が読めたら、まだ分かることは多いかもしれない。だが、二人にとって分からないことだらけだった。
 その時、エレベーターの方からゴトンという音が聞こえ、どうやら上がっていったようだった。
 マルはその方を見た。爺もその方を見たが、すぐにマルへと視線を移した。
「それよりも、しばらくはここに居ようか。ここは安全だし、なにより何か見つけるかもしれない。」 
「うん。とりあえず片っ端から、見ていこう。僕達が、分かるものあるかもしれない。」
マルは性格が少し大人しくなったようだった。危険な“人”といる時は、自分を強く魅せる癖があるのかもしれない。だが今は二人きり、ましてや誰も入ってこれない場所にいる。食べ物もある。だから、本当の優しい部分を表に出せる。
 でも、本当に誰も来ないだろうか。そんな不安を感じながらマルは、他に何がないか一つ一つ見ていった。
 すると、エレベーターが勝手に動きはじめていたのだ。ゴトンと音を立てて、降りてくるようだった。エレベーターに近かった爺も気がつき、その場を離れたマルの所へ駆け寄った。
 その場は緊迫した空気が流れていた。マルは、天井にある空気口から流れる冷たい空気を、服の中を流れ、身をブルっと震わせた。
 
 

 
 
 
 
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