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なぜ自分がこんな目に。
ブルームはイライラしながら罰と称して閉じ込められている狭い部屋を歩き回った。扉の前には寡黙で屈強な騎士たちが立ち、世話のために部屋を訪れる使用人たちもブルームと目を合わせない。
(そもそもティアラが私の王太子妃として素質に欠けていたのに、私を騙していたのが悪いのだっ! 母上も父上もいつまで私を閉じ込めておくつもりなんだ!!)
ブルームはチヘルを自分の側近としていつも傍に置いた。しかし、きちんと説明したのにも関わらず激怒したティアラはとりまきを使って陰湿な嫌がらせを繰り返したあげく、学園の階段から突き落として大怪我を負わせた。
駆けつけた自分に謝るどころか「裏切者」と口汚く罵るティアラに今までの不満が爆発し「王妃に命じられた王太子妃教育すらこなせず遊び惚け、私が信頼する側近に危害を加える愚か者なぞ、私の王太子妃にふさわしくない」と公衆の面前で婚約破棄を言い渡した。
しかし、事態を知った国王と王妃はブルームとティアラ両者の失態だと叱責し、ブルームを城の一室に軟禁した。それ以来、ブルームが何度抗議しても軟禁は解けず、情報すらも入ってこない。
粗末な昼食を持って入って来た使用人にブルームは怒りをぶつけた。
「おいっ、何か伝言はないのか!?」
「誰からもございません」
「役立たずがっ!」
そもそもティアラと婚約したのが失敗だったと悔やんだブルームは軟禁される前に魔術師に「修道院に火を放ち、助けに来た者を生きたまま捕らえろ」と命じておいた。そして、また時を戻して今度こそは王太子妃にふさわしいチヘルを婚約者に迎えようとした。
しかし、いつまでも待ってもその連絡がこない。そそくさと出て行く使用人をにらみつけていると護衛騎士が冷ややかな目を向けてきた。その生意気な態度にカッとなって閉まったドアを思いっきり蹴ると後ろから笑い声が聞こえた。
「はははっ、ずいぶんとご機嫌ななめだな。そんなかっかしてると大事なチャンスも逃すぞ?」
「誰だっ!? ……いや、おまえ、魔術師か。ようやくあの女を捕らえたんだな?」
振り向くといつの間にか背後に銀色の髪をした青年が立っていた。
一瞬、不審者かと大声を上げかけたが、監視の目をかいくぐってやって来た魔術師だと気づき警戒を解く。しかし、一見穏やかだがどこか背筋がひやりとする笑みを浮かべた青年は問いには答えずに笑みを深めた。
「あんたが時を戻した時の願いは”時を戻して亡くなった妻と再会し、今度は死に別れることなく愛し合う2人で幸せになること”そうだったな?」
「なぜそれを知っている!? ……おまえ、あの女を逃がした魔術師か!?」
ブルームは目の前の青年がオネットを逃がした魔術師だと悟りとっさに攻撃魔術を構えたが、青年は両手を上げて敵意がないと示すようにひらひらと振る。
「まあ、落ちつけよ。あんたは秘宝を使ってまた時戻しをしたいんだろ? でも、俺はこのまま家族と一緒にのんびり過ごしたいんだ。だから、取引しようじゃないか。俺の願いを叶えてくれたら、その幸せを叶えてやるよ」
「……言ってみろ」
”取引”という言葉に苦い思い出がよみがえるも王城の結界を潜りぬけて入って来た力のある魔術師の誘いに心が揺れる。葛藤するブルームに構わず魔術師は軽やかな声で続ける。
「人間は自分の幸せを求める生き物なんだろう? あいにく人間じゃない俺にはその気持ちはわからないが。自分が手に入れた幸せが長く続いてほしいって思いは、オネットのおかげで何となくわかったよ」
微笑む魔術師の顔は幸せに満ちていて。憎しみをこめてにらみつけたが、魔術師は見えていないかのようにふんわりと微笑んだ。
「……だから、あんたには秘宝を使ってでも望んだ幸せを掴んでもらう。
そうすれば、自分が不幸だから幸せな他人を妬んで奪おうとする、なんて不愉快な考えもなくなるだろ」
罠に気づいた時には遅かった。ブルームはいつの間にか身体が動かないことに気づいた。そして、じわじわと魔力を吸い取られていることも。
せめての反抗に魔術師を見ると彼は笑った。とても優しく、楽し気に。
「貴様っ……! こんなことをして許されると思うなよ……っ!!」
「ははは、大丈夫、嫌っているのはお互い様だ。ま、もう2度と関わることはないから俺は忘れるよ。ついでに、ここに残される身体も護りの魔術をかけておくから安心してくれ」
「じゃあ、今度こそお幸せに」と魔術師の言葉に恐怖を感じたブルームは「やめろ!」と叫ぼうとしたが、引きずり込まれるように闇に呑まれていった。
**********
気づけばブルームは10歳の時に戻っていた。魔術師の不吉な言葉に慌てて周りの状況を探るも、時戻しをした以前と同じ状況で胸をなでおろした。
1つだけ変わったのがこの世界にはオネットは存在しておらず、愛娘を溺愛するフェイド伯爵は自分の婚約者選びのお茶会にチヘルを参加させなかった。そのため、ブルームは適当な理由をでっちあげて自分に甘い父にチヘルとの婚約をねだり、自分に執着するティアラを始めとした婚約者候補たちの妨害を跳ねのけて無事に婚約した。
愛らしく賢いチヘルは王太子妃として順調に成長し、気難しい母や教師たちとも打ち解けた。自分の理想を体現したような彼女との幸せな日々にブルームは初めて満足を感じた。
しかし、それはあっけなく奪われた。病弱ながらも何とか学園に入学したティアラはチヘルを階段から突き落として殺した。髪を振り乱して「おまえがブルームをたぶらかしたせいで私は不幸になったんだ!」と狂ったように泣き叫ぶティアラを見た大勢の生徒たちは、あろうことか婚約者を殺されて悲しむブルームにも疑いの目を向けた。
醜聞がおさまるまで自室にいるように命じられたブルームは自室に引きこもって悲しみと怒りを募らせていたが、気がつくとまた10歳に戻っていた。そして、ティアラを排除し無事にチヘルと結婚したが、オネットを使って時戻しをした日になるとまた10歳に戻っていた。
何度目かのやり直しでブルームは悟った。
――10歳から19歳までの日々を条件を達成するまで繰り返す。それが魔術師の幸せを奪った罰なのだと。
呪いを解くには”ティアラと2人で幸せになる”と魔術師が言った条件を叶えるのが一番早いのだろう。
しかし、やり直しを繰り返すうちにティアラとはすっかり仲が冷え切り、今ではお互いに関わりすら持たない。それに例え呪いが解けてもあんな女と添え遂げないといけないなんてごめんだ。
(私は幸せになるんだ。今度こそあの魔術師を見つけ出す)
今回もまたブルームは魔術師を探し続ける。自分が望む幸せを叶えるために。
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【25.10.01】たくさんのお気に入りといいねをありがとうございます。
1回目のティアラの死因ですが、センシティブな内容の上に本筋と関係ないため変更しました。
ころころと変えてしまいご迷惑をおかけします。
次のティアラ視点でのお話で完結です。最後までお付き合いいただければ幸いです。
ブルームはイライラしながら罰と称して閉じ込められている狭い部屋を歩き回った。扉の前には寡黙で屈強な騎士たちが立ち、世話のために部屋を訪れる使用人たちもブルームと目を合わせない。
(そもそもティアラが私の王太子妃として素質に欠けていたのに、私を騙していたのが悪いのだっ! 母上も父上もいつまで私を閉じ込めておくつもりなんだ!!)
ブルームはチヘルを自分の側近としていつも傍に置いた。しかし、きちんと説明したのにも関わらず激怒したティアラはとりまきを使って陰湿な嫌がらせを繰り返したあげく、学園の階段から突き落として大怪我を負わせた。
駆けつけた自分に謝るどころか「裏切者」と口汚く罵るティアラに今までの不満が爆発し「王妃に命じられた王太子妃教育すらこなせず遊び惚け、私が信頼する側近に危害を加える愚か者なぞ、私の王太子妃にふさわしくない」と公衆の面前で婚約破棄を言い渡した。
しかし、事態を知った国王と王妃はブルームとティアラ両者の失態だと叱責し、ブルームを城の一室に軟禁した。それ以来、ブルームが何度抗議しても軟禁は解けず、情報すらも入ってこない。
粗末な昼食を持って入って来た使用人にブルームは怒りをぶつけた。
「おいっ、何か伝言はないのか!?」
「誰からもございません」
「役立たずがっ!」
そもそもティアラと婚約したのが失敗だったと悔やんだブルームは軟禁される前に魔術師に「修道院に火を放ち、助けに来た者を生きたまま捕らえろ」と命じておいた。そして、また時を戻して今度こそは王太子妃にふさわしいチヘルを婚約者に迎えようとした。
しかし、いつまでも待ってもその連絡がこない。そそくさと出て行く使用人をにらみつけていると護衛騎士が冷ややかな目を向けてきた。その生意気な態度にカッとなって閉まったドアを思いっきり蹴ると後ろから笑い声が聞こえた。
「はははっ、ずいぶんとご機嫌ななめだな。そんなかっかしてると大事なチャンスも逃すぞ?」
「誰だっ!? ……いや、おまえ、魔術師か。ようやくあの女を捕らえたんだな?」
振り向くといつの間にか背後に銀色の髪をした青年が立っていた。
一瞬、不審者かと大声を上げかけたが、監視の目をかいくぐってやって来た魔術師だと気づき警戒を解く。しかし、一見穏やかだがどこか背筋がひやりとする笑みを浮かべた青年は問いには答えずに笑みを深めた。
「あんたが時を戻した時の願いは”時を戻して亡くなった妻と再会し、今度は死に別れることなく愛し合う2人で幸せになること”そうだったな?」
「なぜそれを知っている!? ……おまえ、あの女を逃がした魔術師か!?」
ブルームは目の前の青年がオネットを逃がした魔術師だと悟りとっさに攻撃魔術を構えたが、青年は両手を上げて敵意がないと示すようにひらひらと振る。
「まあ、落ちつけよ。あんたは秘宝を使ってまた時戻しをしたいんだろ? でも、俺はこのまま家族と一緒にのんびり過ごしたいんだ。だから、取引しようじゃないか。俺の願いを叶えてくれたら、その幸せを叶えてやるよ」
「……言ってみろ」
”取引”という言葉に苦い思い出がよみがえるも王城の結界を潜りぬけて入って来た力のある魔術師の誘いに心が揺れる。葛藤するブルームに構わず魔術師は軽やかな声で続ける。
「人間は自分の幸せを求める生き物なんだろう? あいにく人間じゃない俺にはその気持ちはわからないが。自分が手に入れた幸せが長く続いてほしいって思いは、オネットのおかげで何となくわかったよ」
微笑む魔術師の顔は幸せに満ちていて。憎しみをこめてにらみつけたが、魔術師は見えていないかのようにふんわりと微笑んだ。
「……だから、あんたには秘宝を使ってでも望んだ幸せを掴んでもらう。
そうすれば、自分が不幸だから幸せな他人を妬んで奪おうとする、なんて不愉快な考えもなくなるだろ」
罠に気づいた時には遅かった。ブルームはいつの間にか身体が動かないことに気づいた。そして、じわじわと魔力を吸い取られていることも。
せめての反抗に魔術師を見ると彼は笑った。とても優しく、楽し気に。
「貴様っ……! こんなことをして許されると思うなよ……っ!!」
「ははは、大丈夫、嫌っているのはお互い様だ。ま、もう2度と関わることはないから俺は忘れるよ。ついでに、ここに残される身体も護りの魔術をかけておくから安心してくれ」
「じゃあ、今度こそお幸せに」と魔術師の言葉に恐怖を感じたブルームは「やめろ!」と叫ぼうとしたが、引きずり込まれるように闇に呑まれていった。
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気づけばブルームは10歳の時に戻っていた。魔術師の不吉な言葉に慌てて周りの状況を探るも、時戻しをした以前と同じ状況で胸をなでおろした。
1つだけ変わったのがこの世界にはオネットは存在しておらず、愛娘を溺愛するフェイド伯爵は自分の婚約者選びのお茶会にチヘルを参加させなかった。そのため、ブルームは適当な理由をでっちあげて自分に甘い父にチヘルとの婚約をねだり、自分に執着するティアラを始めとした婚約者候補たちの妨害を跳ねのけて無事に婚約した。
愛らしく賢いチヘルは王太子妃として順調に成長し、気難しい母や教師たちとも打ち解けた。自分の理想を体現したような彼女との幸せな日々にブルームは初めて満足を感じた。
しかし、それはあっけなく奪われた。病弱ながらも何とか学園に入学したティアラはチヘルを階段から突き落として殺した。髪を振り乱して「おまえがブルームをたぶらかしたせいで私は不幸になったんだ!」と狂ったように泣き叫ぶティアラを見た大勢の生徒たちは、あろうことか婚約者を殺されて悲しむブルームにも疑いの目を向けた。
醜聞がおさまるまで自室にいるように命じられたブルームは自室に引きこもって悲しみと怒りを募らせていたが、気がつくとまた10歳に戻っていた。そして、ティアラを排除し無事にチヘルと結婚したが、オネットを使って時戻しをした日になるとまた10歳に戻っていた。
何度目かのやり直しでブルームは悟った。
――10歳から19歳までの日々を条件を達成するまで繰り返す。それが魔術師の幸せを奪った罰なのだと。
呪いを解くには”ティアラと2人で幸せになる”と魔術師が言った条件を叶えるのが一番早いのだろう。
しかし、やり直しを繰り返すうちにティアラとはすっかり仲が冷え切り、今ではお互いに関わりすら持たない。それに例え呪いが解けてもあんな女と添え遂げないといけないなんてごめんだ。
(私は幸せになるんだ。今度こそあの魔術師を見つけ出す)
今回もまたブルームは魔術師を探し続ける。自分が望む幸せを叶えるために。
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【25.10.01】たくさんのお気に入りといいねをありがとうございます。
1回目のティアラの死因ですが、センシティブな内容の上に本筋と関係ないため変更しました。
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