公爵令嬢はジャンクフードが食べたい

菜花村

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103 公爵令嬢は仕事を減らす

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 最近仕事をし過ぎていると色んな人から指摘があった。

 特にリッカからは、

 「このような生活を続けながらエレメント魔法学校へ行かれるおつもりですか?」

と、最近口酸っぱく言われている。

 確かに、もうすぐ私も十四歳、あと一年ほどで魔法学校に入学しなくてはいけない。

 魔法学校は完全寮生活。

 つまり、男爵領への出入りがかなり制限されてしまう。

 と言う事は、今のような生活のままじゃいけない!

 急いで引継ぎ作業をしていかないと!



 まず最初に手をつけるのは、領主メインの仕事。

 領内の人口はここ五年で爆増、生活環境や経済はかなり発展して、それこそ文字通り隅から隅までくまなく施設やお店、住宅がひしめいている。

 各地区の税、領民、治安など殆どの管理を領役場で行なっているが、そこでの仕事がかなり多く、領主の私に持ち上がってくる仕事量が半端じゃない。

 これをもっと細分化して、領役場を中心に地区ごとに地区役場と地区長を設け、最終確認を領主代行のアデンと領主補佐のケンで行ってもらう予定。

 二人とも領主代行や領主補佐として仕事を完璧にこなせる程に成長しているので、安心して任せられるだろう。

 「「なぜこれほどの量の仕事を一人でなされてたんですか?
 もっと私(自分)達に任せてくださったら良かったのに!」」

 い、いやぁ、二人とも目を回すほど忙しそうだったから……

 「「我々二人分の仕事量よりフラン様の仕事の方が圧倒的に多いですよ!?
 よくこれでなんだかんだと色々な事やってられましたね!」」

 つまり、私の仕事をこのままの量で預けると、二人は完全に寝られなくなるね?

 まぁ、私がしていた仕事の中でも、他の人に任せられる部分がかなりあるから、そこは引き継ぎしてもらうとしよう。

 ……アデンとケンの為にも、早めに代行補佐と補佐補佐を増やしておかないと。



 次に手を出すのはブロッサム商会。

 規模が大きくなるにつれて職人やデザイナーは増えているけど、商品開発や最終決断は会長である私の仕事。

 商品開発は俺の知識が結構必要としているため私じゃないと出来ない事が割と多いけど、会長職はぶっちゃけ引退してもいいんじゃないかな。

 そんなわけで、新会長を選ぼうとする訳だけど、

 「『領主様のお店』って言う存在がこのブロッサム商会としてのブランドなんです!
 最高責任者はともかく、名誉会長としてずっと就任し続けていてください!」

 これで名誉会長的なやつが三種類になった。



 この二つだけ解決したとしても随分と仕事量が減った訳だけど、それでも今のままだと学校生活に集中するのはちょっと、いや、かなり厳しい。

 後はそうだなぁ、ブリキッド商会関係は完全に手を引こうかな。

 元々男爵領を任されてからブリキッド商会関係はそれほど関わってなかったんだけど、いっぱい美味しい食べ物教えてあげたし、これからの発案は男爵領の発展に役立てたいし、もういっか。

 「え!?
 ブリキッド商会の手伝い辞めちゃうのか!?
 お願いだ、商会にはフランの力が必要なんだ!
 考え直してくれ!!」

 いい加減子離れをしてくれ、お父様!



 後は、養蜂関係や米関係は魔法学校卒業するまで延期するとして、私プロデュースのパン屋とスイーツ店は完全に独立、野球場と劇場も領運営から地区運営にしてしまって、秋祭りは運営委員会を作って任せよう。

 これ以外に何か減らせる活動は……

 ……そうだ!いいこと思いついた!

 社交界の参加を減らせばいいんだよ!

 ドレスやメイクの準備やらダンスの練習やらなんだかんだ無駄な時間が多いんだよ、これさえなければかなり活動時間が減らせる!

 「何をおっしゃってるのですか?
 ロナウド王子の婚約者であるフラン様が、社交界への出入りを減らせるわけないじゃありませんか。
 むしろ、これから増えていくのですよ?」

 ひでぶ!

 く、くそぅ、正直この時間が一番無駄だと思ってるからこそ減らしたかったのに……

 こんな事じゃ、研究や実験する時間がなくなっちゃうじゃんか。

 「むしろ、その時間をなくせば一番よろしいのではないでしょうか?」

 何言ってんだよ!?

 私と俺の生き甲斐を奪おうとするんじゃねぇ!!

 「リッカだって、これから一生チョコレートを食べられない人生なんて、考えられないでしょ!?」

 「それとこれとは全くの別問題です!
 チョコレートのない生活なんて、残りの寿命を全て奪われたも同然じゃないですか!!」

 同じ台詞をそっくりそのままお返しするよ!



 細かく見れば多分まだまだ解決策はあるけど、一応はこれでどうにかなるかな?

 ……とんでもない引き継ぎ作業になるけど、一年間でまにあうのだろうか?
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