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035マクニス王国第3部隊
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「失礼します。どなたか居るでしょうか。」
代表らしき人が俺達のテントまで来て声をかけて来た。
そこには、いかにも歴戦の武将という感じの男と綺麗な16、7歳位の女の子が雨の中、コートを着て立っていた。
「自分は、マクニス王国第3部隊バラン将軍です。
遺跡調査のため、ここにテントを張る事になり挨拶に伺いました。」
拓は何故一緒にいるのだろうと思いながら女の子を観察していた。着ている服も、軍の物とは違っている。
女の子も、俺の様な子供が居て気になっている様だ。
武将の相手はガラに任せて、俺は女の子に話しかけた。
「お姉さんも、軍の人なの?」
「いえ、私は遺跡に行くと言うので同行させてもらっているだけよ。私はサリナ。君の名前は?」
「私は拓です。」
「拓ちゃんか。拓ちゃんも遺跡を見に来たの?」
「そうです。話しに聞いていた遺跡を一度見たいと思って。」
「あら、私と同じね。天地見聞録という本があるんだけど、それを読んで色々と見てみたいと思っていたのよ。」
「でも、なんで軍の人が遺跡を調査するの?」
「色々有るみたいだけど、それは軍事機密。」
「もしかして、サリナお姉さんも知っているの?」
「少しだけね。でも拓ちゃんに教えられないの。」
何だか、子供好きの近所のお姉ちゃんって感じだ。
ウルトラアイで見ても、優しいオーラが出ている。
軍に同行出来る立場だとすると、考古学者の助手ってところだろうか。
「拓ちゃん、私を見てどうしたの。こんな子供まで見惚れてしまうなんて、私って罪よね。」
「そう言う訳じゃなくて、軍に同行しているサリナお姉さんって何者なんだろうと思って」
「えっ、違うの。てっきり美しい年上の女性の人って感じだと思っていたのに。
君には、未だ早いかな。でも女性に対しての話し方を学んだ方が良いわよ。でないとモテないから。
それにしても、君には私と軍がミスマッチに見えるか。そうよね当然よね。」
サリナは綺麗なのに話すと残念過ぎる。気さくで好きだが・・・
「何だか失礼な事を考えている様な気がするけど、まあ良いわ。」
サリナは顔を少し近付け、小声で話す。
「実は私 マクニス王国の王女なのよ。」
サリナがウィンクすると、その声が聞こえたのかバラン将軍のオーラが変化した。
サリナは楽しんではいるが、嘘を吐いている感じでは無い。
しかし、小声で話してもバラン将軍に聞こえては意味が無いだろう。
「お姉さんが姫様って言うのは・・・本当に姫様だったら、ちょっと残念なイメージかな。」
俺はあえて気付かない振りをした。
「わっはっは、実はこのお方の言う通り姫様で、御付の私は何時も振り回されて大変なんだよ。
これは姫の立場もあるから内緒だぞ。」
バラン将軍が笑いながら話しかけてくるが、オーラからは緊張しているのが分かる。
「だと思った。いくら何でもね。」
「今の話で、何でそんな応答になるのよ。バラン将軍も酷くないですか。」
サリナ姫が頬を膨らませて怒っているが、バラン将軍は笑って流している。どうやらバラン将軍のオーラも落ち着いた様だ。
「もしかして、軍が調べるとなると、俺達は遺跡を見れなくなるの。」
バラン将軍が言葉に困っていると
「本格的な調査が始まるまでは良いじゃない。
せっかく来たのに、雨でゆっくり見れずに帰るのは可哀そうよ。」
サリナ姫の援護で、天気が回復して数日なら良いとの許可をもらえた。
中身はどうあれ、子供の容姿は使い方次第で武器になる。
雨が止んだら、一緒に遺跡を見る約束をして2人は自分達のテントの方へ戻っていった。
「しかし、随分と腰の低い軍人だったね。正直、もっと威圧的な態度を取ると思っていたよ。」
「あれがバラン将軍か。噂道理の人みたいだな。」
俺の感想にガラが教えてくれる。
バラン将軍というのは、マクニス王国最強の武人と言われている。
憧れている冒険者も多いらしい。
「ガラも憧れているとか?」
「まぁな。拓も今日話して気に入ったんじゃないのか?」
「そうだな。悪い人ではないよね。」
「もしかしてバラン将軍よりサリナさんの方が気になったか?綺麗な人だったしな。」
「そういう訳ではないけど。」
「軍と行動を共にしているとなると、一般人では無いだろうな。憧れるだけにしておいた方が良いぞ。」
ガラは笑っているが、浩司が少し不機嫌そうに見える。
あの2人に何か気になる事でも有ったのだろうか?
代表らしき人が俺達のテントまで来て声をかけて来た。
そこには、いかにも歴戦の武将という感じの男と綺麗な16、7歳位の女の子が雨の中、コートを着て立っていた。
「自分は、マクニス王国第3部隊バラン将軍です。
遺跡調査のため、ここにテントを張る事になり挨拶に伺いました。」
拓は何故一緒にいるのだろうと思いながら女の子を観察していた。着ている服も、軍の物とは違っている。
女の子も、俺の様な子供が居て気になっている様だ。
武将の相手はガラに任せて、俺は女の子に話しかけた。
「お姉さんも、軍の人なの?」
「いえ、私は遺跡に行くと言うので同行させてもらっているだけよ。私はサリナ。君の名前は?」
「私は拓です。」
「拓ちゃんか。拓ちゃんも遺跡を見に来たの?」
「そうです。話しに聞いていた遺跡を一度見たいと思って。」
「あら、私と同じね。天地見聞録という本があるんだけど、それを読んで色々と見てみたいと思っていたのよ。」
「でも、なんで軍の人が遺跡を調査するの?」
「色々有るみたいだけど、それは軍事機密。」
「もしかして、サリナお姉さんも知っているの?」
「少しだけね。でも拓ちゃんに教えられないの。」
何だか、子供好きの近所のお姉ちゃんって感じだ。
ウルトラアイで見ても、優しいオーラが出ている。
軍に同行出来る立場だとすると、考古学者の助手ってところだろうか。
「拓ちゃん、私を見てどうしたの。こんな子供まで見惚れてしまうなんて、私って罪よね。」
「そう言う訳じゃなくて、軍に同行しているサリナお姉さんって何者なんだろうと思って」
「えっ、違うの。てっきり美しい年上の女性の人って感じだと思っていたのに。
君には、未だ早いかな。でも女性に対しての話し方を学んだ方が良いわよ。でないとモテないから。
それにしても、君には私と軍がミスマッチに見えるか。そうよね当然よね。」
サリナは綺麗なのに話すと残念過ぎる。気さくで好きだが・・・
「何だか失礼な事を考えている様な気がするけど、まあ良いわ。」
サリナは顔を少し近付け、小声で話す。
「実は私 マクニス王国の王女なのよ。」
サリナがウィンクすると、その声が聞こえたのかバラン将軍のオーラが変化した。
サリナは楽しんではいるが、嘘を吐いている感じでは無い。
しかし、小声で話してもバラン将軍に聞こえては意味が無いだろう。
「お姉さんが姫様って言うのは・・・本当に姫様だったら、ちょっと残念なイメージかな。」
俺はあえて気付かない振りをした。
「わっはっは、実はこのお方の言う通り姫様で、御付の私は何時も振り回されて大変なんだよ。
これは姫の立場もあるから内緒だぞ。」
バラン将軍が笑いながら話しかけてくるが、オーラからは緊張しているのが分かる。
「だと思った。いくら何でもね。」
「今の話で、何でそんな応答になるのよ。バラン将軍も酷くないですか。」
サリナ姫が頬を膨らませて怒っているが、バラン将軍は笑って流している。どうやらバラン将軍のオーラも落ち着いた様だ。
「もしかして、軍が調べるとなると、俺達は遺跡を見れなくなるの。」
バラン将軍が言葉に困っていると
「本格的な調査が始まるまでは良いじゃない。
せっかく来たのに、雨でゆっくり見れずに帰るのは可哀そうよ。」
サリナ姫の援護で、天気が回復して数日なら良いとの許可をもらえた。
中身はどうあれ、子供の容姿は使い方次第で武器になる。
雨が止んだら、一緒に遺跡を見る約束をして2人は自分達のテントの方へ戻っていった。
「しかし、随分と腰の低い軍人だったね。正直、もっと威圧的な態度を取ると思っていたよ。」
「あれがバラン将軍か。噂道理の人みたいだな。」
俺の感想にガラが教えてくれる。
バラン将軍というのは、マクニス王国最強の武人と言われている。
憧れている冒険者も多いらしい。
「ガラも憧れているとか?」
「まぁな。拓も今日話して気に入ったんじゃないのか?」
「そうだな。悪い人ではないよね。」
「もしかしてバラン将軍よりサリナさんの方が気になったか?綺麗な人だったしな。」
「そういう訳ではないけど。」
「軍と行動を共にしているとなると、一般人では無いだろうな。憧れるだけにしておいた方が良いぞ。」
ガラは笑っているが、浩司が少し不機嫌そうに見える。
あの2人に何か気になる事でも有ったのだろうか?
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