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243休憩所作り
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次の日は、ゴルゴとサブを含めた数人の冒険者と技術者代表が同行する為、途中に作った休憩所までの移動となった。
「これは良い。ここなら安心して眠ることが出来る。」
技術者も冒険者達も休憩所の出来栄えを感心してくれた。
「拓殿は街道沿いに休憩所を作る予定はないのですか?」
「他の貴族の管理地に勝手に作る訳にはいきませんし、作るのに時間が掛かりますからね。
流石に、冒険者の無料奉仕としてはやりすぎでしょう。」
拓も商人達が村の為に各地を回るなら安全な場所が有った方が良いと考えたが、拠点作りに2,3日かかってしまうとなると流石に対応していられない。
「もし、許可と報酬が得られたら作って頂くことは可能でしょうか?」
「えっ?いやいや、それは国や領主の仕事ですよ。」
技術者全員が拓の壁作りを見ていたが、あれは魔導士何十人での作業レベルらしい。
「使っている魔法は中級魔導士レベルなのですよ?」
「保有されている魔力量が違い過ぎます。あれだけの壁を作り続けるなんて普通では出来ません。」
ここまでの拠点を作るとなると、護衛に守られながら何十日もかけて作るしかないらしい。
その為、大量の魔獣が出現している場所では大事業となってしまう。
「領主に許可だけは取っておきます。もし気が向いた時が有ればお願いします。
それに、この様な休憩所を実際に見せれば、領主も検討せざる得ません。」
今の魔獣が出没する状態では、移動は危険と隣り合わせになる。
拓に仕事を受けてもらいたいが、せめて領主に検討してもらうだけでも十分だと考えていた。
とりあえず拓が地図を眺めると、馬車での移動を考えると主要街道に3ヵ所ほど用意すれば良いだろう。
「拓さん、もし作るのであれば、ここと、ここと、この3か所ですかね。」
拓が考えていたのと同じ場所をエチゴが指し示す。
更に、安全の為に他の街道にも必要な場所を記載する地図には30か所近いチェックが入った。
「拓さん、この主要街道の3ヵ所だけでも仕事を受けて頂く事は出来ないでしょうか。
領主だけでなく、商人達からも依頼金は徴収させて頂く様に働きかけます。」
地図を眺めていたエチゴが拓に話しかける。
多くの商人が護衛を雇って村を回っているが、怪我人も多い。
この街道だけでも対応してもらえれば、村を回るのに安全が一気に上げることが出来る。
「安全の確保と、金額次第ですね。
ここは瘴気の吹き溜まりが近くに無いので、ある程度の魔獣を退治してしまえば十分な時間が出来ますが
その街道は作っている間も魔獣が襲って来る可能性が高いので。」
「ありがとうございます。」
エチゴが礼を言うと、一部の技術者達は王都に向かい領主への報告を行う事になった。
夕方に王都に着き技術者達がそれぞれの領主に話を伝えると、直ぐに「可能で有れば宜しく頼む」という返答があり
更には他の領主や貴族達とも連絡を取り、一晩も経たずに休憩地1件に対する報酬額まで提案されていた。
領主達が人材を集めて作るより1割程度の金額だが、2,3日で作り上げる拓から見れば破格の値段だと言える。
護衛を付け安全については十分に確保するとの事。
そして可能で有れば、3ヵ所以外の街道に付いても検討して頂きたいとの言葉を貰っていた。
ガラとレオの了解をとり、拓は休憩所作りの仕事を受け入れることにした。
「OZとクリームが合わせて村を回る護衛を引き受けてくれるのであれば、海の方へ行きたいと考えています。
急ぎではないので、海で少し休んで頂ければと思っています。」
そう言ってエチゴが指し示すのは街道を通って更に先の町。
拓が作業をするのなら、OZは勿論参加。
そしてクリームのメンバーもエチゴの護衛と言うより作業中の拓の護衛として引き受けてくれた。
「一応、国王にも話を通した方が良いよね。」
「そうなるな。俺達も警護として手伝うが、無理はするなよ。」
「拓が無理に背負う必要はねぇからな。いざとなったら逃げちまおうぜ。」
ガラとレオはお人好しの拓が心配でたまらなかった。
「これは良い。ここなら安心して眠ることが出来る。」
技術者も冒険者達も休憩所の出来栄えを感心してくれた。
「拓殿は街道沿いに休憩所を作る予定はないのですか?」
「他の貴族の管理地に勝手に作る訳にはいきませんし、作るのに時間が掛かりますからね。
流石に、冒険者の無料奉仕としてはやりすぎでしょう。」
拓も商人達が村の為に各地を回るなら安全な場所が有った方が良いと考えたが、拠点作りに2,3日かかってしまうとなると流石に対応していられない。
「もし、許可と報酬が得られたら作って頂くことは可能でしょうか?」
「えっ?いやいや、それは国や領主の仕事ですよ。」
技術者全員が拓の壁作りを見ていたが、あれは魔導士何十人での作業レベルらしい。
「使っている魔法は中級魔導士レベルなのですよ?」
「保有されている魔力量が違い過ぎます。あれだけの壁を作り続けるなんて普通では出来ません。」
ここまでの拠点を作るとなると、護衛に守られながら何十日もかけて作るしかないらしい。
その為、大量の魔獣が出現している場所では大事業となってしまう。
「領主に許可だけは取っておきます。もし気が向いた時が有ればお願いします。
それに、この様な休憩所を実際に見せれば、領主も検討せざる得ません。」
今の魔獣が出没する状態では、移動は危険と隣り合わせになる。
拓に仕事を受けてもらいたいが、せめて領主に検討してもらうだけでも十分だと考えていた。
とりあえず拓が地図を眺めると、馬車での移動を考えると主要街道に3ヵ所ほど用意すれば良いだろう。
「拓さん、もし作るのであれば、ここと、ここと、この3か所ですかね。」
拓が考えていたのと同じ場所をエチゴが指し示す。
更に、安全の為に他の街道にも必要な場所を記載する地図には30か所近いチェックが入った。
「拓さん、この主要街道の3ヵ所だけでも仕事を受けて頂く事は出来ないでしょうか。
領主だけでなく、商人達からも依頼金は徴収させて頂く様に働きかけます。」
地図を眺めていたエチゴが拓に話しかける。
多くの商人が護衛を雇って村を回っているが、怪我人も多い。
この街道だけでも対応してもらえれば、村を回るのに安全が一気に上げることが出来る。
「安全の確保と、金額次第ですね。
ここは瘴気の吹き溜まりが近くに無いので、ある程度の魔獣を退治してしまえば十分な時間が出来ますが
その街道は作っている間も魔獣が襲って来る可能性が高いので。」
「ありがとうございます。」
エチゴが礼を言うと、一部の技術者達は王都に向かい領主への報告を行う事になった。
夕方に王都に着き技術者達がそれぞれの領主に話を伝えると、直ぐに「可能で有れば宜しく頼む」という返答があり
更には他の領主や貴族達とも連絡を取り、一晩も経たずに休憩地1件に対する報酬額まで提案されていた。
領主達が人材を集めて作るより1割程度の金額だが、2,3日で作り上げる拓から見れば破格の値段だと言える。
護衛を付け安全については十分に確保するとの事。
そして可能で有れば、3ヵ所以外の街道に付いても検討して頂きたいとの言葉を貰っていた。
ガラとレオの了解をとり、拓は休憩所作りの仕事を受け入れることにした。
「OZとクリームが合わせて村を回る護衛を引き受けてくれるのであれば、海の方へ行きたいと考えています。
急ぎではないので、海で少し休んで頂ければと思っています。」
そう言ってエチゴが指し示すのは街道を通って更に先の町。
拓が作業をするのなら、OZは勿論参加。
そしてクリームのメンバーもエチゴの護衛と言うより作業中の拓の護衛として引き受けてくれた。
「一応、国王にも話を通した方が良いよね。」
「そうなるな。俺達も警護として手伝うが、無理はするなよ。」
「拓が無理に背負う必要はねぇからな。いざとなったら逃げちまおうぜ。」
ガラとレオはお人好しの拓が心配でたまらなかった。
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