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253休憩所作り
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「拓、起きろ。目的地に着いたぞ。」
レオに起こされ、拓が馬車から降りると近くに小川が流れている広場に馬車が止まっていた。
テントを取り出し野営の準備を行う。
但し、認識阻害の結界は張らずに警備は兵士達に任せていた。
準備が終わった所で、休憩所の広さの確認を始めると
「拓殿、こんな広い休憩所を作って大丈夫なのでしょうか?」
「一応、領主の許可を得ているはずなのですが、問題になりますか?」
護衛の兵士に聞かれ、何か話にズレが有ったのかと拓が心配すると
「我々は2日ほどで休憩所を作り上げると聞いていたもので大丈夫でしょうか。
あっ、1週間掛かろうと我々は護衛をさせて頂くので問題ありません。
ただ、拓殿の負担が大きすぎるのではないかと思いまして。」
拓は対応できない場合は規模を小さくすると話すと、早速作業に取り掛かった。
兵士達が夜中に野営の見張りをしている間も、拓は作業を行い明け方までに安全地帯の壁を作り上げてしまった。
未だ門も付いてなく、排水溝も作られていないが一気に安全性が上がる。
途中、何度も魔獣が襲ってきたが、護衛の兵士達によって問題なく退治されている。
「結局、一晩中やっていたな。大丈夫か?」
「移動中は寝ていたから大丈夫。ただ、昼と夜が反転してしまいそうだけどね。」
「兵士の見張りが有っても、余裕は持っておけよ。」
「分かっているよ。悪いけど、これから寝させてもらうね。」
拓はあくびをしながらガラとレオと話していたが、拓を初めて見た兵士達はそれどころではなかった。
領主から出発前に
「免責札を持っている相手ではなく、1冒険者として接するように。
しかし、決して粗相の無いように対応しろ。」
と念押しされた理由が今ならはっきりと分かる。
また、これだけの実力を持ちながらも、驕り高ぶらない拓を尊敬までしていた。
「拓が休んでいるなら、お昼は私達が作ろうかしら。」
「そうね、今回はゆっくりできているから、その位はしないと。」
ジェニファーとロビンが腕を振るうと聞いて、兵士達から喜びの声が上がる。
昨夜は兵士達の焼き固めたパンと干し肉を見たエチゴから食事の提供が行われ
パンと干し肉は、拓が朝食としてフレンチトーストとサラダのトッピングにしていた。
そして今回は、美女2人の手料理・・・だが
「材料は同じサイズに切った方が良いんじゃない?」
「そう思うけど、難しいのよね。ほら、大きいのが入っていた人は当たりって事で。」
「それも良いわね。この辺も入れてみましょうか。」
「あっ、面白そう。斬新な料理が出来そうね。」
2人の会話を聞いていると、少しづつ不安になって来る。
ジェニファーとロビンはアイテムボックスを使えるので、何時も店で購入した料理を収納し調理をしない。
拓の調理をする姿を見て、自分達でもやってみたくなっただけだった。
「2人が料理を作っているんですね。」
「拓、起きたのね。疲れているだろうから食事の準備が出来てから起こそうと思ったのに。」
「移動中も寝ていたので大丈夫です。俺も手伝いますよ。」
「大丈夫よ。ここは私達に任せて。」
「これだけの人数分を作るとなると力仕事ですから、男手が有った方が良いでしょ。
それに、人と料理するのは楽しいですから。」
作っていたのはシチューとの事だったので、拓は肉や野菜を炒めながら大きい具材は密かに風魔法を使いサイズを均一にしていく。
味付けもベースは拓が行い、最終的な味を決めるのを2人に任せていた。
「良い味。2人とも凄いですね。」
無事に完成したスープは美味しく、振舞われた兵士達も絶賛。
他にサラダや焼いた肉、柔らかいパンも付けてある。
「今夜の食事も作りたいけど、手伝っても良いかしら?」
「意外と、センスが良いと思うのよ。」
その日の夜から、ジェニファーとロビンが食事を手伝う事が決まった。
レオに起こされ、拓が馬車から降りると近くに小川が流れている広場に馬車が止まっていた。
テントを取り出し野営の準備を行う。
但し、認識阻害の結界は張らずに警備は兵士達に任せていた。
準備が終わった所で、休憩所の広さの確認を始めると
「拓殿、こんな広い休憩所を作って大丈夫なのでしょうか?」
「一応、領主の許可を得ているはずなのですが、問題になりますか?」
護衛の兵士に聞かれ、何か話にズレが有ったのかと拓が心配すると
「我々は2日ほどで休憩所を作り上げると聞いていたもので大丈夫でしょうか。
あっ、1週間掛かろうと我々は護衛をさせて頂くので問題ありません。
ただ、拓殿の負担が大きすぎるのではないかと思いまして。」
拓は対応できない場合は規模を小さくすると話すと、早速作業に取り掛かった。
兵士達が夜中に野営の見張りをしている間も、拓は作業を行い明け方までに安全地帯の壁を作り上げてしまった。
未だ門も付いてなく、排水溝も作られていないが一気に安全性が上がる。
途中、何度も魔獣が襲ってきたが、護衛の兵士達によって問題なく退治されている。
「結局、一晩中やっていたな。大丈夫か?」
「移動中は寝ていたから大丈夫。ただ、昼と夜が反転してしまいそうだけどね。」
「兵士の見張りが有っても、余裕は持っておけよ。」
「分かっているよ。悪いけど、これから寝させてもらうね。」
拓はあくびをしながらガラとレオと話していたが、拓を初めて見た兵士達はそれどころではなかった。
領主から出発前に
「免責札を持っている相手ではなく、1冒険者として接するように。
しかし、決して粗相の無いように対応しろ。」
と念押しされた理由が今ならはっきりと分かる。
また、これだけの実力を持ちながらも、驕り高ぶらない拓を尊敬までしていた。
「拓が休んでいるなら、お昼は私達が作ろうかしら。」
「そうね、今回はゆっくりできているから、その位はしないと。」
ジェニファーとロビンが腕を振るうと聞いて、兵士達から喜びの声が上がる。
昨夜は兵士達の焼き固めたパンと干し肉を見たエチゴから食事の提供が行われ
パンと干し肉は、拓が朝食としてフレンチトーストとサラダのトッピングにしていた。
そして今回は、美女2人の手料理・・・だが
「材料は同じサイズに切った方が良いんじゃない?」
「そう思うけど、難しいのよね。ほら、大きいのが入っていた人は当たりって事で。」
「それも良いわね。この辺も入れてみましょうか。」
「あっ、面白そう。斬新な料理が出来そうね。」
2人の会話を聞いていると、少しづつ不安になって来る。
ジェニファーとロビンはアイテムボックスを使えるので、何時も店で購入した料理を収納し調理をしない。
拓の調理をする姿を見て、自分達でもやってみたくなっただけだった。
「2人が料理を作っているんですね。」
「拓、起きたのね。疲れているだろうから食事の準備が出来てから起こそうと思ったのに。」
「移動中も寝ていたので大丈夫です。俺も手伝いますよ。」
「大丈夫よ。ここは私達に任せて。」
「これだけの人数分を作るとなると力仕事ですから、男手が有った方が良いでしょ。
それに、人と料理するのは楽しいですから。」
作っていたのはシチューとの事だったので、拓は肉や野菜を炒めながら大きい具材は密かに風魔法を使いサイズを均一にしていく。
味付けもベースは拓が行い、最終的な味を決めるのを2人に任せていた。
「良い味。2人とも凄いですね。」
無事に完成したスープは美味しく、振舞われた兵士達も絶賛。
他にサラダや焼いた肉、柔らかいパンも付けてある。
「今夜の食事も作りたいけど、手伝っても良いかしら?」
「意外と、センスが良いと思うのよ。」
その日の夜から、ジェニファーとロビンが食事を手伝う事が決まった。
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