366 / 501
364動き
しおりを挟む
護衛の人達の写しが終わった所で拓は大きな地図を取り出し、それぞれの領地で把握している瘴気の吹き溜まりの状況について話しを伺う。
正直バラキエ公爵の派閥の人からの情報が得られるか心配していたが、集まった護衛の人達は隠すことなく情報を開示してくれる。
そこには、拓との関係を改善したいと言う領主の考えもあった。
地図には昨年の瘴気の吹き溜まりの状態が描かれていて、1年で変化の在った所を追加で描く。
大きな変化が起きた場所が幾つかあり、この間の魔獣の大移動が発生した場所の周辺が目立っていた。
新しい地図が出来上がった所で、前回作った5年前の状況が描かれている地図を横に並べる。
「オリバー隊長、この辺の瘴気の吹き溜まりが、このまま動いて1つに成る可能性は有りますか?」
「分かりません。正直、この様な動きは初めて見ます。
しかし地図を見比べるとその可能性は否定できない。」
地図を見比べると魔獣の大移動が発生た場所周辺の瘴気の吹き溜まりが、1つにまとまる様に動いているように見える。
「国は魔獣の分布から、この奥に別の瘴気の吹き溜まりが有ると推測していますよね。」
「そうです。あくまでも学者の仮説で、場所が場所だけに確認する事が出来ていません。」
拓はその中心に有る瘴気の吹き溜まりを実際に見ていて、そこでヘビモスが生まれた事を知っている。
もし、更に巨大な瘴気の吹き溜まりが出来上がると、どんなことになるのか想像も出来なかった。
誰もが黙り込み、部屋の中から音が消えた。
「とにかく、この辺は重点的に監視を行い情報を共有しておいた方が良いだろう。」
ブルネリ公爵が沈黙を破り、護衛の人達は描きあげた地図を写し始めた。
想像以上の状況に拓も少し疲れてしまい、エネルギー補充とアイテムボックスからケーキを取り出し貴族に配る。
合わせてメイドに大量のケーキを渡して、地図を写し終えた護衛の人に配る様にお願いした。
「拓殿はこんな風にパーティの場を使っているのだな。」
クロイツ公爵が感心したように拓に話しかける。
「正直、分からない事ばかりなので、皆さんに教えてもらっています。
前回は治癒魔法について教えてもらったりと、本当に助かりました。」
「教えてもらうか・・・休憩所の件、上手く事が運ぶと良いな。」
一瞬、拓の表情が固まるが、クロイツ公爵は話を続ける。
「開拓地への途中の休憩所の改造は何時行うつもりだ?
舞踏会の後なら、私の知り合いの商人に依頼しトイレと職人の準備をさせるがどうだ。
あそこは、国としても冒険者ギルドとしても重要な拠点の1つとなっている。
調整を行って国からの支援金が得られるように手配もしておくぞ。」
拓が参加する必要のあるパーティは舞踏会の1週間後になるので十分に時間がある。
急いだほうが良い案件の為、拓はクロイツ公爵の提案に乗らせてもらう事にした。
正直バラキエ公爵の派閥の人からの情報が得られるか心配していたが、集まった護衛の人達は隠すことなく情報を開示してくれる。
そこには、拓との関係を改善したいと言う領主の考えもあった。
地図には昨年の瘴気の吹き溜まりの状態が描かれていて、1年で変化の在った所を追加で描く。
大きな変化が起きた場所が幾つかあり、この間の魔獣の大移動が発生した場所の周辺が目立っていた。
新しい地図が出来上がった所で、前回作った5年前の状況が描かれている地図を横に並べる。
「オリバー隊長、この辺の瘴気の吹き溜まりが、このまま動いて1つに成る可能性は有りますか?」
「分かりません。正直、この様な動きは初めて見ます。
しかし地図を見比べるとその可能性は否定できない。」
地図を見比べると魔獣の大移動が発生た場所周辺の瘴気の吹き溜まりが、1つにまとまる様に動いているように見える。
「国は魔獣の分布から、この奥に別の瘴気の吹き溜まりが有ると推測していますよね。」
「そうです。あくまでも学者の仮説で、場所が場所だけに確認する事が出来ていません。」
拓はその中心に有る瘴気の吹き溜まりを実際に見ていて、そこでヘビモスが生まれた事を知っている。
もし、更に巨大な瘴気の吹き溜まりが出来上がると、どんなことになるのか想像も出来なかった。
誰もが黙り込み、部屋の中から音が消えた。
「とにかく、この辺は重点的に監視を行い情報を共有しておいた方が良いだろう。」
ブルネリ公爵が沈黙を破り、護衛の人達は描きあげた地図を写し始めた。
想像以上の状況に拓も少し疲れてしまい、エネルギー補充とアイテムボックスからケーキを取り出し貴族に配る。
合わせてメイドに大量のケーキを渡して、地図を写し終えた護衛の人に配る様にお願いした。
「拓殿はこんな風にパーティの場を使っているのだな。」
クロイツ公爵が感心したように拓に話しかける。
「正直、分からない事ばかりなので、皆さんに教えてもらっています。
前回は治癒魔法について教えてもらったりと、本当に助かりました。」
「教えてもらうか・・・休憩所の件、上手く事が運ぶと良いな。」
一瞬、拓の表情が固まるが、クロイツ公爵は話を続ける。
「開拓地への途中の休憩所の改造は何時行うつもりだ?
舞踏会の後なら、私の知り合いの商人に依頼しトイレと職人の準備をさせるがどうだ。
あそこは、国としても冒険者ギルドとしても重要な拠点の1つとなっている。
調整を行って国からの支援金が得られるように手配もしておくぞ。」
拓が参加する必要のあるパーティは舞踏会の1週間後になるので十分に時間がある。
急いだほうが良い案件の為、拓はクロイツ公爵の提案に乗らせてもらう事にした。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
349
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる