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411伝承
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新しい休憩所作り、怪我人の治療と拓の負担が大きくなってしまったが、
問題なくエチゴ商隊の活動は行われ拓が興味を持った遺跡の近くの村に到着した。
何時も以上に拓が張り切って治療を行っていたのでエチゴが声を掛ける。
「拓さん。ここで10日程滞在するので、そこまで焦らなくても大丈夫ですよ。」
「そうなんですが、遺跡に行く前に村の人達から話も聞いてみたいので。」
一応、ポトリ教授から伝承についてまとめられた資料を受け取っているが、拓としては直接話を聞いてみたい。
嬉しそうな拓の様子を見て、エチゴはここに寄れて良かったと思っていた。
今回は、拓に町での料理を御馳走する事しか出来ないにも関わらず、今まで以上に大変な作業になっていたからだ。
拓とホワイトジャックによる治療が終わると、村人は喜んで拓に竜王に対する伝承を話してくれる。
その昔、竜王は力の玉を使い、竜を従えていた。
竜の力は星の力。
その力を使い、世界に繁栄をもたらしていた。
しかし、ある日 力の玉を求め争いが起き、竜が暴走し黒き塊となり世界を襲った。
竜王は力の玉で暴走を収めたが、世界は破壊されてしまう。
二度と同じ過ちを繰り返さぬよう、力の玉を封印した。
「この村は、竜王を祭っていた神官の末裔が移り住んだのが始まりと言われています。
遺跡は、当時の神官達の秘術を使い新たに作られたものだと。
最後のラムーの遺跡と言われている学者も居ます。
以前は遺跡を調べていた学者が居て詳しい話が出来たのですが、自分の学説を証明すると言って村を出て行ってしまいました。」
「この村の方なんですか?」
「そうです。オニキスと言う学者ですが、何処で何をしているのやら。」
オニキス・・・拓は何処かで聞いた気がするが思い出せない。
オニキスが残した資料が有ると言うので見せてもらうと、
龍は力の象徴でなく龍脈と呼ばれる力の流れが存在し、古代人はその力を操ることで文明を発達させた。
そして、その龍脈を操るための巨大な遺跡が存在するという内容だった。
資料の中には、この村にあるダンジョンについても書かれているのが有った。
ここの遺跡は生きているダンジョンだが、魔獣が現れない。
神官の末裔がこの様なダンジョンを残したのは、封印した力の玉について後世に残す為だと考えていた。
資料にはオニキスの考えや行った実験が細かく書かれている。
最終的な結果が書かれていないが、学説を証明すると言って出て行ったとなると何かを掴んだのかも知れない。
「宜しければ、そちらの資料は差し上げましょうか?」
「それはありがたいですが、この様な大切なものを宜しいのでしょうか?」
「資料として保管しておりましたが、正直使いようが有りません。
拓様が持っていた方が、きっと役に立つと思います。」
拓は礼を言って資料を受けとった。
拓は遅くまで資料を読み続けていたが、
「拓、明日はダンジョンに入るんだろ。魔獣が出ないとしても、もう寝た方が良い。」
ガラに資料を取り上げられ、抱きしめられながら強制的に眠ることになっていた。
問題なくエチゴ商隊の活動は行われ拓が興味を持った遺跡の近くの村に到着した。
何時も以上に拓が張り切って治療を行っていたのでエチゴが声を掛ける。
「拓さん。ここで10日程滞在するので、そこまで焦らなくても大丈夫ですよ。」
「そうなんですが、遺跡に行く前に村の人達から話も聞いてみたいので。」
一応、ポトリ教授から伝承についてまとめられた資料を受け取っているが、拓としては直接話を聞いてみたい。
嬉しそうな拓の様子を見て、エチゴはここに寄れて良かったと思っていた。
今回は、拓に町での料理を御馳走する事しか出来ないにも関わらず、今まで以上に大変な作業になっていたからだ。
拓とホワイトジャックによる治療が終わると、村人は喜んで拓に竜王に対する伝承を話してくれる。
その昔、竜王は力の玉を使い、竜を従えていた。
竜の力は星の力。
その力を使い、世界に繁栄をもたらしていた。
しかし、ある日 力の玉を求め争いが起き、竜が暴走し黒き塊となり世界を襲った。
竜王は力の玉で暴走を収めたが、世界は破壊されてしまう。
二度と同じ過ちを繰り返さぬよう、力の玉を封印した。
「この村は、竜王を祭っていた神官の末裔が移り住んだのが始まりと言われています。
遺跡は、当時の神官達の秘術を使い新たに作られたものだと。
最後のラムーの遺跡と言われている学者も居ます。
以前は遺跡を調べていた学者が居て詳しい話が出来たのですが、自分の学説を証明すると言って村を出て行ってしまいました。」
「この村の方なんですか?」
「そうです。オニキスと言う学者ですが、何処で何をしているのやら。」
オニキス・・・拓は何処かで聞いた気がするが思い出せない。
オニキスが残した資料が有ると言うので見せてもらうと、
龍は力の象徴でなく龍脈と呼ばれる力の流れが存在し、古代人はその力を操ることで文明を発達させた。
そして、その龍脈を操るための巨大な遺跡が存在するという内容だった。
資料の中には、この村にあるダンジョンについても書かれているのが有った。
ここの遺跡は生きているダンジョンだが、魔獣が現れない。
神官の末裔がこの様なダンジョンを残したのは、封印した力の玉について後世に残す為だと考えていた。
資料にはオニキスの考えや行った実験が細かく書かれている。
最終的な結果が書かれていないが、学説を証明すると言って出て行ったとなると何かを掴んだのかも知れない。
「宜しければ、そちらの資料は差し上げましょうか?」
「それはありがたいですが、この様な大切なものを宜しいのでしょうか?」
「資料として保管しておりましたが、正直使いようが有りません。
拓様が持っていた方が、きっと役に立つと思います。」
拓は礼を言って資料を受けとった。
拓は遅くまで資料を読み続けていたが、
「拓、明日はダンジョンに入るんだろ。魔獣が出ないとしても、もう寝た方が良い。」
ガラに資料を取り上げられ、抱きしめられながら強制的に眠ることになっていた。
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