異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

文字の大きさ
15 / 761

015ファーストコンタクト

しおりを挟む
******(人+獣人)

俺の所為だ。獣人の俺と組んだからこんな危険な目に。コイツだけは命に代えても逃がす。

「バカな事を考えて無いよな。とっとと倒して2人で帰るぞ。」

獣人は魔法が使えない。
俺の光属性では体力強化や治癒がメインで攻撃力がない上、魔力が尽きかけている。
この数に対し剣だけでどう攻撃をすれば…
時間かかるほど不利になる。

「賭けだが、奴等のボスを一気に倒す。上手く行けば逃げ出すかもしれない。
 俺が道を作るから、後は頼む。」

それにしても隙がない。何かきっかけがないと仕掛けることも出来ない。
無駄に時間が経つ中、突然タランキュラススの足もとが爆ぜた。
何が起きたかは分らないがチャンスだ。

「行くぞ。」

ボスに向かって走り出した。

******(拓+浩司)

「俺が先手をきる。2人をサポートするからタランキュラススの牽制を頼む。」
「任せろ、2人を助けるぞ。拓ちゃん行っけ~!」
「ロックランス」

タランキュラスの足もとに土の槍を発生させるが、飛び跳ねてよけられる。
あれだけ大きな体をしていて、何という素早さだ。
奇襲で1体も倒せないのは予定外だったが、後は浩司に任せる。
無精ひげの男が最も大きい個体に向かって走り始め、同時に虎男が後ろに隠れるようにして同じ個体に向かっていった。
とりあえず飛んでくる糸を防ぐ。

「シールド」

******(人)

タランキュラスが飛び跳ねると同時に糸を吐いてきやがった。
体が悲鳴を上げていやがる。糸を避けられない。

しかし糸は空中に出現したシールドに阻まれ俺に届くことは無かった。
魔導師に援護されている、他のタランキュラスが寄ってこないのも、その為か。

「一気に行くぞ。」

俺達はタランキュラスのボスに向かって走り抜けた。

******(拓)

後は、あの個体の動きを封じ込めれば彼等が止めを刺してくれるかな。

「ダークバインド」

今度は逃げられずにタランキュラスを影の触手が捕まえ動きを封じ込めていく。

『一人の時に、魔法名を叫んでも意味が無かろうに。これがお主らの言う中二病ってやつか。』

「戦いの最中に、余計な事は言うなよ。」

******(人)

何だと。あのタランキュラスの動きを完全に封じ込めるとは。

「頭を叩き潰すぞ。」

後ろに声をかけて、一気に走り抜け剣を振るう。確かな手ごたえ、しかしまだ浅い。
しかし、相棒が止めを刺してくれる。

「これで終わりだ~。」

俺が切りつけた場所に相棒の大剣が根元まで突き刺さり、タランキュラスは動きを止めた。
これで、他のタランキュラスが逃げてくれれば良いが。

******(拓)

浩司の方を見ると倒せたのは1体だけと苦戦していた。
タランキュラスは大きさに似合わない動きで魔法をかわし攻撃の機会を伺っている。

「そっちは片付いたみたいだな。こっちを手伝ってくれ。」
「ダークバインド」

影の触手でタランキュラスの動きを封じ込めた所に

「ライトニング」

浩司から雷がほとばしりタランキュラスの頭にめがけて放たれていく。
確実に1体づつ。そして最後の1体を倒した。

「どうよ、俺達のコンビは無敵だな。」
「何があるか分らないから、あんまり調子に乗らない。」
「さて、あの2人に会いに行こうぜ。異世界人とのファーストコンタクトだ。」

浩司ははしゃぎ過ぎだ。それに、グリムがファーストコンタクトだと思う。
しかし、これで浩司との2人旅も終わってしまうのか。残念に思いながらも、少しホッとする自分が居た。


倒したタランキュラスの側にいた2人がこちらに近づいてきた。
一応、ウルトラアイを使うと、少し緊張している感じのオーラが見える。
銀髪で無精ひげの男が声をかけてきた。

「さっきは助かった。ありがとう。俺はガラ。虎族の男は相棒のレオだ。」
「俺は浩司。こっちが相方の拓ちゃん。」

レオが相棒と紹介された時の表情が一瞬陰った様に感じた。
2人を見ると戦闘で傷だらけだ。腕に巻いた布からも血が滲んでいる。
この先の事を考えると魔力は温存しておきたいので、アイテムボックスからポーションを取り出し2人に渡す。
レオが俺のことを不思議そうに見ながら受け取り、飲むと傷が治っていく。
2人は自分達の傷のあった所を確認していた。

「すごい良質なポーションだな。それに不味くない。」

あのポーションを不味くないだと。異世界人の味覚は壊れているのか?
浩司も同じことを考えていたのだろう。ガラの言葉に微妙な顔をしていた。

「ありがとう、助かった。
 それにしても、拓はアイテムボックスを使えるんだな。
 その力は人に見せない方が良い。余計なトラブルに巻き込まれるぞ。」

ガラとレオは2人でパーティを組んで冒険者をやっていた。
今回は、森の奥で特殊な薬草を入手した後、タランキュラスに遭遇してしまったそうだ。
俺達の事は隠居した魔導師の弟子で、師匠が亡くなり初めて町に行く途中で迷子になっていたと説明した。
町までパーティを組むことにし、この世界のことを教えてもらう事にした。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~ 

志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。 けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。 そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。 ‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。 「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

なんでもアリな異世界は、なんだか楽しそうです!!

日向ぼっこ
ファンタジー
「異世界転生してみないか?」 見覚えのない部屋の中で神を自称する男は話を続ける。 神の暇つぶしに付き合う代わりに異世界チートしてみないか? ってことだよと。 特に悩むこともなくその話を受け入れたクロムは広大な草原の中で目を覚ます。 突如襲い掛かる魔物の群れに対してとっさに突き出した両手より光が輝き、この世界で生き抜くための力を自覚することとなる。 なんでもアリの世界として創造されたこの世界にて、様々な体験をすることとなる。 ・魔物に襲われている女の子との出会い ・勇者との出会い ・魔王との出会い ・他の転生者との出会い ・波長の合う仲間との出会い etc....... チート能力を駆使して異世界生活を楽しむ中、この世界の<異常性>に直面することとなる。 その時クロムは何を想い、何をするのか…… このお話は全てのキッカケとなった創造神の一言から始まることになる……

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

処理中です...