BLUE TONIC 【1巻】

平木明日香

文字の大きさ
上 下
24 / 28
ブルーアーカイブス

第23話

しおりを挟む


 「出してください!」

 「どこに行く気?」

 「学校です!」

 「真面目君だねぇ。1日くらいサボっちゃえば?」

 「ふざけてるんですか…?」

 「ここに来た以上キミはどこにも行けないし、それに、もう“手遅れ”」

 「警察呼びますよ!?」

 「警察が来るのが早いか、キミが死ぬのが早いか、さて、どっちでしょう?」


 やばい。

 目が本気だ。

 無理やりドアをこじ開けようとした。

 …けど、ダメだ

 びくともしない


 …どうすればいいんだろう…


 通信手段もなければ、脱出経路も無い。

 このまま僕は死ぬのか…?



 いやいやいやいや!

 まだ死にたくない!!!

 まだやりたいことだってたくさんあるんだ!

 新しい学校生活が始まって、新しい友達だってできた。

 今週の日曜日に生まれて初めて“トーキョーシティ”にも行く。

 フットボールの試合を見に行く予定だった。

 子供の頃から憧れてた選手を、見に。

しおりを挟む

処理中です...