COLOR CONTACT 〜『堕天使』と呼ばれた最強の悪魔の血を引く女子高生は、平凡な日常を取り戻したい〜【1巻】

じゃがマヨ

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第15話

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 でも、真琴先輩から聞いてた話と全然違う。

 噂には聞いてた。

 人と同じように暮らしてる天使がいるって。

 下界で働いてる天使たちはみんな、人と同じ格好をして、人間社会に紛れ込んでる。

 各地域ごとに巨大な管制塔(スカイタワー)があって、街の安全を24時間監視してる。

 魔物が出現した時は、管制塔内で緊急出動命令が下る。

 真琴先輩のチームは、いつもは管制塔内のトレーニングルームにいた。

 時々街に行って買い物をしたり、日光浴だって言ってビルの屋上で日向ぼっこしたりしてた。

 基本行動は自由だが、事務仕事とか街の清掃活動とか、することはたくさんある。

 非番の時は天界に帰って、各々が休みの日を満喫したりしてた。

 天界に行くにはパスポートがいるんだけど、私は真琴先輩に連れられ、色々案内してもらってた。

 真琴先輩の家にも行った。

 天界は地上と違って、雲の上に存在している。

 雲の上といっても、空に浮かんでいるわけじゃない。

 地上と宇宙空間との境目に、「ミスト」と呼ばれる雲の通り道があって、天界はその流域の中心に、“回転しながら”漂流している。

 強力な魔法障壁で覆われ、特別なゲートをくぐらなければ、自由に行き来することができない。

 下界からそのゲートを通るには、管制塔内にある転送装置(トランスポート)を使うのがいちばん手っ取り早い。

 他にも移動手段はあるんだが、パスポートがないとゲートの外側に弾かれるシステムになってる。

 だから管制塔は単なる街のパトロールのために建ってるだけじゃなく、天界と地上とを繋ぐ空港みたいな役割も担ってるんだ。

 物好きな天使は森の中に拠点を作って生活したり、ネカフェでひたすら寛いでるヤツもいるって聞いたけど、まさか本当に管制塔外での生活を送ってる天使がいるとは思わなかった。

 コタツに入ってみかんて…

 ここにいたんじゃ、いざっていう時に出動できなくない?
 
 一応、携帯型のチャットボットを持ってはいるみたいだけど。


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