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バトルフェスティバル 地区予選編②
第100話
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地面を蹴る。
前進する。
シールドの防壁は弱まり続けている。
地面を支配下に置くカーティスの主戦場とはいえ、先輩の攻撃は速く、重かった。
シールドの地殻を構成している土、砂、岩石などもある程度の電気伝導度を持つ。
内部から破壊する。
一撃の強さを、壁の内側へと滑り込ませる。
シールドの表面への打撃と、シールド内部に流れている魔力流域の阻害。
できるだけカーティスの魔力を“安定させない”。
先輩は知っていた。
だから攻撃を緩めることはなかった。
敵の特性の「第一条件」を突破させない。
魔力の「消費」だけを取れば、すでに条件は突破しているようにも見えるが、そう単純な問題でもなさそうだった。
消費の他に、ある一定の「時間」が付与されなければならない。
そしてその時間内において魔力流域の流域場に「波」を持たせない。
ガタガタと揺れる机の上に物を積んでも、綺麗に積み上げるのが難しいのと同じ理屈で、「場」を安定させる必要があった。
魔力を安定させる「地盤」を。
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