116 / 210
バトルフェスティバル 地区予選編③
第115話
しおりを挟む外にではなく内。
カーティスは“密度”を高めていた。
「補充」の能力は外に発するための魔力の増大に役立たせることもできるが、逆に体内の魔力の“圧縮”に役立たせることもできる。
ジジ…ジジジ
迸るプレッシャー。
大きく深呼吸し、カーティスは魔力の充填に集中する。
体外へと漏れ出る流域を最小限に抑えつつ、その圧力を一本の「槍」の中に閉じ込めていく。
「…あれは」
「ブレイブランサー。カーティスの“武器”だよ」
「そういえば、”槍使い“だって言ってたね」
「天使にはそれぞれ「属性」が存在するのは知ってるよね?だけどそれと同時に、生まれながらの「神器」があるんだ」
「神器??」
「リン姉から聞いてない?『ギア』。僕たちはそう呼んでる」
「…ギア?」
「天使は契約を交わした後に自らの属性と特性が決まる。だけどもう一つ、武器を与えられるんだ。自分の魔力と密接に絡みついた“召喚物“って言った方が良いかな?ライオンとか虎とかで言う“牙”みたいなもんだよ。天使になる人の魂が喚び起こすんだ。”戦い”のための剣(つるぎ)を」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる