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EP2.なんでも言うこと聞くってマジ?
第33話
しおりを挟む「今日は何時に出たの?」
「3時ごろかなぁ」
相変わらず早いなあ
魚屋さんたちが魚を買っていくためとは言っても、毎朝2時とか3時に出港するって考えただけで嫌になる。
朝が早いってことで、午後からはゆっくりできるみたいだった。
とはいえ…だよ?
冬は寒いし、雨が降ったって作業は行わないといけない。
とてもじゃないけど、私には真似できない。
和子さんの旦那さんはこの仕事をもう40年も続けてるんだって。
40年って言ったら、ほとんど半世紀じゃないか。
もうすぐ70になる山野さんは、まだまだ現役を続けるそうだった。
「海に魚がいる限り、海から離れることはない」そうだ。
カッコいいなって思った。
簡単に“続ける”って言うけどさ。
当たり前のことで、当たり前じゃないんだよ。
朝市に来るたびにそう思うんだ。
「海」って言う場所に、人生を懸けている感じがして。
「魚積んだら、次はサカヤね」
「サカヤ?」
「お酒。宮崎の地酒を売ってるところがあるんだ」
「ほう」
「あんたお酒飲むの?」
「嗜んだことはある」
「普段は?」
「あまり飲まない」
「ふーん」
酎ハイ程度なら、私も飲んだことはある。
未成年だし、あんまり大きな声じゃ言えないけど。
一度旅館に戻り、魚を預けた。
発泡スチロール8箱分。
毎回手が魚臭くなるけど、もう慣れた。
一度坂もっちゃんの料理を味わったら、この独特の匂いもマシに思えるようになってきた。
8箱のうち3箱がタチウオだ。
めちゃくちゃ美味しいんだよね。
高級魚らしくて、刺身や加熱料理でも美味しく食べられる。
色鮮やかな銀色で、尾びれや腹びれ、ウロコは無い。
ウロコが無い代わりに、全身が銀粉で覆われている。
素手で持つと指紋が残るほど繊細な体を持っているため、鮮度が落ちると急速に味が落ちてしまう魚だった。
タチウオの本当のおいしさを知るのは、漁師と釣り人だけとか。
さっぱりしているのに味が濃いんだ。
醤油に身を浸すと、きめ細かな脂の粒がさっと広がってさ?
コーさんに連れられ、サカヤに。
宮崎の地酒が売られてる創業100年以上の老舗、「中村酒造展」。
現在、宮崎県唯一の日本酒専門の酒蔵となっているこのお店は、明治36年創業した伝統ある酒蔵だ。
20種類以上の日本酒を作り、根強いファンが多いことでも知られてる。
宮崎県オリジナルの酒米の共同開発を行うなど、地元の"水"と"米"にこだわった酒造りを進めていることも特徴で、宮崎の日本酒を選ぶ上では欠かせないお店の一つとなっていた。
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