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風の大陸イズガルド
第1話
しおりを挟むチチ
チチチ…
僕は村を抜け出していた。
魔導士としての修練と修行を積んできたこの数年、自分がなんのために魔法を学んできたのかがわからなくなっていた。
僕には、母も父もいない。
村長のミラルドさんは昔市場で捨てられていた僕を拾って、実の息子のように育ててくれた。
だけど2年前、ミラルドさんが亡くなってから村の様子が変わったんだ。
魔法文明の王国、アルテメリアの“将軍”って人が町を統治するようになってから、僕たちの生活がガラッと変わった。
それまでは平和に暮らしてた。
どんな時も、笑いが絶えない村だった。
なんで、こんなことになったんだろう
僕はこれから、砂の国ガルドープに向かうつもりだ。
あそこには僕の友人がいる。
村の人が農作物を市場へと売りに出すときに、よくついていってた。
ゴトゴトと鳴る馬車の音。
ゾヤランタ砂漠の平原。
歩いていくとなると大変だけど、頑張るしかない。
だって、あそこには戻りたくないし…
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