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お祖父様、お婆様

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今日はドレスデン家の領地の別宅へ向かっている

父上、母上にサリーが見つかったことと、

サリーが息子を産んで育ててくれたこと、

そして私達がやっと夫婦になったことと

息子と娘が知り合い、お互い惹かれあい婚約したことの報告へ向かっている

訪ねる事は告げてあるが、

まさかサリーが一緒に行くことも、

私に息子がいたとは思っていない。

そしてサリーを見つけて結婚したことも。




「イネス、マリエ、道中大丈夫だった?疲れたわね?」


「えっ、イネス?こちらはどなた?」


「母上、ずっと探していたいたサリーです。
そして僕の息子のミョーイです」

「えっ?」

「えっ?ちよっと、えっ?

あなた~、早く来て!

いえ、違うわ!早く部屋へ行きましょう。」

「まぁ、まぁ、あなた~」

バタッ、パタッ

「母上がっ」

「お婆様が焦ってるわ」クスッ



 






僕は2人にサリーが今までどうしていたかを説明した。



「サリーさん、ほんとにごめんなさい

私達があなた達を離ればなれにしたし、まさかお腹にイネスの子がいるのに……なんて酷いことをしてしまったのでしょう。ごめんなさい」


「いいえ、私はとても素晴らしい人に会えて助けてもらいミョーイを育てられました。
そして今もミョーイと私はそのお店で働かせてもらっていますし、ミョーイを後継者として育ててくださっています。ほんとに幸せです。」


「サリーが刺繍職人として素晴らしい腕があって、オーナーからも「結婚は認めるけど、仕事をやめたいとは言わせない!」と言われてるんだ。
だからこれまで通り、サリーは遠いけどトロリン村での生活。
僕ができるだけそちらへ行こうと思っているんだ。
だから、父上と母上が僕達に悪いと思うなら本宅の方へ戻ってくれないか?」

「そうね、そうしなくちゃいけないわね。」

「そうしよう」

「「ありがとうございます」」


「それと、マリエなんだが婚約してね」

「まぁ、それはどこの方と?」

「ふっ、ここにいるミョーイなんだよ」

「「えっ?」」

「2人は学校が違うのだが、生徒会の交流会で知り合い、お互い惹かれたらしくてね。
こんなことがあるなんて驚いてるよ。
だから、僕がサリーの所へ行ってる時は、ミョーイに宅を守ってもらうよ」

「まぁ婚約者だけど、まだ学生だからね。
父さんと母さんは、………そのあまり……良いお手本ではないがね」

「ふふっ、そうですわね」



「ミョーイ君、ミョーイって呼ばせてくれるか?
私達を許してくれ」

「ほんとにサリーさん、ミョーイ君、ごめんなさい。」

「お祖父様、お婆様、僕は気にしていません」

「ありがとう。
やはりイネスの若い時に似てるな」

「私も入ってきた時は、素敵な男の子がいるからビックリしてしまって。
でも見ればイネスと髪の色と目の色が同じだからまさか?と思ってね。でも、ミョーイ君の方がイネスより素敵よ」

「母上!」

「「「「あはは」」」」

「マリエ、良かったわね。こんな素敵なミョーイ君と婚約できて」

「はい。私の一目惚れです」

ポッ

「マリエ、僕もそうだと思う」


「2人とも顔が真っ赤だぞ」


「あなた達ったら」ふふっ





「あの、サリーさん、ちよっと良いかしら?」


「?……はい。」


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