21 / 24
新しい形
しおりを挟む
私とイネスは領地にある教会で結婚式を挙げた。
家族はもちろん店のユリティーナから同じ刺繍仲間もお祝いにかけつけてくれ、幸せなひとときだった。
やっと、やっとイネスと結婚できたことに「幸せでどうにかなりそう」
と、口から出た。
そんな私の言葉に、ミョーイがビックリしていた。
「お母さんが乙女のようだ」
「ミョーイ!母さんだって好きな人と結婚式を挙げたかったわ」
「ごめん、ごめん、可愛いなって思っただけだよ。
母さん、良かったね」
「ありがとう、ミョーイ」
結婚式が始まり、イネスが私に口づけし、「これからはずっと、一緒だよ」と、小さな声で伝えてくれて、
長くずっとミョーイの事だけを考えていた私は、息子を同じように大事にしてくれる人ができ、安堵からか涙が止まらなくなった。
それから私は1人でトロリン村へ戻った
店の子達にミョーイの父親と結婚したこと、
イネスがたまに此方へ来て生活するので、店にも顔を出すだろうけどと、伝えていたその時……
「何を話してるんだい?」
「あっ、プルーレ様、いらっしゃいませ」
「サリーさんが結婚されたんですよー。」
「えっ?いつ?」
「個人的な話ですみません。
ついこの間です」
「誰と?僕の知ってる人かい?
名前は?」
「…………あの、ミョーイの父親とです」
「そうなんだ。じゃあ……また来るよ」
「「「………」」」
「プルーレ様、サリーさんが好きだったんですよ。きっと。
じゃなきゃ独身なのに、
女性の物が大半な店に頻繁に来ませんもの」
「そんなことないわよ!
妹さんのプレゼントとか買いにいらっしゃってたし、私より年下よ」
「でも、私はそう思ってましたよ」
(確かに……何回か食事に誘われたりはしたけれど、勘違いしても、されてもいけないから丁寧に断ってはいた。)
私は今まで通りにしてなきゃね
1ヵ月過ぎ、やっとイネスが此方へ。
暫く此方で過ごせるように仕事の調整ができ、やっと今日会える。
なんか、朝からそわそわして何回も手を刺してしまい、皆に笑われた
「天気も悪いし、お客様も少ないので店を早めに閉めましよう。
戸締まりして出るから、先にあがって。」
「「はぁーい」」
(さぁ、私も帰りましょう)
チリーン
「すみません、今日はもう……プルーレ様?
何か探し物ですか?今日は早めに閉めちゃいますので小物なら」
(まずいわ、2人が先に帰ってしまって)
「妹にポーチを頼まれてね。
何でも隣町に住む友達への土産らしい」
「そうなんですね。妹さんが選ばなくて大丈夫ですか?」
「僕のセンスを信用してると、言われたよ。」
「まぁ、ふふふっ。」
「じゃあ、これを頼む」
「はい。じゃあ包みますからお待ちくださいね」
包むために下を向いてた私に急に後ろから抱きしめられた。、
「キャー、何を?やめてください、離してください」
「サリーさん、なぜ?僕の気持ちを、知っていたくせに」
「何をおっしゃるのですか?
私はなにも存知ませんし、誘われてもお断りしたはずです。
それに私は貴方より年上で子供までいる身なんです。
気持ちに間違いはありますので、離してください」
「いやだ。僕は一目見て可愛らしい貴方に恋をした。なのに、こんなに僕が好きなのに結婚してしまうなんて」
「やめて」
後ろから抱きすくめられ、胸まで触られ揉まれてしまっている。
首当たりに生暖かい息や、唇が当てられたのがわかる。
気持ち悪い。気持ち悪い。
だれか、助けて!
「!!!サリーさん!!
何をしてるんですか!やめてください!人を呼びますよ!」
店の子が、忘れ物をしたと戻ってきて私が後ろから襲われているのを見て助けてくれた。
彼女は父親が騎士なので、小さい時から剣を習っていて、棒で叩いてくれた。
「痛い。やめろ!」
「痛いのはサリーさんです。
2度と店に来ないでください!
これ以上何かしたら、連行しますよ」
「……好きだったんだ。ずっと憧れてて。」
「それでも、貴方のしたことは犯罪にもなるんです」
「プルーレ様、もう2度と私に近づかないでください」
「………っ、すみません」
「「はぁ」」
「サリーさん、大丈夫ですか?」
「ありがとう」
助かったことの安堵で膝から崩れ落ちてしまった。
「私が家まで送りますね。
病院行きますか」
「大丈夫よ。気持ち悪い思いしたけど、まだ未遂なようなものだし」
「旦那様は今日来られるのですよね?来る日で良かったですが、サリーさんはこの村で目立ってますから、相談された方が良いですよ」
「………目立つ?今日の事は旦那様に言うわ」
「話し合われた方が良いですね」
「ええ。」
夜遅くにイネスがやっと家に来た。
私は食事しながらイネスに今日あったことを伝えたら
「何だって?それは何故もっと大事(おおごと)にしなかったんだ!!」
「だって、店に迷惑かけるし」
「君の貞操が大事だろう?
こんな事があったなら、此処へはいさせられないよ。
サリー?君は僕の大事な人なんだ。
こんな事、今までもあったのかい?」
「誘われたり、結婚の打診は何回かされたけど……いつもちゃんと断っていたのだけど。
結婚したことが引き金になってしまったみたい」
「こんなことを聞けば尚更この村にいさせられないよ。
ミョーイもね、婚約したのにまだ言い寄って来る子がいて、マリエを非難したりしているらしいよ。
難しい問題だ」
「あの子は小さい時から一目を引いてしまう子だったの。
何をやらせても上手くやってしまうし……貴方に似たのかしらね」
「僕はそんなにモテないよ。
顔は僕に似てるけどね。
そんなことより、今は君だ。
早めに相談して決めよう」
「そうね。私も怖くなってしまったわ」
「サリー、どこを触られた?」
「えっ?後ろから胸と首当たりを。
でも帰って気持ち悪いから洗ったわ」
「サリー、おいで」
「まだ食事中よ」
「いいからおいで!」
「はい」
「それから朝までイネスに離してもらえなかった」
早めに本店にいるユリティーナに相談したら、
そこから直ぐに帝都へ来るように。
帝都の店で働くようになった。
トロリン村は、私を助けてくれた子が責任者になってやってくれるようになった。
ミョーイは今まで通り店の近くの邸宅に住み、
私はドレスデン家に住まいを移した。
家族はもちろん店のユリティーナから同じ刺繍仲間もお祝いにかけつけてくれ、幸せなひとときだった。
やっと、やっとイネスと結婚できたことに「幸せでどうにかなりそう」
と、口から出た。
そんな私の言葉に、ミョーイがビックリしていた。
「お母さんが乙女のようだ」
「ミョーイ!母さんだって好きな人と結婚式を挙げたかったわ」
「ごめん、ごめん、可愛いなって思っただけだよ。
母さん、良かったね」
「ありがとう、ミョーイ」
結婚式が始まり、イネスが私に口づけし、「これからはずっと、一緒だよ」と、小さな声で伝えてくれて、
長くずっとミョーイの事だけを考えていた私は、息子を同じように大事にしてくれる人ができ、安堵からか涙が止まらなくなった。
それから私は1人でトロリン村へ戻った
店の子達にミョーイの父親と結婚したこと、
イネスがたまに此方へ来て生活するので、店にも顔を出すだろうけどと、伝えていたその時……
「何を話してるんだい?」
「あっ、プルーレ様、いらっしゃいませ」
「サリーさんが結婚されたんですよー。」
「えっ?いつ?」
「個人的な話ですみません。
ついこの間です」
「誰と?僕の知ってる人かい?
名前は?」
「…………あの、ミョーイの父親とです」
「そうなんだ。じゃあ……また来るよ」
「「「………」」」
「プルーレ様、サリーさんが好きだったんですよ。きっと。
じゃなきゃ独身なのに、
女性の物が大半な店に頻繁に来ませんもの」
「そんなことないわよ!
妹さんのプレゼントとか買いにいらっしゃってたし、私より年下よ」
「でも、私はそう思ってましたよ」
(確かに……何回か食事に誘われたりはしたけれど、勘違いしても、されてもいけないから丁寧に断ってはいた。)
私は今まで通りにしてなきゃね
1ヵ月過ぎ、やっとイネスが此方へ。
暫く此方で過ごせるように仕事の調整ができ、やっと今日会える。
なんか、朝からそわそわして何回も手を刺してしまい、皆に笑われた
「天気も悪いし、お客様も少ないので店を早めに閉めましよう。
戸締まりして出るから、先にあがって。」
「「はぁーい」」
(さぁ、私も帰りましょう)
チリーン
「すみません、今日はもう……プルーレ様?
何か探し物ですか?今日は早めに閉めちゃいますので小物なら」
(まずいわ、2人が先に帰ってしまって)
「妹にポーチを頼まれてね。
何でも隣町に住む友達への土産らしい」
「そうなんですね。妹さんが選ばなくて大丈夫ですか?」
「僕のセンスを信用してると、言われたよ。」
「まぁ、ふふふっ。」
「じゃあ、これを頼む」
「はい。じゃあ包みますからお待ちくださいね」
包むために下を向いてた私に急に後ろから抱きしめられた。、
「キャー、何を?やめてください、離してください」
「サリーさん、なぜ?僕の気持ちを、知っていたくせに」
「何をおっしゃるのですか?
私はなにも存知ませんし、誘われてもお断りしたはずです。
それに私は貴方より年上で子供までいる身なんです。
気持ちに間違いはありますので、離してください」
「いやだ。僕は一目見て可愛らしい貴方に恋をした。なのに、こんなに僕が好きなのに結婚してしまうなんて」
「やめて」
後ろから抱きすくめられ、胸まで触られ揉まれてしまっている。
首当たりに生暖かい息や、唇が当てられたのがわかる。
気持ち悪い。気持ち悪い。
だれか、助けて!
「!!!サリーさん!!
何をしてるんですか!やめてください!人を呼びますよ!」
店の子が、忘れ物をしたと戻ってきて私が後ろから襲われているのを見て助けてくれた。
彼女は父親が騎士なので、小さい時から剣を習っていて、棒で叩いてくれた。
「痛い。やめろ!」
「痛いのはサリーさんです。
2度と店に来ないでください!
これ以上何かしたら、連行しますよ」
「……好きだったんだ。ずっと憧れてて。」
「それでも、貴方のしたことは犯罪にもなるんです」
「プルーレ様、もう2度と私に近づかないでください」
「………っ、すみません」
「「はぁ」」
「サリーさん、大丈夫ですか?」
「ありがとう」
助かったことの安堵で膝から崩れ落ちてしまった。
「私が家まで送りますね。
病院行きますか」
「大丈夫よ。気持ち悪い思いしたけど、まだ未遂なようなものだし」
「旦那様は今日来られるのですよね?来る日で良かったですが、サリーさんはこの村で目立ってますから、相談された方が良いですよ」
「………目立つ?今日の事は旦那様に言うわ」
「話し合われた方が良いですね」
「ええ。」
夜遅くにイネスがやっと家に来た。
私は食事しながらイネスに今日あったことを伝えたら
「何だって?それは何故もっと大事(おおごと)にしなかったんだ!!」
「だって、店に迷惑かけるし」
「君の貞操が大事だろう?
こんな事があったなら、此処へはいさせられないよ。
サリー?君は僕の大事な人なんだ。
こんな事、今までもあったのかい?」
「誘われたり、結婚の打診は何回かされたけど……いつもちゃんと断っていたのだけど。
結婚したことが引き金になってしまったみたい」
「こんなことを聞けば尚更この村にいさせられないよ。
ミョーイもね、婚約したのにまだ言い寄って来る子がいて、マリエを非難したりしているらしいよ。
難しい問題だ」
「あの子は小さい時から一目を引いてしまう子だったの。
何をやらせても上手くやってしまうし……貴方に似たのかしらね」
「僕はそんなにモテないよ。
顔は僕に似てるけどね。
そんなことより、今は君だ。
早めに相談して決めよう」
「そうね。私も怖くなってしまったわ」
「サリー、どこを触られた?」
「えっ?後ろから胸と首当たりを。
でも帰って気持ち悪いから洗ったわ」
「サリー、おいで」
「まだ食事中よ」
「いいからおいで!」
「はい」
「それから朝までイネスに離してもらえなかった」
早めに本店にいるユリティーナに相談したら、
そこから直ぐに帝都へ来るように。
帝都の店で働くようになった。
トロリン村は、私を助けてくれた子が責任者になってやってくれるようになった。
ミョーイは今まで通り店の近くの邸宅に住み、
私はドレスデン家に住まいを移した。
6
あなたにおすすめの小説
王子様への置き手紙
あおき華
恋愛
フィオナは王太子ジェラルドの婚約者。王宮で暮らしながら王太子妃教育を受けていた。そんなある日、ジェラルドと侯爵家令嬢のマデリーンがキスをする所を目撃してしまう。ショックを受けたフィオナは自ら修道院に行くことを決意し、護衛騎士のエルマーとともに王宮を逃げ出した。置き手紙を読んだ皇太子が追いかけてくるとは思いもせずに⋯⋯
小説家になろうにも掲載しています。
義兄のために私ができること
しゃーりん
恋愛
姉が亡くなった。出産時の失血が原因だった。
しかも、子供は義兄の子ではないと罪の告白をして。
入り婿である義兄はどこまで知っている?
姉の子を跡継ぎにすべきか、自分が跡継ぎになるべきか、義兄を解放すべきか。
伯爵家のために、義兄のために最善の道を考え悩む令嬢のお話です。
看病しに行ったら、当主の“眠り”になってしまった
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全36話⭐︎
倒れた当主を看病する役目を振られた使用人リィナは、彼の部屋へ通うことになる。
栄養、灯り、静かな時間、話し相手――“眠れる夜”を整えていく。そして、回復していく当主アレクシス。けれど彼は、ある夜そっと手を握り返し、低い声で囁く。
「責任、取って?」
噂が燃える屋敷で、ふたりが守るのは“枠(ルール)”。
手だけ、時間だけ、理由にしない――鍵はリィナが握ったまま。
けれど、守ろうとするほど情は育ち、合図の灯りはいつしか「帰る」ではなく「眠る」へ変わっていく。
看病から始まった優しい夜は、静かな執着に捕まっていく。
それでも、捕獲の鍵は彼ではなく――彼女の手にある。
王命での結婚がうまくいかなかったので公妾になりました。
しゃーりん
恋愛
婚約解消したばかりのルクレツィアに王命での結婚が舞い込んだ。
相手は10歳年上の公爵ユーグンド。
昔の恋人を探し求める公爵は有名で、国王陛下が公爵家の跡継ぎを危惧して王命を出したのだ。
しかし、公爵はルクレツィアと結婚しても興味の欠片も示さなかった。
それどころか、子供は養子をとる。邪魔をしなければ自由だと言う。
実家の跡継ぎも必要なルクレツィアは子供を産みたかった。
国王陛下に王命の取り消しをお願いすると三年後になると言われた。
無駄な三年を過ごしたくないルクレツィアは国王陛下に提案された公妾になって子供を産み、三年後に離婚するという計画に乗ったお話です。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。
どなたか私の旦那様、貰って下さいませんか?
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
私の旦那様は毎夜、私の部屋の前で見知らぬ女性と情事に勤しんでいる、だらしなく恥ずかしい人です。わざとしているのは分かってます。私への嫌がらせです……。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
政略結婚で、離縁出来ないけど離縁したい。
無類の女好きの従兄の侯爵令息フェルナンドと伯爵令嬢のロゼッタは、結婚をした。毎晩の様に違う女性を屋敷に連れ込む彼。政略結婚故、愛妾を作るなとは思わないが、せめて本邸に連れ込むのはやめて欲しい……気分が悪い。
彼は所謂美青年で、若くして騎士団副長であり兎に角モテる。結婚してもそれは変わらず……。
ロゼッタが夜会に出れば見知らぬ女から「今直ぐフェルナンド様と別れて‼︎」とワインをかけられ、ただ立っているだけなのに女性達からは終始凄い形相で睨まれる。
居た堪れなくなり、広間の外へ逃げれば元凶の彼が見知らぬ女とお楽しみ中……。
こんな旦那様、いりません!
誰か、私の旦那様を貰って下さい……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる