私は貴方に嘘をつかれていた。

瑠渡

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(クリスが結婚した時の心境)

少し話が戻ります



「クリス!貴方は私の側にいて!
ずっとずっと貴方を想っていたの!
まさかクリスに好きな女性がいるなんて思いもしなかったわ。だって私という女が側にいつもいたのに………。
私はね、クリスと一緒になれないなら…なる為なら何でもするのよ。クリス?我が国の力がわかるでしょう?ねぇ、そんなこと言いたくはないの。でも貴方を諦めたくない!!クリス、わかって?」



「……………」


(この国へ来た時に国王に挨拶に行くと、クリス~っと、挨拶に赴くと必ず現れては甘えてくる。友達のような、可愛い妹みたいな存在だった。決してエミリー王女を嫌な女だとは思いもしなかった。
だが、我が儘でどうしようもない嫌な女だった。
自分の思うように僕がなびかないとわかると、陛下に頼んで僕の国、ヒャンライン国に敵意を示せとまで言ったらしい。結婚を承諾しなくてはいけない状況に追い込まれた。
だが……全て思い通りになんてさせない。



僕は、嘘の笑みを浮かべて王女の隣に立つ。結婚式での誓いのキスは手の平へした。王女は不満な顔を隠しもしなかったが僕は平気だ。
王城のバルコニーでは民の前もあり、仕方なし頬へキスをした。
顔を隠してなので、唇にしたと民は思っただろう。王女も流石に頬へのキスなので涙を浮かべて喜んでいた)




ミニョン、君はこの姿を何処かで見ているのだろうか………




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