私は貴方に嘘をつかれていた。

瑠渡

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エミリー王女2

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クリスの好きな人が知りたいと思った

私ではダメで彼女なら良い。

諦めるには知りたいと思った


そんな時、お父様から縁談がまとまったと言われた。

その人はキュリアス公爵家、三男のイザム様


ずっと隣国で過ごしていて帰国されたばかりだそうだ。

歳も6歳離れているので、知らない人だ。


そしてこれから顔合わせ


謁見の間に入ってきたその人は、
ブラウンの髪に菫色した瞳の人だった。

どことなく雰囲気がクリス様に似ているような………

「エミリー王女、はじめまして」

「はじめまして」

そう答えて顔を見たら口元だけ微笑まれていた。

瞳は何か言いたげな。。

それは、イザム様から話された事でわかった。


「僕は三男と言うこともあり、親からは自由に過ごさせてもらっていた。
いろんな国へ行って見聞を広げているのだけれども。
僕がマリノア国へ行って大学の先生に、薬学について学んでいた時に、大ケガした人が運び込まれた。
なんでも、ヒャンライン国の人らしく、国へ向かっている時に船で刺されたらしいも言う事だった」

「えっ?」

「その人はもう助からないと思えるほど青白く意識もなかった。
その彼にずっと寄り添っていた男性が、大きな声で話しかけたんだ。
「おい、クリス!目を覚ませ!!
死ぬなよ!やっと、やっと帰れるんだぞ!
それに国へ帰ったら彼女に手紙を書くと言ってたじゃないか!
クリス!聞こえるか?ミニョンさんに手紙を書くぞ!」そう言ってただろう」


(ミニョンさん?)

私はその話で、顔から血の気が引くのがわかった


「彼はこうも言っていたよ。

「くそっ、何なんだよ!ミャンタ国め、離縁させたって最初から殺そうと決めてたんじゃないか!国王め、エミリー王女め。許さねぇ。」と。

船の中で捕まえた男が、拷問でミャンタ国の指示だと言ったらしい。」


「……………そうです。父が指示しました。
そして私も、聞いて止めなかったのです。

彼は私の……旦那様でした。私が望んで、豪張り、無理やり婚姻させた方です。
私の初恋でした。どうしても一緒になりたかった。
彼は、ヒャンライン国の公爵家の嫡男で、ミャンタ国へ来ると国王に挨拶に来て、私が会いに行くとすごく優しくて………。
婚姻してもそんな姿を見せてくれると思っていました。でも、国を脅しての婚姻です。彼からはそれは強い拒絶を受けました。好きな方もいるからと。
それをダメにしたのは私です。
3年過ぎた頃、離縁しました。離縁の決めては私の浮気です。クリスとは白いままでしたので、全て私が招いたことです。
私を浮気に走らせたのはクリスのせいだと、父はクリスを許せなかった。それで暗殺しようとしたのです。私は気がついたのに止めようとはしなかった。
そして、船では殺せなかったのでトドメを刺そうと話していたのを、私がもう止めて欲しいと頼みました。
お父様の選んだ方と直ぐにでも婚姻するので、もうクリスを解放して欲しいと言いました。」

「………」

「ふっ、怖いですよね。
この縁談、断って良いですよ。
私から断った方が良いですね。」



「……怖いですよ
でもさっきから涙を流しながら話している貴方にも、興味があります」

「えっ?」

頬に触れたら涙で濡れていた。
いつの間にか涙を流していたようだ

「ごめんなさい。まだ気持ちは追いついていないのだけれど、私が早く再婚しないとクリスに迷惑がかかりそうなの。貴方の事は私から断りをいれます。今日はありがとうございました」

そう言って頭を下げ、踵を返した


「エミリー王女、僕で良ければ直ぐに婚姻できるよ」


「えっ?どうして?」


「君の顔が好みだだからだよ。
でも、性格は最悪かもね」


「性悪ですよ。良いのですか?」


「僕は性悪で、優良物件だよ」



私達はそれから間をおかず婚約した






----------------

私はイザム様と再婚した。

きっとイザム様は公爵家に魅力があったのだろう。

性格が悪いだろうと言われた私は、きっと愛されないと思っていたが、何故か大事にされ、私には幸せな生活が待っていた。

婚姻から次の年には長男が、次の年には次男が産まれ、嘘のような幸せな日々を過ごしている。



そして、子育てが、落ち着いた頃………

私はある辺境へと向かった









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