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妃殿下執務室
「コンコン。妃殿下、マリーです。少しよろしいですか?」
「マリー?」
「妃殿下様………私っ辛いです。
ベルがなかなか私に会いに来てくれません。閨もまだですし。子供の頃から幼馴染みとしてベルを支える覚悟でいました。なのにこのままでは…私はどうすれば良いのですか?」
「マリー、ごめんなさいね。今貴方に来るように呼びに行かせたところよ。実はね、ベルナルドが視察でいないのよ。チャンスだと思わない?
陛下がキーガンに会いたいからと、居住にキーガンを連れて来てるの。マリー、貴女がキーガンの母になりなさい!ベルナルドも貴方のキーガンへの姿を見れば貴方との子供も欲しくなるわよ。私も可愛いマリーにもベルナルドの子供を産んで欲しいもの。」
「わかりましたわ。私もフーミリア様の事、我慢ならなかったのです。
私の方がずっとベルの側にいたのに。
私がキーガン様の面倒を良くみれば、きっとベルも私との子が欲しくなります!それに、絶対その方が良いに決まっています!」
……………………………………………………
「キーガン………帰ってこないなぁ」
陛下がキーガンに会いたいと、妃殿下付きの侍女がキーガンを連れて行ったっきり、4日経っても5日経ってもキーガンを連れて来る気配がない。侍女にいくら言っても連れて来てくれない。
「もう6日もキーガンに会ってない。」しびれを切らした私は、寂しさに陛下の居住の方へ見に行った。
「可愛いわねぇ」
「お腹すいてきたのかな?」
「キーガン様ったら。私の指を吸ってるわ!ふふふっ」
この部屋に誰かいるのかしら?キーガンの声も聞こえる
扉を少し開けて中を覗いたら、そこには、
ベルナルド様とキーガンと、キーガンを抱いてる側妃マリー様がいた。
まるで、我が子のように、2人の子のように、笑い合いながら。
私に気がついた妃殿下の侍女が、「王太子妃様、お部屋へお戻りください」と言う。
「何故?キーガンは私がいないと。それにベルナルド様もお帰りになってたの?」
「大丈夫でございます。王太子様とマリー様が見ておられます」
侍女の強いもの言いに
「……後でキーガンを連れてきてくださいね」としか言えなかった。
「ベルナルド様何故?何故?キーガンを連れてきてくれないの?」
辛くて涙が止めどなく出た。
その日の夜も、次の日も、キーガンも、ベルナルド様も来ない。
もう嫌だ!私はまたキーガンを迎えに行った。
話し声のする応接間を少し開けたら、陛下.妃殿下.ベルナルド様.マリー様が一緒にいらして、マリー様がまたキーガンを抱っこしている。
皆で楽しそうに笑い合ってる。
「キーガンが私の顔を見ると、とても嬉しそうなのよ。ふふふっ。
キーガン、私の子になる?」
「マリーは何を言ってるんだ?確かにキーガンは俺の子だから可愛いが…」
「そうねぇ、ベルの子だから可愛いのよね。ふふっ」
「まぁ貴方達、親子のようね!
いっそこのまま2人でキーガンを育てたら?」
「……母上?」
………(えっ?どういうこと?)
「あっ、皇太子妃様?いつ此方に?お部屋へお戻りください」と、また侍女が言う。
「貴方は何故いつもそう言うの?
キーガンは私の産んだ子よ!私の子よ!」
「入ってはダメです!」
「嫌よ!」
私は思いっきり扉を開けた
「おそれながら……キーガンを返してください!!」
「「「「!!!」」」」
「フーミリア!」
ベルナルド様がニコニコして私の名を呼んだ。
「おぉ、フーミリアか!お前が疲れているだろうと、暫くキーガンをマリーが面倒を見てやろうと言う話しになった」と、陛下が。
「そんなっ、私は大丈夫です。」
慌ててキーガンの方へ行こうとしたら
「フーミリア、疲れてるんだって?早く会いたくて早めに視察から帰ったらそう聞いたよ。大丈夫だ、マリーがとてもよくキーガンの面倒を見てくれているから、体調が悪いなら暫く休みなさい。具合が良くなったら会いに行くからね」
「ベルナルド様?なぜ?そんなことを言うのですか?私は疲れてなんていません。具合も悪くありません。私は自分の産んだ子を人には預けたくありません!」
「そうだが……皆、家族だ!助け合わないと。」
「ベルナルド様、貴方は、私から全て………私の……奪うのですか?
私の……愛する我が子まで…」
「フーミリア?」
もう苦しくて立っていられない。涙で視界まで歪ん見える。
私は泣きながら思いっきり走って部屋まで戻った。
ベルナルド様はおかしいと思って追いかけてきた。
「フーミリア、違う。お前が疲れていそうだからと、少し休ませてあげましょうと母上に言われて。
だから俺もフーミリアに会いに行くのをやめてキーガンを見てたんだ。そんな風に泣き叫ぶのは疲れてる証拠だよ。キーガンが起きている時はマリーが率先しての面倒を見てくれているから大丈夫なんだよ。」
「違います!私は疲れてなんていない!
陛下がキーガンに会いたと連れていったっきり……ずっと……ずっと離ればなれにされて。」
「なんだと?」
「私は幸せになりたかった。貴方に初めて会った時、素敵な人だと思った。でも貴方は違った!私を蔑んで私の事なんて全然わかってくれない。こんなっ知らない国へ連れて来られて、やっと私の味方ができたキーガンまで私から奪うの?
うぅ………うぅー、キーガンを私に返してよー。」
「わかった。今からキーガンを迎えに行こう!キーガンを連れて来て、一緒にいよう。」
「貴方はいつも………私の気持ちなんて……。もう、もう…私はダメです。私の心は…壊れ…ました。
疲れてしまいました。
キーガン……うぅうぅー、キーガンを……お願いします。」
そう言って、私は部屋のバルコニーに立った。
「フーミリア?こちらへ来なさい」
「さようなら……キーガン。さようなら……ベルナルド様」そう言って私は飛び降りた。
あぁー、これで終わるんだ。
私はやっと…………
痛みと共に意識が飛んだ。
(ベルナルド)
フーミリアの飛び降りた下は、ちょうど低コスモスが沢山咲いていて、少しクッションの役目してくれ、見た目損傷もなかった。
俺は慌ててフーミリアに近づき抱きよせた。
「フーミリア!フーミリア!」
そう叫んだが、どんどんフーミリアは冷たくなってしまった。
飛び降りた時、頭を強く打って即死だったようだ。
「ごめん、ごめん。フーミリア」
俺はフーミリアを抱きながら泣き叫んでいたらしく、父上も母上も慌てて飛んで来たようだった。
何か話しかけられていたようだが、フーミリアを離さず俺は泣き叫びながら発狂していたようだ。
誰もが見惚れる
美しい令嬢と評判だったフーミリア。
隣国へ嫁いで2年。
2年間の短い結婚生活に終止符をうった。
まだ20歳の時である。
フーミリアの遺体は、家族のたっての希望で自国へと戻っていった。
フーミリアの両親は「娘に死を選ばせるように嫁がせたようなものだ。私達は一生悔やみながら生きる」と、ベルナルドに伝え、フーミリアと両親は自国へ帰っていった。
……………………………
「コンコン。妃殿下、マリーです。少しよろしいですか?」
「マリー?」
「妃殿下様………私っ辛いです。
ベルがなかなか私に会いに来てくれません。閨もまだですし。子供の頃から幼馴染みとしてベルを支える覚悟でいました。なのにこのままでは…私はどうすれば良いのですか?」
「マリー、ごめんなさいね。今貴方に来るように呼びに行かせたところよ。実はね、ベルナルドが視察でいないのよ。チャンスだと思わない?
陛下がキーガンに会いたいからと、居住にキーガンを連れて来てるの。マリー、貴女がキーガンの母になりなさい!ベルナルドも貴方のキーガンへの姿を見れば貴方との子供も欲しくなるわよ。私も可愛いマリーにもベルナルドの子供を産んで欲しいもの。」
「わかりましたわ。私もフーミリア様の事、我慢ならなかったのです。
私の方がずっとベルの側にいたのに。
私がキーガン様の面倒を良くみれば、きっとベルも私との子が欲しくなります!それに、絶対その方が良いに決まっています!」
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「キーガン………帰ってこないなぁ」
陛下がキーガンに会いたいと、妃殿下付きの侍女がキーガンを連れて行ったっきり、4日経っても5日経ってもキーガンを連れて来る気配がない。侍女にいくら言っても連れて来てくれない。
「もう6日もキーガンに会ってない。」しびれを切らした私は、寂しさに陛下の居住の方へ見に行った。
「可愛いわねぇ」
「お腹すいてきたのかな?」
「キーガン様ったら。私の指を吸ってるわ!ふふふっ」
この部屋に誰かいるのかしら?キーガンの声も聞こえる
扉を少し開けて中を覗いたら、そこには、
ベルナルド様とキーガンと、キーガンを抱いてる側妃マリー様がいた。
まるで、我が子のように、2人の子のように、笑い合いながら。
私に気がついた妃殿下の侍女が、「王太子妃様、お部屋へお戻りください」と言う。
「何故?キーガンは私がいないと。それにベルナルド様もお帰りになってたの?」
「大丈夫でございます。王太子様とマリー様が見ておられます」
侍女の強いもの言いに
「……後でキーガンを連れてきてくださいね」としか言えなかった。
「ベルナルド様何故?何故?キーガンを連れてきてくれないの?」
辛くて涙が止めどなく出た。
その日の夜も、次の日も、キーガンも、ベルナルド様も来ない。
もう嫌だ!私はまたキーガンを迎えに行った。
話し声のする応接間を少し開けたら、陛下.妃殿下.ベルナルド様.マリー様が一緒にいらして、マリー様がまたキーガンを抱っこしている。
皆で楽しそうに笑い合ってる。
「キーガンが私の顔を見ると、とても嬉しそうなのよ。ふふふっ。
キーガン、私の子になる?」
「マリーは何を言ってるんだ?確かにキーガンは俺の子だから可愛いが…」
「そうねぇ、ベルの子だから可愛いのよね。ふふっ」
「まぁ貴方達、親子のようね!
いっそこのまま2人でキーガンを育てたら?」
「……母上?」
………(えっ?どういうこと?)
「あっ、皇太子妃様?いつ此方に?お部屋へお戻りください」と、また侍女が言う。
「貴方は何故いつもそう言うの?
キーガンは私の産んだ子よ!私の子よ!」
「入ってはダメです!」
「嫌よ!」
私は思いっきり扉を開けた
「おそれながら……キーガンを返してください!!」
「「「「!!!」」」」
「フーミリア!」
ベルナルド様がニコニコして私の名を呼んだ。
「おぉ、フーミリアか!お前が疲れているだろうと、暫くキーガンをマリーが面倒を見てやろうと言う話しになった」と、陛下が。
「そんなっ、私は大丈夫です。」
慌ててキーガンの方へ行こうとしたら
「フーミリア、疲れてるんだって?早く会いたくて早めに視察から帰ったらそう聞いたよ。大丈夫だ、マリーがとてもよくキーガンの面倒を見てくれているから、体調が悪いなら暫く休みなさい。具合が良くなったら会いに行くからね」
「ベルナルド様?なぜ?そんなことを言うのですか?私は疲れてなんていません。具合も悪くありません。私は自分の産んだ子を人には預けたくありません!」
「そうだが……皆、家族だ!助け合わないと。」
「ベルナルド様、貴方は、私から全て………私の……奪うのですか?
私の……愛する我が子まで…」
「フーミリア?」
もう苦しくて立っていられない。涙で視界まで歪ん見える。
私は泣きながら思いっきり走って部屋まで戻った。
ベルナルド様はおかしいと思って追いかけてきた。
「フーミリア、違う。お前が疲れていそうだからと、少し休ませてあげましょうと母上に言われて。
だから俺もフーミリアに会いに行くのをやめてキーガンを見てたんだ。そんな風に泣き叫ぶのは疲れてる証拠だよ。キーガンが起きている時はマリーが率先しての面倒を見てくれているから大丈夫なんだよ。」
「違います!私は疲れてなんていない!
陛下がキーガンに会いたと連れていったっきり……ずっと……ずっと離ればなれにされて。」
「なんだと?」
「私は幸せになりたかった。貴方に初めて会った時、素敵な人だと思った。でも貴方は違った!私を蔑んで私の事なんて全然わかってくれない。こんなっ知らない国へ連れて来られて、やっと私の味方ができたキーガンまで私から奪うの?
うぅ………うぅー、キーガンを私に返してよー。」
「わかった。今からキーガンを迎えに行こう!キーガンを連れて来て、一緒にいよう。」
「貴方はいつも………私の気持ちなんて……。もう、もう…私はダメです。私の心は…壊れ…ました。
疲れてしまいました。
キーガン……うぅうぅー、キーガンを……お願いします。」
そう言って、私は部屋のバルコニーに立った。
「フーミリア?こちらへ来なさい」
「さようなら……キーガン。さようなら……ベルナルド様」そう言って私は飛び降りた。
あぁー、これで終わるんだ。
私はやっと…………
痛みと共に意識が飛んだ。
(ベルナルド)
フーミリアの飛び降りた下は、ちょうど低コスモスが沢山咲いていて、少しクッションの役目してくれ、見た目損傷もなかった。
俺は慌ててフーミリアに近づき抱きよせた。
「フーミリア!フーミリア!」
そう叫んだが、どんどんフーミリアは冷たくなってしまった。
飛び降りた時、頭を強く打って即死だったようだ。
「ごめん、ごめん。フーミリア」
俺はフーミリアを抱きながら泣き叫んでいたらしく、父上も母上も慌てて飛んで来たようだった。
何か話しかけられていたようだが、フーミリアを離さず俺は泣き叫びながら発狂していたようだ。
誰もが見惚れる
美しい令嬢と評判だったフーミリア。
隣国へ嫁いで2年。
2年間の短い結婚生活に終止符をうった。
まだ20歳の時である。
フーミリアの遺体は、家族のたっての希望で自国へと戻っていった。
フーミリアの両親は「娘に死を選ばせるように嫁がせたようなものだ。私達は一生悔やみながら生きる」と、ベルナルドに伝え、フーミリアと両親は自国へ帰っていった。
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