私を信じてはくれなかった婚約者の事なんて忘れたい。

瑠渡

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アメリ.サリジュ

私は子供の時から勉強のできる子だった。
苦労もせず、テストを受ければ、ほぼ満点に近い。

高等科になったある日、王族のラウル殿下が学園の論文大会の審査員としていらっしゃった。
友達の皆は、ラウル殿下に大興奮だ。
サラサラの金髪に金色の瞳。
端正な顔立ちが女性を惹きつける。

だが私はラウル殿下の側に立つ、銀髪に濃い紫色の瞳の、男らしい綺麗な人に瞬間に恋をした。 一目惚れだった。
(殿下の側近?何て言う人だろう?)

気になったのは私だけじゃなかった。
「あの人、素敵ね」と、近くの令嬢から声がする。
ずっと見ていたかったのにラウル殿下の帰る時間になってしまい、私達の前を通って講堂を出ていってしまった。


側近の人の名前もわからず、とても残念だった

クラス委員をしていたので、先生に呼ばれて教務室へ向かった
(あっ、学園長室から出てきたわ)

「テンドリー長官!」と護衛の人が呼んだ

「テンドリー様って言うんだ……」
(あぁ、なんて素敵な人だろう)

暫く私はあの方を忘れられなかった。
ハンカチとか段々買うのが紫ばかりになっていった。
先生の用事で教務室へ行った時、
先生の机の上に文官試験の用紙を見た。「あっ、文官になればテンドリー様に会えるんだわ!」

大学へ行くつもりだったが、急遽文官の試験を受けることにした。

それから文官の試験勉強を頑張って、トップの成績で文官に受かった。

そして、成績が良かったからかラウル殿下の執務室勤務になった。

テンドリー様に会えるかな?と、初日に殿下の執務室に向かえば
「サリジュ嬢、此方へ」と、テンドリー様が私に声をかけてくれた。
そして「今日から僕の下で仕事をしてもらう。僕はラウル殿下の側近として海外へ行くこともあるから、留守の時はゆくゆく僕の代わりに仕事をして欲しい」と言われた。

「はい!」(あぁ、なんて幸せなのぉ)

あまりにも嬉しくて嬉しくて。

そして、他の文官の人達が「ロイス長官」と呼んでいるので、私も「ロイス長官」(心では、ロイスさまぁ)と呼ぶようになった。

ある時、簡単な事なのにミスをしてしまった。「ちよっと、サリジュ!」と呼ばれたのでロイス長官の側へ行けばロイス長官の椅子の横に椅子が用意され、「そこへ座って」と言われた。
「間違えた所を見直す」と暫くロイス長官の隣で仕事をした。
(嬉しすぎる……近いからロイス長官の良い匂いがする)

そうか……少しミスした方が話せるんだ


それから私は、ちよっとしたミスをするようにした。
その度に「サリジュ、ここ間違ってるぞ」と名前を呼んでもらえて側へ行き、書類の返される。
受け渡しに手が触れる時もある。(あぁ、嬉しい)

私の持ち物は、ほぼ紫色だ。
ロイス長官の瞳の色だから……
ある時ロイス長官に、「なんでサリジュの荷物は紫ばかりなんだ?」
と聞かれたから、紫という俳優が好きなんです。と嘘を言っておいた。
(ロイス長官の瞳の色だからです。と、私は心で答えた)




今日は、我ら長のラウル殿下の結婚式だ。

味をしめてる私は、こんな大切な日なのにちょっとしたミスをわざとした。
休みを取っているロイス長官を見つけ、側へ向かう。
今日のロイス長官は何て素敵なの!
前髪をいつもよりアップにして、いつも端正な顔がより良く見える。
今日の私のドレスは、ロイス長官の瞳の色!紫色のドレス。
(ロイス様、早く私の気持ちに気がついて!)

「ロイス長官」と困った顔で声をかけた。
ロイス長官は私の顔を見て「なんだ?何かあったか?」と言ったので「お話しできませんか?」と伝えた。
隣の女性に「ちょっと行ってくる」と声をかけていた。
その時初めて、ロイス長官にエスコートされて来ている人がいることを知った。
チラッと見れば、金髪の綺麗な人だった。(あの人誰だろう)

ロイス長官にミスした事を話せば「そんなことくらい、他の人に言えば良かったじゃないか!僕は休みなんだ」と叱られたが、私は近くで素敵なロイス長官を見れて浮かれていた。

それが……私のせいであんなことになるなんて!!






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