次男坊と言っても末っ子です。

もちた企画

文字の大きさ
23 / 25

第23話 ギルドに報告

しおりを挟む
「いらっしゃいませ、ご依頼ですか?買取ですか?」

「「「 買取です! 」」」

「!……では、この番号札を持ってあちらの受付へお進みください」

案内された場所で待っているとリターナさんも隣へ座ってきた。

「アンタたち別々で受け取るの?合わせる?」

「あ、そっか!」

「一緒でいいぜ?そこから分ければいいし」

「そうだね、今回は2階層までだったしそこまでレアなの出ないもんね」

「ゼラもそれでいい?」

「ボクは父さんに魔石少しあげたいんだ。2人で分けてよ」

「いやいや、おじさんに渡す分は抜きでいいぜ?全部じゃないんだろ?」

「うん」

「その他ってのを合わせて渡そう」

「決まりだね」

「じゃあほら呼ばれそうよ」

収納魔法を持ってるボクが代表して受付に呼ばれて個室に入る。中にはくたびれたおっさんが座っていた。

「えっと買取?」

「はい、収納魔法にしまってましてちょっと多いのでここだと…」

「あ~魔法使いさんでしたか。奥に解体場があるからそこの方が広いかな?」

「はい、そこでお願いします」

「そんなに多いの?」「えぇ、まぁ」

ヒソヒソと話すボクとリターナさんだったがすぐに解体場へ着いたので話はおしまい。

「こちらに」

「はい、ではー」

ちまちまと魔石をくっつけ続けたゼラの魔石が解体場の一部を覆う。足の踏み場がない。
あとはアサンとハルの分。

「一応コレで全部です」

「ちょっと!なんで魔石が全部大きいのよ?!」

「そういうもんです」

「何がっ?!」

「ぁ~、これはー・・」バタンッ。

……倒れた。

「おっさんが倒れたっ!」

「なんなのよ!!」

「だれかー」

騒いでいるとマッチョなおじさんが頭を掻きながら近づいてくる。

「どうしたんで?」

「おっさんが倒れちゃったんだ」

「おりょ、ワッツがなんで寝てんだ??それにこの魔石の量…」

「これ全部お願いしたいです」

「う~ん、無理だな。預かり証だけ渡してこれだと明後日?くらいにきてくれるか?今日中はできん」

「全然大丈夫です」

「私、眩暈がするわ」

「そりゃ大変だ、戻りましょ」

「誰のせいよ!」

「く、苦し」

首が絞まる~。

「受付でこれ渡せば預かり証をくれるはずだ。持ってきたのはここから……ここまでだな?」

「ですです」

「まったく、ダンジョンに籠るのはいいが無理すんなよ?」

「あはは」

番号札をもらって受付に渡すとギルドカードと一緒に預かり証という札をもらった。
失くしたら受け取りに時間がかかるから絶対なくすな!と念を押される。むしろギルドマスターに預けとくって言ったら慌ててギルドマスターを連れてきた。

「ほらな?リターナ、言った通りだろ?」

「えぇ」

ため息をするリターナさんはどっと疲れているようだった。

「おっさん!預かり証無くすと大変なんだって、だからお願いします」

「ギルマスと呼べ!わかったよ、引き渡す日は…明後日??くっくっく、どんだけ持ってきたんだ?」

「ワッツって人が魔石の量見て倒れてたわ」

「そうかそうか、あいつもたまには仕事しないとなぁ」

うわぁ、悪人の顔になった…。

「じゃあまた!忙しいんだ、ボク」

「ちょっと!まだ言うことあるでしょうが!!」

首根っこを掴まれるボク。「ぐぇ」変な声出ちゃったよ。

「ギルマス、ちょっと話したいことがあるわ」

「ん、内密か?わかったよ、ほらほら見物人は散った散った」

ガヤガヤしてた皆が離れて奥の部屋へ通される。前もここに来たような?

「俺の部屋だ」

「へぇ」

「いっぱしの冒険者でもなかなか入れないんだぜ?喜べ喜べ」

「はぁ、とりあえず手短に話すわね」

ため息混じりに伝えるリターナさん。扉を閉めて部屋のソファに座ると話し始める。
2階層で貴族を救助して今はルイス商店にいること。
その貴族がここの伯爵嫡男で本人は<元>と言っていて殺されそうになっていること。
先日のトレインがその原因かもしれないこと。

ボクは隣で聞いてたけど難しそうだから土魔法で作っておいたコップに池の水を三つ入れて置いた。

「ありがと」

リターナさんは説明し終えると水を飲んだ。
さっきまでの陽気な顔が一変暗くなるギルマス。
恐い顔がもっと恐い。赤ちゃんなら泣き出すな。

「むぅ。きな臭いと思っていたがやはりというか…」

「というと?」

「実は伯爵の方から通達があったんだ。例の事故、トレインでどれほどの被害かわからない、捜索部隊は領軍にて編成。昨日の夜捜索は完了、他に被害なしってな。だから今まで通りダンジョンは開けるように言われたんだ」

水を一気に飲み干し話を続けるギルマス。

「冒険者だと金がかかるからラッキーくらいに思っていたが今思うと死んだかどうかの確認したってところだよな」

「こっわ」

「うまく隠れてたのかしら?ゼラが見つけた時はどうだったの?」

「どうってガルンっておじいさんとリールがいてダクさんは倒れてたよ?隠れてたようには見えなかった」

「すると見逃されたか」

「そのままでも助からないと考えた…とかかしらね」

「今は無事なんだよな?伯爵に問いかけたところで答えは帰ってこないだろう」

「自分の子供なのにね」

「そうだな、身の振り方は本人に任せる。ギルドとしては救助に謝礼渡したいが伯爵に知られるとマズい」

「領主に目をつけられないようにしてくれたら嬉しいわね」

「だな」

「戻るんだろ?ちぃと残ってくれ、リール様に手紙を渡してほしい」

「はいはい」

「じゃあ先にアサン達と合流してる。待ちぼうけだし?」

「そうだった…」

「じゃあギルマス」

「おう、明後日な」

アサンとハルは暇だったのか外で待っていた。
ハルは両手で木箱を持ち上げていた。

「おまたせー」

「お、ゼラいくらになった??」

「それが、明後日だってさ」

「なんだよ、アサンに前借りして食いもんこんなに買ったのに~」

「何かレアなのあったの?」

「魔石の量が多すぎるって倒れた人いたわ」

「そそ、量が多いって~」

「そんな多かったか?」

「さぁ??」

「多いわよ!」「いってぇ」

リターナさんのツッコミが入る。ちょっと強いのが難点だな。

「それはもういいわ。一旦戻るんでしょ?」

「ゼラ、さっきやってた身体強化ってどうやるんだ?」

「いこういこう」

「ゼラ?」

完全にハルの言葉を流した。腕がつるとか千切れるとか言ってたけどそろそろ家でゆっくりしたい。そんな気持ちでいっぱいで上の空だった。





━━━━━━━━━━━━━━━━━━

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます!
応援やしおりがとっても励みになりますので、
ぜひよろしくお願いします!
次回もお楽しみに!
ぜひチェックしてくださいね。

コメントやメッセージもお待ちしています。
皆さんの感想を読むのが楽しみです!
もし気に入っていただけたら、お友達にも教えてもらえると嬉しいです。
一緒に物語を盛り上げていきましょう!

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...