次男坊と言っても末っ子です。

もちた企画

文字の大きさ
24 / 25

第24話 家に帰る

しおりを挟む
冒険者ギルドから少し歩くと市場で母さんを見つけて声をかけた。

「母さんただいまー」

「あら、おかえりなさい。夕飯どうする?ハルちゃんが何かいっぱい持ってるわねぇ」

「一応家で夕飯食べたい、父さんのお土産もあるし」

「はいはい、ダンジョンのこと聞かせてね?」

「はーい、じゃ家で」

「ところでそちらの方は??はじめまして??」

「あー、教育担当のリターナさん。リターナさん、うちの母さん」

「はじめまして冒険者Bランクで今はこの子達パーティに教育…常識を教えてます。リターナと言います」

「それはありがたいわ、ミネアです。ゼラも鼻の下伸ばしてないでしっかり教えてもらいなさいね」

「鼻の下って?」

「「 さぁ? 」」

「…どうせ私は魅力ないわよ」

「リターナさん、殴っても大丈夫だからね~」

スタスタと帰る母さんだが市場での買い物は済んだのかな?あっ何か美味しいもん自分だけ食べたか?!

「はいっ!」

ん?兵士がたくさんだ。大きな市場を兵士がダンジョンに向かい並んで進んでいた。

ブンッと音が鳴ったがリターナさんがこけている。たぶん疲れだろう。

「何やってんのリターナさん、ほらなんかヤバそう。兵士がいっぱいダンジョンに入ってく」

「っ…ん?ここの兵士、よね?」

すくっと立ち上がり耳打ちされる。

「たぶん?」

「ギルマスが言ってたの覚えてる?ゼラ」

「…冒険者にお金払わなくてラッキー?」

「そうね、そうなんだけど!そうなんだけど!!」

「なんの話ですか?」

「アサン、あれだと店入るの後にしたほうがいいかもな」

「そうだね」

「ギルマスが言ってたんだけど領主が関係してるみたいなのよ。アレは何かあるかも?」

「何かって?」

「追い討ち??」

「うわ、こわっ」

ちょっと様子をみようってことでぐるりと反対側から店裏に入るボクたちに誰も気づくことがなかった。
領兵が並んでダンジョン入れば注目はそっちに行くもんだよとアサン。頭がいいやつは嫌いだよ…。

「ただいまー」

「兵士がダンジョンに入って行ったよ」

「リール、食べ物~」

「いいのか??」

「皆で食べて~」

「こっちに飲み物ください」

「あれ?服装変わってる~」

「あぁ、話が進まないっ!!」

リターナさんが項垂れているとアサンのおじさんが店から戻ってきた。

「おかえり、アサン。そっちはそうだった?」

「食料と着替えは大丈夫、特に何も聞かれなかったし誰にも言ってないよ」

「そうか、こっちはさっきの兵士に色々ダンジョンの状況を聞かれたよ。生存者と負傷者は今どこに?とな。管理してるわけじゃないから冒険者ギルドへ聞くよう伝えたところだ」

「店に聞いても知らないよな~」

「ハルの父ちゃんも動くのかな?」

「ぁ、そうだな!父ちゃんも巻き込むか」

「それはあまり薦められないな。伝えたらどうなると思う?アサン」

おじさんは首を捻ってアサンにパスする。

「う~ん、知らないことで漏洩しない。知ってることで協力できる。の二つですが今回は知らないことで漏洩しないを選ぶべきかなと」

「そうだな、協力できることにおいては片手間になる」

「どういうこと?」

「仕事の途中だったら手伝えないってこと?」

「そそ、伝えた手前気にしちゃうでしょ」

「そうかぁ、父ちゃん残念」

「何かあってもね」

「そうだね」

「あ、それでなんで兵士来てたの?」

「ダンジョンで何かなかったかってさ」

「何かあったの??」

「「「 あったよ! 」」」

こだまする大声にお店の人もびっくりしている。
「落ち着いて」と伝えるも首を絞められる。

「…苦し」

「我々を探しているということだろう」

「そういえばリールは火の魔法どう?」

「ん、あぁこのように少し維持はできるようになった」

ポワッと小さな火を指から出して周りがオレンジ色に染まる。アサンの火とちょっと違う?

「アサンと色が違うね」

「うーむ、その色の違いがどう変わるのか…」

「アサンより温度が低い?」

「まだ微量の魔力だからだぞ」

ミツ先生はボクの肩から降りるとリールに近づく。

「うんうん、自分の魔力になってる証拠だぞ。お疲れさんだぞ」

「…そうですか」

「よかったです、よかったですぞ!坊っちゃま」

「リール様が笑ったぁぁ」

なんか雰囲気が明るくなった気がする3人を横にハルは食事の準備を進めていた。

「とりあえず食べよう、いっぱいあるし」

「こちらに飲み物も用意してあります、どうぞ食べてください」

アサンはおじさんと一緒に準備してたのか樽を運んでいた。リターナさんはもう食べ始めている。

「ゼラは帰るぞ、夕飯が待ってるんだぞ」

「そだね」

「じゃあお疲れ様でした~」

「ゼラ殿、帰られるのか?」

「ぁはい、さっき親と約束しちゃいましたし」

「ゼラ、ダンジョンから助けてもらい感謝する。今は何もできないがいずれ」

「いいよいいよ」

「じゃあゼラまた明日な」

「はいはい、またダンジョン行こうー」

「じゃあリールはそのまま魔操作を続けるんだぞ、感覚掴めたらアサンと一緒に魔法の練習だぞ」

「かしこまりました、ミツ殿にも最大の感謝を」

「いっぱい食べて寝るんだぞ?私情は強くなってからだぞ」

「…そうですね、そうします」

「ん?何かするの?」

「アンタはいいから帰りなさい」

リターナさんに帰る方向へ顔を向けられ進むボク。

「じゃあまた明日~」

「明日ー」

「んふふー」

食べながら言うハルにも手を振って家路に着く。
ミツ先生はご機嫌だ。

「ごきげんだね?ミツ先生」

「言ったら素直に動いてくれるのは嬉しいぞ、ゼラはゴリ押しだからもう少し繊細に魔力を扱えるようになってほしいぞ」

ぐふっ、言わなきゃよかった。
耳が痛いよ。
ガスガス足をミツ先生は蹴ってくる。何も言えないで堪えていると家が見えてきたが人がいっぱいいた。
「おぉ」「これも」と声が聞こえてしばらくすると「おぉ」と繰り返している。

「朝のスライムだぞ」

「ぇぇ…」





━━━━━━━━━━━━━━━━━━

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます!
応援やしおりがとっても励みになりますので、
ぜひよろしくお願いします!
次回もお楽しみに!
ぜひチェックしてくださいね。

コメントやメッセージもお待ちしています。
皆さんの感想を読むのが楽しみです!
もし気に入っていただけたら、お友達にも教えてもらえると嬉しいです。
一緒に物語を盛り上げていきましょう!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...