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山神様
同化
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「では、始めます」
祭壇に向かい鬼が呪文を唱え出した。
しばらくすると体の奥がむずむずしてきた。魂に触れられているみたいで不快だった。
時間が経つにつれ体の奥が徐々に熱くなった。鼓動が早くなり汗が吹き出した。体全体が警報を鳴らしているようだった。
どうしていいか分からなかったが、同化することだけは嫌だったので、必死になって嫌だと思い続けた。
「抵抗しても無駄ですよ」
声が頭の中に直接響いた。体は更に熱くなり徐々にものが考えられなくなってきた。
ーーーやばいーーー
魂の周りに何かがまとわりつき、中に入って来ようとしているのを感じた。
ーーー嫌だ、嫌だ、嫌だーーー
最後の力を振り絞り、必死に抵抗した。
「思ったより粘りますね。でも、もう貴方は私を受け入れるしかないんですよ。私と同化しなければ貴方は死んでしまいます」
今にも同化が始まりそうだったが、辛うじて持ちこたえていた。鬼の言葉は諦めさせるための嘘だと思った。
「嘘じゃありませんよ。貴方、村の外に出た時、何も食べられなかったでしょう。水も不味かったはずです」
鬼の言葉を聞いて会社に戻った日のことを思い出した。
「人と同化するのは私にとっても大変なんです。人によっては私の力が強すぎて死んでしまう可能性があります。例えて言えば臓器移植で拒絶反応が出るみたいなものですかね。そうなったら一巻の終わりです。ですから、貴方には私と同化しやすいように少しこちら側に寄ってもらいました」
鬼の声には自分の悪事を得意気に話すような響きがあった。
「ここの料理はとても美味しかったでしょう。貴方はここで私の血が入った料理をずっと食べていたんです。私の血を通して少しずつ私の力を体に入れ慣れさせていたんです。ですので、もう普通の料理は食べられない体になっているんですよ。ここから逃れても食事も取れず餓死するしかありません」
愕然とした。同化するしかないのかと考えた瞬間、魂を鷲掴みにされた。
「そうです。生きるためには私と一つになるしかないんですよ。は、は、ははは」
鬼の勝ち誇った笑い声が響き、魂が繋がったのが分かった。
もうどうしようもないと思った。
「・・・あれ」
いきなり魂が解放され軽くなった気がした。鬼の方を見ると鬼の姿は老人に戻り、苦しそうに踞っていた。
「・・・あ、あ、あ、声が出る」
鬼の力が弱まったようだった。試しに手を動かして見ると普通に動かせた。
立ち上がり急いでその場から逃げることにした。洞窟の表の方からは雅楽の音が聞こえており、神楽を舞っているようだった。祭壇の裏に回ると人が通れる程の大きさの穴があり、穴の奥からは風が吹いてきていた。どうやら外に繋がっているようだった。
松明の明かりを頼りに奥へ進んだ。しばらく行くと山の中腹へ出た。そこからはどこに向かって進んでいるのか全く分からなかったが、とにかく村から離れることだけを考え山の中を闇雲に走った。
ずっと走り続け疲れたので少し休もうと足を緩めた。村からは遠く離れることが出来たはずだった。
小さく水が流れる音がしていた。喉が乾いたので音のする方に進んだ。川とも言えないような細い流れだった。水を掬い少しだけ口に含んだが直ぐに吐き出した。不味くて飲めたものではなかった。さっきの鬼の言葉を思い出した。
「だから言ったでしょう。貴方はもう普通に飲んだり食べたりは出来ないんですよ」
老人が側の木の裏から現れた。
「うわっ」
その場から逃げ出した。松明も持たず必死に走った。何度も転けたが、止まらなかった。
もう走れなかった。疲れきっていた。肩で荒く息をしながら休んでいた。
「逃げても無駄ですよ」
また老人が現れた。
「な、な、なんでだよ」
老人は何故だか居場所が分かるようだった。
「不思議なことはありません。一度、魂が繋がったでしょう。今もほんの少しですが繋がったままなんです。ですので貴方の居場所は分かるんです」
目の前が真っ暗になった。諦めるしかないのかと思った。
ふと老人が老人のままであることに気がついた。鬼の姿には見えなかった。近づいてきた老人の手は震えており、心なしか顔が苦しそうだった。
老人の手を振り払い逃げ出した。老人は相当弱っており、逃げ切れば何とかなると思った。
老人が舌打ちし追いかけてきた。弱っているはずなのに遅れずについてきた。
「うわっ」
そこはかなり深い崖になっていた。もう少しで落ちるところだったが、木の枝を掴みなんとか持ちこたえた。
逃げ場はなかった。老人が迫ってきた。
「やれやれ、随分と手間をかけさせてくれましたね。まあ、でもこれで終わりです。いやあ、一時はどうなるかと焦りましたよ。この体も限界に近いので、さっさと同化してしまいましょう」
近づいていた老人が足を止めた。
「貴方、本気ですか。そんなことをしてどうするんですか。止めなさい。私と同化すれば永遠に生きられるんですよ」
老人の声が焦っていた。
「嫌だ。誰がお前と同化なんかするか。絶対に嫌だ」
心は決まっていた。目の前で子供の首がはねられた場面を思い出していた。同化をすれば今度は自分が子供の首をはね、その首を食べることになるはずだった。それだけは絶対に嫌だったし、子供を食べられた親がどれほど悲しがるかを考えても、他の選択肢は思いつかなかった。
「大丈夫です。子供達は皆、小さい頃から一緒に暮らし神に命を捧げることを教えられているんです。なので皆、それは喜んで死んで行くんです。貴方もあの子達の嬉しそうな顔を見たでしょう。それにあの子達の親はそのことを知っています。まあ、厳密に言えば片親だけですけどね。あの子達は、お供えとして村のものが外の人との間に作った子供達です。ですが外の人は自分の子供が生まれたことを知りません。なので悲しむことはありません。それに子供の頭はそれはもう美味しいんですよ。一度食べれば分かります。貴方もきっと好きになります。さあ、馬鹿なことはせず、私と同化するんです」
老人の姿が鬼に変わり、その声は怒りに震えていた。
「やめろ。同化するんだ」
鬼が叫び手を伸ばしてきたが、その手が届く前に崖から飛び降りた。
「駄目だ。駄目だ。駄目だ。あと少しだったのに・・・」
悔しがる鬼の声が頭に響いた。
「ざまあみろ」
老人が胸を押さえ倒れる姿が見えた気がした。
いつも人の顔色ばかり気にしていた。いつしか人付き合いが面倒になり目立たないよう無難に毎日を過ごすことだけを考えるようになった。だが、最後は自分の意思を貫き通すことが出来て満足だった。
「でも、死ぬのはやっぱり嫌だな・・・」
そう思った時、体の回りを光が飛び回っていることに気がついた。
「ふふふ、見てたよ。死ぬのが嫌なら僕と一緒になるかい」
その光が言ってきた。鬼とは違い、荒々しい感じは受けなかった。
「大丈夫、僕は人を食べないから」
考えている時間はなかった。光を受け入れることにした。
「やったー、初めての体だ」
光が喜びながら体に入るのを感じた。そのまま意識が遠退いていった。
祭壇に向かい鬼が呪文を唱え出した。
しばらくすると体の奥がむずむずしてきた。魂に触れられているみたいで不快だった。
時間が経つにつれ体の奥が徐々に熱くなった。鼓動が早くなり汗が吹き出した。体全体が警報を鳴らしているようだった。
どうしていいか分からなかったが、同化することだけは嫌だったので、必死になって嫌だと思い続けた。
「抵抗しても無駄ですよ」
声が頭の中に直接響いた。体は更に熱くなり徐々にものが考えられなくなってきた。
ーーーやばいーーー
魂の周りに何かがまとわりつき、中に入って来ようとしているのを感じた。
ーーー嫌だ、嫌だ、嫌だーーー
最後の力を振り絞り、必死に抵抗した。
「思ったより粘りますね。でも、もう貴方は私を受け入れるしかないんですよ。私と同化しなければ貴方は死んでしまいます」
今にも同化が始まりそうだったが、辛うじて持ちこたえていた。鬼の言葉は諦めさせるための嘘だと思った。
「嘘じゃありませんよ。貴方、村の外に出た時、何も食べられなかったでしょう。水も不味かったはずです」
鬼の言葉を聞いて会社に戻った日のことを思い出した。
「人と同化するのは私にとっても大変なんです。人によっては私の力が強すぎて死んでしまう可能性があります。例えて言えば臓器移植で拒絶反応が出るみたいなものですかね。そうなったら一巻の終わりです。ですから、貴方には私と同化しやすいように少しこちら側に寄ってもらいました」
鬼の声には自分の悪事を得意気に話すような響きがあった。
「ここの料理はとても美味しかったでしょう。貴方はここで私の血が入った料理をずっと食べていたんです。私の血を通して少しずつ私の力を体に入れ慣れさせていたんです。ですので、もう普通の料理は食べられない体になっているんですよ。ここから逃れても食事も取れず餓死するしかありません」
愕然とした。同化するしかないのかと考えた瞬間、魂を鷲掴みにされた。
「そうです。生きるためには私と一つになるしかないんですよ。は、は、ははは」
鬼の勝ち誇った笑い声が響き、魂が繋がったのが分かった。
もうどうしようもないと思った。
「・・・あれ」
いきなり魂が解放され軽くなった気がした。鬼の方を見ると鬼の姿は老人に戻り、苦しそうに踞っていた。
「・・・あ、あ、あ、声が出る」
鬼の力が弱まったようだった。試しに手を動かして見ると普通に動かせた。
立ち上がり急いでその場から逃げることにした。洞窟の表の方からは雅楽の音が聞こえており、神楽を舞っているようだった。祭壇の裏に回ると人が通れる程の大きさの穴があり、穴の奥からは風が吹いてきていた。どうやら外に繋がっているようだった。
松明の明かりを頼りに奥へ進んだ。しばらく行くと山の中腹へ出た。そこからはどこに向かって進んでいるのか全く分からなかったが、とにかく村から離れることだけを考え山の中を闇雲に走った。
ずっと走り続け疲れたので少し休もうと足を緩めた。村からは遠く離れることが出来たはずだった。
小さく水が流れる音がしていた。喉が乾いたので音のする方に進んだ。川とも言えないような細い流れだった。水を掬い少しだけ口に含んだが直ぐに吐き出した。不味くて飲めたものではなかった。さっきの鬼の言葉を思い出した。
「だから言ったでしょう。貴方はもう普通に飲んだり食べたりは出来ないんですよ」
老人が側の木の裏から現れた。
「うわっ」
その場から逃げ出した。松明も持たず必死に走った。何度も転けたが、止まらなかった。
もう走れなかった。疲れきっていた。肩で荒く息をしながら休んでいた。
「逃げても無駄ですよ」
また老人が現れた。
「な、な、なんでだよ」
老人は何故だか居場所が分かるようだった。
「不思議なことはありません。一度、魂が繋がったでしょう。今もほんの少しですが繋がったままなんです。ですので貴方の居場所は分かるんです」
目の前が真っ暗になった。諦めるしかないのかと思った。
ふと老人が老人のままであることに気がついた。鬼の姿には見えなかった。近づいてきた老人の手は震えており、心なしか顔が苦しそうだった。
老人の手を振り払い逃げ出した。老人は相当弱っており、逃げ切れば何とかなると思った。
老人が舌打ちし追いかけてきた。弱っているはずなのに遅れずについてきた。
「うわっ」
そこはかなり深い崖になっていた。もう少しで落ちるところだったが、木の枝を掴みなんとか持ちこたえた。
逃げ場はなかった。老人が迫ってきた。
「やれやれ、随分と手間をかけさせてくれましたね。まあ、でもこれで終わりです。いやあ、一時はどうなるかと焦りましたよ。この体も限界に近いので、さっさと同化してしまいましょう」
近づいていた老人が足を止めた。
「貴方、本気ですか。そんなことをしてどうするんですか。止めなさい。私と同化すれば永遠に生きられるんですよ」
老人の声が焦っていた。
「嫌だ。誰がお前と同化なんかするか。絶対に嫌だ」
心は決まっていた。目の前で子供の首がはねられた場面を思い出していた。同化をすれば今度は自分が子供の首をはね、その首を食べることになるはずだった。それだけは絶対に嫌だったし、子供を食べられた親がどれほど悲しがるかを考えても、他の選択肢は思いつかなかった。
「大丈夫です。子供達は皆、小さい頃から一緒に暮らし神に命を捧げることを教えられているんです。なので皆、それは喜んで死んで行くんです。貴方もあの子達の嬉しそうな顔を見たでしょう。それにあの子達の親はそのことを知っています。まあ、厳密に言えば片親だけですけどね。あの子達は、お供えとして村のものが外の人との間に作った子供達です。ですが外の人は自分の子供が生まれたことを知りません。なので悲しむことはありません。それに子供の頭はそれはもう美味しいんですよ。一度食べれば分かります。貴方もきっと好きになります。さあ、馬鹿なことはせず、私と同化するんです」
老人の姿が鬼に変わり、その声は怒りに震えていた。
「やめろ。同化するんだ」
鬼が叫び手を伸ばしてきたが、その手が届く前に崖から飛び降りた。
「駄目だ。駄目だ。駄目だ。あと少しだったのに・・・」
悔しがる鬼の声が頭に響いた。
「ざまあみろ」
老人が胸を押さえ倒れる姿が見えた気がした。
いつも人の顔色ばかり気にしていた。いつしか人付き合いが面倒になり目立たないよう無難に毎日を過ごすことだけを考えるようになった。だが、最後は自分の意思を貫き通すことが出来て満足だった。
「でも、死ぬのはやっぱり嫌だな・・・」
そう思った時、体の回りを光が飛び回っていることに気がついた。
「ふふふ、見てたよ。死ぬのが嫌なら僕と一緒になるかい」
その光が言ってきた。鬼とは違い、荒々しい感じは受けなかった。
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