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第四章
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「ねえ、せっかくこんなに仲良くなれたんだから部活作ってみない?」
僕が僕自身の悪意を聞くことができる体質をあかりさん、凛さんの二人に打ち明けてから十日がたった昼休み。いつも通り話をしている中で茜さんがそんなことを言い出した。
「部活?」
「急にどうしたの?」
「いいな、それ!」
僕、凛さん、あかりさんの順番に茜さんの突然の提案に反応を返す。というかあかりさんは賛成するのが早すぎる。
「ほら、この前空太君が打ち明けてくれた体質を二人が受け入れることで前よりも仲良くなることができたでしょ。だから四人でいい思い出を作れたらいいなって考えてて、それなら部活を作ってその中で思い出を作っちゃえばいいんじゃないかなって思ったの」
僕と凛さんの疑問に茜さんは言葉を並べて返答してくる。
凛さんは返答に対して「なるほど、それいいかもね」なんて言葉を並べていた。
僕は、茜さんから突然出されたその案に驚きこそしたものの僕自身もそこまで悪い提案だとは思っていない。むしろ、いい案なのではないかとすら思っていた。僕は中学時代、部活というものを経験していない。茜さんたちの中学での部活の話を聞いて以来なんとなく部活というものがどのようなものか興味を持っていたのだ。
「僕もこの四人でなら部活やってみたいな」
「空太君もそう思うんだ、なら良かった。私提案しといて断られたらどうしようってちょっと不安だったんだ」
「なんかごめん、不安にさせちゃって」
「うんん、私が必要以上に不安がっちゃっただけだから。気にしなくていいよ」
「なんか楽しい雰囲気になってるとこ悪いんだけどさ、茜、一つ聞いてもいい?」
僕らが楽しい雰囲気?で話をしているとあかりさんが聞いてきたのに対して茜さんが「何?」と優しい声音で返す。
「四人で部活するのは全然いいんだけどさ、何部にするんだ?」
「あ~確かにそうだね……全然考えてなかった……」
全然考えてなかったって……茜さんって意外とおっちょこちょいなんだなとそんなことを思う。だが、実際何部にするか決まっていないのは問題ではある。あくまで本で得た知識ではあるが部活はすでに存在しているものは新たに作ることはできない。この学校も同じである場合どのような部があるかを把握しなければならない。
それに、部活と一概に言っても四人では人数が足らず、部を発足できない場合もある。その点、この学校が指定する部活を作る上での必要人数も把握しておかなければならないだろう。茜さんにも言った通り、今現在僕は、部活の発足にあたって学校側が指定する人数が四人以上であるならば、部活を作ろうとは思わない。僕はまだ、茜さんを含めた三人以外の人を信用したり友達になったりしようとは思えないのだ。
「なら、まずはこの学校にどんな部があるのかを確認しないといけないな」
「うん、そうだね。それは言い出した私が確認しておくよ」
「もし茜さんが確認してくれるのならもう一つして確認しておいてしておいてほしいことがあるんだ」
「何?」
「この学校で部活を作るにあたって学校側が指定する最低人数も、僕は今はまだこの四人での時間を大事にしたいから」
「わかった」
僕の意図を理解してくれたのか、茜さんは微笑みながらそう言った。
これで今僕にできるのは部活を作る上での最低人数が四人以下であると願うことだけとなった。
僕が僕自身の悪意を聞くことができる体質をあかりさん、凛さんの二人に打ち明けてから十日がたった昼休み。いつも通り話をしている中で茜さんがそんなことを言い出した。
「部活?」
「急にどうしたの?」
「いいな、それ!」
僕、凛さん、あかりさんの順番に茜さんの突然の提案に反応を返す。というかあかりさんは賛成するのが早すぎる。
「ほら、この前空太君が打ち明けてくれた体質を二人が受け入れることで前よりも仲良くなることができたでしょ。だから四人でいい思い出を作れたらいいなって考えてて、それなら部活を作ってその中で思い出を作っちゃえばいいんじゃないかなって思ったの」
僕と凛さんの疑問に茜さんは言葉を並べて返答してくる。
凛さんは返答に対して「なるほど、それいいかもね」なんて言葉を並べていた。
僕は、茜さんから突然出されたその案に驚きこそしたものの僕自身もそこまで悪い提案だとは思っていない。むしろ、いい案なのではないかとすら思っていた。僕は中学時代、部活というものを経験していない。茜さんたちの中学での部活の話を聞いて以来なんとなく部活というものがどのようなものか興味を持っていたのだ。
「僕もこの四人でなら部活やってみたいな」
「空太君もそう思うんだ、なら良かった。私提案しといて断られたらどうしようってちょっと不安だったんだ」
「なんかごめん、不安にさせちゃって」
「うんん、私が必要以上に不安がっちゃっただけだから。気にしなくていいよ」
「なんか楽しい雰囲気になってるとこ悪いんだけどさ、茜、一つ聞いてもいい?」
僕らが楽しい雰囲気?で話をしているとあかりさんが聞いてきたのに対して茜さんが「何?」と優しい声音で返す。
「四人で部活するのは全然いいんだけどさ、何部にするんだ?」
「あ~確かにそうだね……全然考えてなかった……」
全然考えてなかったって……茜さんって意外とおっちょこちょいなんだなとそんなことを思う。だが、実際何部にするか決まっていないのは問題ではある。あくまで本で得た知識ではあるが部活はすでに存在しているものは新たに作ることはできない。この学校も同じである場合どのような部があるかを把握しなければならない。
それに、部活と一概に言っても四人では人数が足らず、部を発足できない場合もある。その点、この学校が指定する部活を作る上での必要人数も把握しておかなければならないだろう。茜さんにも言った通り、今現在僕は、部活の発足にあたって学校側が指定する人数が四人以上であるならば、部活を作ろうとは思わない。僕はまだ、茜さんを含めた三人以外の人を信用したり友達になったりしようとは思えないのだ。
「なら、まずはこの学校にどんな部があるのかを確認しないといけないな」
「うん、そうだね。それは言い出した私が確認しておくよ」
「もし茜さんが確認してくれるのならもう一つして確認しておいてしておいてほしいことがあるんだ」
「何?」
「この学校で部活を作るにあたって学校側が指定する最低人数も、僕は今はまだこの四人での時間を大事にしたいから」
「わかった」
僕の意図を理解してくれたのか、茜さんは微笑みながらそう言った。
これで今僕にできるのは部活を作る上での最低人数が四人以下であると願うことだけとなった。
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