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母は強くなる
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涼香先生とのお付き合いは順調で、出会いから1年が経った。
今では英太さんに経理を教えてもらい、涼香先生の全てにおいてのパートナーになっていた。
「どう?姉貴の相手は。女同士じゃ物足りなければ、いつでも俺が相手してやるよ?」
揶揄うように英太さんは言う。
「お構いなく。男とのセックスよりとっても良いわ。出して終わる男と違って、何度でも求め合えるもの」
私がそう言って笑うと英太さんは苦笑い。
英太さんは元々、涼香先生がレズビアンだと言うことも知っていた。
そうよね。ずっと一緒に住んでいたんだもの。
元恋人が泊まりに来ていたこともあったんだから。
「里緒奈さんはこの先どうするの?いつまでもこの関係を続けていくの?」
英太さんが珍しく、私と涼香先生の事にさっきから食いついてくる。
「そうね。私には娘もいるし、夫との生活を失うわけにはいかないわ」
私が言うと英太さんは笑う。
「姉貴も似たようなこと言ってた。里緒奈さんには子供も旦那もいるから、私のところに来てとは言えないって」
英太さんの言葉に私はドキリとした。
そんな事、涼香先生から一度も言われたことがないから。
「出会って1年パーティーしたんだろ?その次の日だったかな?俺、朝まで付き合わされてさ。酔って愚痴をこぼしててさ。まぁ、本人は覚えてないみたいだけどね。あんたと毎日昼間にしか会えないって。もっとずっと居たいって。旦那とセックスをしてないのは信じてるけど、旦那のところに帰すのが嫌なんだって。寂しいんだろ、あんたが帰った後でひとりになるのが」
英太さんの言葉に私は胸が締め付けられた。
私だってできることなら涼香先生と一緒にいたい。
でも私の身勝手で、麻奈から父親を遠ざけさせたくない。
しかも、父親が不倫している事も、自分が涼香先生と本気で愛し合っているなど、多感な麻奈に言えるわけがなかった。
「あんたには言えないみたいだったからお節介だけど言った。って言うか、俺は姉貴の味方だから、姉貴を不幸にする奴は、女だろうが許さない。あんたにも事情があるのは分かっているけど、姉貴を捨てたら、俺はあんたを絶対許さないよ」
私は英太さんが、どれほど涼香先生を姉として大切にしているかが分かった。
実の姉がレズビアンだと言う事に、全く抵抗がないわけではないだろうし、しかも相手の私には夫と子供がいる。
普通に考えれば、いつか姉が捨てられると考えても不思議はないと思った。
「大丈夫よ。私にはもう、涼香先生しかいないの。夫が離婚したいと言ってくるまで離婚はできないけど、だからと言って涼香先生と別れるつもりも一切ないわ」
私がそう言うと、英太さんはホッとしたようだった。
「……………前の女が浮気癖の激しい女でさ。何度も泣いてたんだよ。もう2度と姉貴には泣いて欲しくない。あんたが帰った後が寂しいって言うのは姉貴のわがままだからどうでも良いんだけど、捨てるのだけはやめてくれ」
私は強く頷いた。
甘えん坊で寂しがり屋。そして優しくて可愛いくて美しい恋人を、私が捨てるはずがなかった。
今では英太さんに経理を教えてもらい、涼香先生の全てにおいてのパートナーになっていた。
「どう?姉貴の相手は。女同士じゃ物足りなければ、いつでも俺が相手してやるよ?」
揶揄うように英太さんは言う。
「お構いなく。男とのセックスよりとっても良いわ。出して終わる男と違って、何度でも求め合えるもの」
私がそう言って笑うと英太さんは苦笑い。
英太さんは元々、涼香先生がレズビアンだと言うことも知っていた。
そうよね。ずっと一緒に住んでいたんだもの。
元恋人が泊まりに来ていたこともあったんだから。
「里緒奈さんはこの先どうするの?いつまでもこの関係を続けていくの?」
英太さんが珍しく、私と涼香先生の事にさっきから食いついてくる。
「そうね。私には娘もいるし、夫との生活を失うわけにはいかないわ」
私が言うと英太さんは笑う。
「姉貴も似たようなこと言ってた。里緒奈さんには子供も旦那もいるから、私のところに来てとは言えないって」
英太さんの言葉に私はドキリとした。
そんな事、涼香先生から一度も言われたことがないから。
「出会って1年パーティーしたんだろ?その次の日だったかな?俺、朝まで付き合わされてさ。酔って愚痴をこぼしててさ。まぁ、本人は覚えてないみたいだけどね。あんたと毎日昼間にしか会えないって。もっとずっと居たいって。旦那とセックスをしてないのは信じてるけど、旦那のところに帰すのが嫌なんだって。寂しいんだろ、あんたが帰った後でひとりになるのが」
英太さんの言葉に私は胸が締め付けられた。
私だってできることなら涼香先生と一緒にいたい。
でも私の身勝手で、麻奈から父親を遠ざけさせたくない。
しかも、父親が不倫している事も、自分が涼香先生と本気で愛し合っているなど、多感な麻奈に言えるわけがなかった。
「あんたには言えないみたいだったからお節介だけど言った。って言うか、俺は姉貴の味方だから、姉貴を不幸にする奴は、女だろうが許さない。あんたにも事情があるのは分かっているけど、姉貴を捨てたら、俺はあんたを絶対許さないよ」
私は英太さんが、どれほど涼香先生を姉として大切にしているかが分かった。
実の姉がレズビアンだと言う事に、全く抵抗がないわけではないだろうし、しかも相手の私には夫と子供がいる。
普通に考えれば、いつか姉が捨てられると考えても不思議はないと思った。
「大丈夫よ。私にはもう、涼香先生しかいないの。夫が離婚したいと言ってくるまで離婚はできないけど、だからと言って涼香先生と別れるつもりも一切ないわ」
私がそう言うと、英太さんはホッとしたようだった。
「……………前の女が浮気癖の激しい女でさ。何度も泣いてたんだよ。もう2度と姉貴には泣いて欲しくない。あんたが帰った後が寂しいって言うのは姉貴のわがままだからどうでも良いんだけど、捨てるのだけはやめてくれ」
私は強く頷いた。
甘えん坊で寂しがり屋。そして優しくて可愛いくて美しい恋人を、私が捨てるはずがなかった。
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