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11月半ばになりイノシシやシカ猟が解禁され、オレンジ色の帽子とベストを装着している猟師達は、大型の獲物を狙うための巻き狩り(猟犬を使ってシカなどを追い詰める猟)に数頭の猟犬を連れて猟場へ向かっていた。
昨今のジビエ料理の人気に、解体した肉は東京からも注文が多かった。
「今年は本当に雨が多かったな」
「土砂災害が無かっただけホッとしたがな」
もう慣れている猟師達は、雑談をしながら目的地に向かう。
その内の一頭の猟犬が、鼻先を別に向けて走り出した。
「あ!こらッ!勝手にどこに行く!」
猟師が大声をあげるが他の猟犬も走っていってしまい、猟師達が猟犬の元に辿り着いた時は、猟犬達が掘り起こしている目の前の光景に凍りついてしまった。
「これは、まさか……」
「う、うわぁ!ううッ!」
山の中で、行方不明者や自殺者、浮浪者の遺体を見つける事は初めてではない猟師達も、流石に劣化したボロボロになった布が巻きついた、切断されていると分かるほぼ白骨化した人体の一部を見るのは気持ちのいいものではない。
目を逸らしたものの、あまりの衝撃的な場面に堪らず嘔吐する者もいる。
「け、警察!警察!」
1人の猟師が、震える手でスマホをジャケットのポケットから出し警察に通報する。
猟犬達は、掘り起こしてしまった数個の遺体の一部の匂いを嗅ぎ続けていた。
昨今のジビエ料理の人気に、解体した肉は東京からも注文が多かった。
「今年は本当に雨が多かったな」
「土砂災害が無かっただけホッとしたがな」
もう慣れている猟師達は、雑談をしながら目的地に向かう。
その内の一頭の猟犬が、鼻先を別に向けて走り出した。
「あ!こらッ!勝手にどこに行く!」
猟師が大声をあげるが他の猟犬も走っていってしまい、猟師達が猟犬の元に辿り着いた時は、猟犬達が掘り起こしている目の前の光景に凍りついてしまった。
「これは、まさか……」
「う、うわぁ!ううッ!」
山の中で、行方不明者や自殺者、浮浪者の遺体を見つける事は初めてではない猟師達も、流石に劣化したボロボロになった布が巻きついた、切断されていると分かるほぼ白骨化した人体の一部を見るのは気持ちのいいものではない。
目を逸らしたものの、あまりの衝撃的な場面に堪らず嘔吐する者もいる。
「け、警察!警察!」
1人の猟師が、震える手でスマホをジャケットのポケットから出し警察に通報する。
猟犬達は、掘り起こしてしまった数個の遺体の一部の匂いを嗅ぎ続けていた。
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